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城 信雄 院長の独自取材記事

城眼科

(枚方市/枚方市駅)

最終更新日:2019/08/28

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京阪本線枚方市駅から徒歩8分ほど。天野川を越えたスーパーの道向かいにあった「田中眼科医院」を院長の城信雄先生が引き継ぎ、2017年「城眼科」として開業した。城先生は、関西医科大学附属病院において緑内障や白内障治療の手術に携わり、専門性の高い診療に従事。そこでは、すでに進行し深刻な状態を迎えた症例を多く診てきたことから、特に緑内障のように自覚症状が乏しく発見が遅れがちな病気こそ、初期段階で見つけることが重要だと話す。そのため、患者が最初に訪れる地域のクリニックで、潜んでいる病変がないか入念な診察が必要だと日々の診療に取り組んでいる。そんな患者の目の健康のために一途に尽くす城院長に、こだわりや取り組みなど医療への思いを聞いた。
(取材日2018年10月11日)

大学病院で培った専門性を生かして地域で診療を行う

医学部を卒業後、どのような経験を積んできたのですか?

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関西医科大学の眼科学教室に入局し、研修を経て大学に戻ってからは大学院での臨床と研究に従事し、大阪大学大学院でも遺伝子治療学の研究をしていました。その後、南カリフォルニア大学へ留学し血管新生を抑制する研究に3年間専念し、帰国後は緑内障を専門とする先生について研鑽を積んでいくことになります。以来11年間ずっと関西医科大学附属病院で緑内障と白内障を専門として臨床に携わり、眼科講師、眼科病棟医長、眼科外来医長を務めてきました。

開業に際し、こちらを選ばれたのはなぜですか?

私の地元は堺ですが留学前から勤務地である枚方に住むようになり、今ではすっかり慣れ親しんだ地になっていたからです。40代半ばを迎えて独立を考え始めた頃、関西医大の先輩である前院長が後継を探しておられたのでタイミングもちょうど合いました。そして、約40年地域に根差してきた「田中医院」を継承して「城眼科」を開業しました。道路を挟んで向かいにあるスーパーは、以前から地域の皆さんになじみのある場所ですので、当院は地元の患者さんにとって通いやすい場所にあると言えます。患者層は高齢の方が中心で60歳以上の方が7割近いですね。次いでお子さんの近視や結膜炎、コンタクトレンズ着用度の高い世代と続き、あと、40~50代は老眼や検診などでお見えになります。

日帰り手術も行っておられるそうですね。

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3月に診療をスタートして6月から日帰りでの白内障手術を開始しています。すでに多くの手術を行っていますが、開業にあたり大学病院オペ室から看護師3名が来てくれましたのでチームワーク良く手術を進めています。また、高齢の方は確実に目薬を差すことが難しいので、手術が決まったら練習してもらって私や看護師でチェックしていくなど、丁寧なサポートに努めています。そして緑内障の手術は初期であれば当院で、症状が進行している場合は関西医大のほうでお願いしていますが、複雑なケースだと関西医大で私が執刀することもあります。今も週に1回は関西医大の外来診療を担当しており非常勤講師も務めていることから、こちらが困っているときにはすぐに応援に来てくれて、いい関係が築かれていることにいつも感謝しています。

緑内障を早期発見することで進行を抑えていきたい

診療する上で大事にされていることは何でしょうか?

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まずは患者さんがどんな症状を感じてお困りなのか、訴えをよく聞くことですね。その上で検査、診断をして対処していきます。次に大切なことは、患者さんからの訴えにはない、自覚症状を伴わない病状が潜んでいないか、こちら側から細心の注意を払って診ていくことです。私が専門としている緑内障という病気は、一度発症して視野が欠けてしまうと元には戻せない、難しい慢性の病気で、自覚症状もなくゆっくり進行していきます。発見が遅くなると視力を失う可能性もありますので、いかに早い段階で見つけられるかが極めて重要なのです。ですから、さまざまな病気を最初に診る地域の眼科医院で、なんとしても早くに見つけてあげたいと思っているのです。大学病院ではすでに深刻な状態を迎えた患者さんを多く診てきましたからね。

