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梶川 大介 院長の独自取材記事

梶川眼科医院

(神戸市須磨区/板宿駅)

最終更新日:2022/03/23

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下町の温かい雰囲気が残る地下鉄・山陽電鉄板宿駅より徒歩4分の場所で、親子2代にわたり診療を続ける「梶川眼科医院」の2代目院長梶川大介先生。「何十年にもわたって家族ぐるみで一生のお付き合いができる患者さんを増やしたい」という思いから、「親切、丁寧、笑顔」をモットーに、心のこもった眼科診療をめざしている。快活な笑顔とウイットに富んだトーク力で、患者のみならずスタッフからも慕われているという梶川院長から、働くスタッフの幸せを考えたチームづくりや、同院の理想とする医療についてなど、話を聞いた。

(取材日2019年2月14日/再取材日2022年1月20日)

患者が笑顔になることが医師としての喜びに

お父さまの代から続くクリニックだそうですね。継承のきっかけは突然だったと聞きました。

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当時の僕は30歳代半ばで、兵庫医科大学でまだまだ手術や研究もしたいと考えていた矢先に父が病に倒れたため、志半ばで引き継ぐことになりました。周囲は父のやり方が浸透したスタッフばかりだったので、当初は自分の医院なのに完璧アウェーで、特に困った点は父の代から通う患者さんも僕にとっては初診の方と同じ「初めまして」だったことです。父のカルテはドイツ語で書かれていたため申し送りにもならず問診に時間が取られ、待ち時間も長くなり、「いつまで待たせるんだ!」と怒られる日もありました。あの時は本当に苦しい時期でしたが、少しずつ僕のやり方を確立することで状況も変化し、現在は支えてくれるスタッフも17人という大所帯にまでなりました。

当時、励みに感じたことがあるそうですね。

父の代から30年来通ってくださるご高齢の患者さんがいらして、その方の存在をとてもありがたいと感じていました。当院のことを信頼し、目に関するトラブルがあったらまず思い出してくださるということですから。患者さんとは家族ぐるみで一生のお付き合いをしたいと強く思いました。ですので、家族の目のことは先生に任せる、という気持ちでファミリーで来院される患者さんの存在はうれしいです。それに患者さんは目に何か不安を持って当院にお越しですから、僕やスタッフの対応によってそれが安心や納得に変わり、自ら治そうという気持ちを持って、元気に、笑顔になってもらうことが喜びです。

診療で心がけていることはありますか?

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説明には、患者さんのニーズを先取りする、目を見て話す、傾聴する、そして病状に対する相手の理解度を表情で確認しながら行うことに気を配ります。画像を使っての説明も忘れません。また、高齢の方には大きな声でゆっくりと話し、もし僕の説明だけでは不足の場合は看護師からもさらに念押しするなど、時間をかけています。昔に比べると1人に対する診察時間が長いと思いますが、初診の患者さんからは「しっかりと説明してもらえると聞いて、来ました」と言っていただくことが増えました。それがとてもうれしくて、これまでやってきたことが認められた気がしますし、がぜんやる気にも変わります。

「チーム梶川」の誕生で院内の雰囲気が変わった

スタッフとの約束事があるそうですね。

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親切、丁寧、笑顔をモットーに心のこもった眼科医療を提供すること。また、院長もスタッフも患者さんも老若男女を問わず、いつも笑顔で感謝の気持ちにあふれ、幸せな医院をつくる、というビジョンを掲げています。ここには僕なりの強いこだわりがあるのですが、その理由は、ある年にチームが崩壊したことがきっかけです。当時部署間のスタッフ同士で意見が合わず、お互いを非難し合う関係性ができて大切な部下が退職するという出来事がありました。あの時、もう少し僕がリーダーシップを発揮しておけば、このような事態が起こることはなかったのではないかと。そこからスタッフとのチームづくりをしっかりやらなければいけないということに気がついたのです。

具体的に何を始めたのですか?