緑内障の原因と、発症した場合はどのようになるのか教えてください。

眼圧の上昇が主な原因として挙げられ、視神経が障害を受けて視野が欠け狭くなっていきます。その欠け方は黒くなっていくのではなく、白くかすむ、もやがかかったような状態が広がっていくというものです。一度障害を受けた視神経は元に戻らず進行に伴って欠ける面積も増えていきますので、治療においては進行を遅らせることが最重要となります。眼圧を下げるための点眼が主体ですが、それでは間に合わないところまで進んでしまった場合は、手術により進行を抑制することが望まれます。最近では緑内障についてぼんやりとではあっても「怖い病気」として知る人も増えてきて、40代からの検診の必要性もクローズアップされ始めました。だけどまだまだ浸透しているとは言い難いように思います。

ご専門であればこそ、その兆候の発見には力が入りますね。

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目の中の網膜の層の断面図を調べるためのOCT(光干渉断層計)も備えていますが、やはり専門家の目で診ること、絶対に見逃さないという医師の努力も重要です。ですから私は40歳以上の患者さんは全員緑内障の可能性があると疑ってかかり、お一人お一人慎重に診るようにしています。また、近視や強度近視の方も緑内障を発症しやすいことがわかっていますので、コンタクトレンズの処方で来院されたら若い方であっても念入りにチェックします。近視の場合は角膜から網膜までの眼球の長さが伸びて視神経の形が変形していびつになるため、緑内障の兆候を見つけにくい傾向がありますので、より注意深く診察していく必要があるのです。あと、ご家族に緑内障の方がいる場合も発症しやすいですから、事前に問診でしっかり伺うようにしています。

徹底した衛生管理を行い、院内環境を整える

設備面でのこだわりはありますか?

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眼科は検査が重要な科でもありますので検査機器は、開業時にすべて新しい物を導入しました。院内の照明はまぶしいと見えづらい患者さんにも配慮して照度調節機能のあるものを取り入れています。消毒もこだわり、使い捨て手袋は私もスタッフたちも目を触ったら都度交換し、1日3箱は使い切ります。検査機やその台も使用のたびに消毒液で拭き上げていますし、待合室にも患者さん用に消毒液を置いています。眼科はウイルス性の結膜炎が蔓延することがあるのですが、私は大学病院しか経験がなかったため、開業して初めて、こんなにウイルス性疾患での来院があるのかとびっくりして消毒を徹底するようになったのです。ですから当院ではインフルエンザもはやらなかったのですよ。ただ、消毒液の赤いしみがカーペットや台など至るところに増えていくのは悩みですけどね(笑)。

やりがいを感じられるのはどんなときですか?

患者さんに喜んでもらえて、お役に立てたと実感できるときです。進行した緑内障の手術は、医師も大変ですが患者さんのストレスと不安も大きいので、無事に乗り越えて喜べる結果を迎えると感慨深いです。あと、隠れている病気の発見に至れたときもですね。例えば「見えにくい」という症状で他院に1年以上通院しても改善が見られなかったという患者さん。診察すると目には異常がないのに訴えておられることが何かおかしいので気になり、検査をしたら脳腫瘍が見つかったことがあります。この場合は脳腫瘍が視神経に影響を及ぼしていたわけで、必要なのは脳外科での診療ですから、すぐに専門の病院へご紹介しました。

最後に読者へのメッセージや今後の展望を聞かせてください。

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自覚症状がない病気は医療機関や検査機関でしか見つけることができません。40代からは人間ドックや検診で眼底検査を受けて、緑内障のチェックを心がけてほしいですね。今後の展望は、これまでもそうであったように、手術を含む総合的な診療で患者さんの目の健康を守っていくということに尽きます。そのために心がけていることは「手術は安全に確実に、診察ではどんな病変も見逃さない」ことです。また、自分の努力・勉強を惜しまず、新たな情報を積極的に吸収して患者さんに還元していくことにも努めています。

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