スタッフ全員に「皆が理想とする職場」についてヒアリングしました。そこで出た意見を僕がまとめ、「チーム梶川・十カ条」ができました。さらにそれをもう少し進化させ、信条や理念を意味する、当院の「クレド」が誕生しました。これは受付、診療助手、看護師から各2人の代表と、僕、さらにファシリテーターも加わり、理想の医院について会議を行い、“仕事観、向上心、イキイキ輝く、感謝の気持ち「ありがとう」、笑顔・あいさつ・気持ちの良い対応、患者さま目線、患者さまとのコミュニケーション、仲間とのチームワーク”という8つのカテゴリーに分けました。これは僕ら「チーム梶川」が一丸となってめざす“なりたい姿”に対し、スタッフ全員が同じベクトルに向かうための軸となっています。そして浸透、定着させるために多数のプロジェクトを発足し、実行してきました。

院内に変化はありましたか?

クレドはスタッフの意見が色濃く反映されており、僕が独断でつくったものではありません。マニュアルが「頭」で理解させて守らせるルールであるのに対し、クレドは「心」で納得して自ら実践するものなんです。頑張る、となると「やらなければならない」という気持ちになるけれど、「やりたい」の世界は楽しい。それが仕事に生きたらいいなと思っています。実際、人間関係がうまくいかなかった時期は、やはり院内の空気が重いのでしょうね、患者さんにもそれが伝わっていたのだと思いますし、来院数が減った時期とも一致しています。あの頃と今ではスタッフの表情が違いますし、声のトーン、張りも格段に良いです。声が出ていると元気さも感じますよね。そんなときは全体がテキパキとうまく回っていると感じますし、仕事の効率面や患者さんの笑顔にやはり比例していると思います。

先生自身にも変化があったそうですね。

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僕が変わらないと皆も変わらない、という気づきがありました。スタッフが気持ちよく働ける環境をつくるのは、院長の役目だと。医院を継いだ時はスタッフの幸せなんて考えられませんでした。患者さんが一番で、患者さんがハッピーになるなら、スタッフは少々犠牲になってもいい、という感じでした。その思考が逆転しました。スタッフが笑顔になることによって、患者さんを笑顔にすることができますし、自分たちが感謝の気持ちを持つことによって患者さんにもありがとうをもらえるのではないかと。それにはまず、院長である僕が率先して背中を見せるため、常に穏やかに、笑顔でいることを忘れないようにしています。

一人でも多く、ファンやサポーターを増やしていきたい

忘れられない患者さんがいると伺いました。

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心のこもった眼科医療をめざそうと思ったきっかけは、兵庫医科大学眼科在籍中のある患者さんとの出逢いでした。交通事故で、片目は失明、もう片方の目も視力が回復できるかどうかわからない非常に厳しい状況の手術を担当。一瞬にして自分の夢が打ち砕かれ、絶望の淵に立たされた患者さんとコミュニケーションを深めていく中で、患者さんの心のケアの大切さを思い知ることとなります。その人と同じ気持ちになることはできないけれど、少しでもその気持ちに寄り添ってあげるように心をこめて向き合うことの大切さに気づかされました。そんな思いから、このミッションを掲げています。この患者さんとは、20数年たった今でもお手紙でのお付き合いは続いており、僕にとって本当に忘れられない存在です。

今後の展望があれば教えてください。

白衣を見ただけで怖いというお子さんもいますので、まず当院は怖い場所ではないということをわかってもらうため、嫌な待ち時間とならない環境づくりのプロジェクトを進行中です。まずは待合室を「海」をテーマに変えていこうかと全員で思案しています。またスタッフのアイデアで、お子さんが診療後にご褒美としてお土産に持って帰ることのできるカプセルトイを導入しました。

最後に読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

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患者さんには「来て良かった」「また来たい」と思うファンや、「紹介したい医院」と思うサポーターになってもらえるよう、スタッフ一同努めています。ホームページなどでも当院のプロジェクトや日常を綴ったブログを定期的に更新していますので、ぜひ僕たちとの距離を近くに感じてもらえたらいいなと思います。また、目の病気というのは気がつかないうちに症状が進行していることもありますので、40歳になったら年に1回は健康診断を受ける感覚で、眼科検診を受けていただきたいですね。当院はフレンドリーなスタッフばかりですので、お気軽にご来院ください。

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