「声が出ない・出にくい」に対応
医師と言語聴覚士が徹底サポート
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック
(高槻市/摂津富田駅)
最終更新日:2024/06/12
- 保険診療
「出ない」「かすれる」「震える」など、声に関する悩みを持つ人は多いもの。しかし声に違和感を覚えても、どこに・どんなふうに相談すればいいのか、どのような治療があるのか、疑問に思う人もいるだろう。「大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック」は、その院名のとおり「音声」に関する診療・リハビリテーションを提供する専門医院。市立ひらかた病院で音声の専門診療に携わった経験を持つ大津和弥院長が、クリニックと病院のそれぞれの良さを融合した、専門性の高い「音声」に関する医療を行っている。同院で行う音声の専門診療について話を聞いた。
(取材日2024年5月29日)
目次
声が出ない、震えるなど「音声」の悩みに、医師と言語聴覚士が検査から診断、手術、リハビリまで一貫対応
- Q声に関わる病気にはどのようなものがありますか。
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A
声が出ない、かすれる、震えるなど声が関わる症状にはさまざまな原因があり、例えば風邪をひいたことで声帯ポリープができ声が出づらい、頭頸部がんなどの手術で声帯を動かす神経が切れてしまう声帯麻痺により無声に近い状態になる他、声を出す際に声帯の筋肉が自分の意思とは関係なく震えてしまうけいれん性発声障害という難病もあります。声帯ポリープが治りにくい、または左右対称にこぶのようなものができる声帯結節が多いのは、学校の先生や保育士さん、声楽家など仕事で声を使う方。特にサービス業などで頻繁に使う「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」、部活の声出しなど、同じ言葉を繰り返し使う人が特に多い傾向にあります。
- Qどのような診療を行いますか。
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A
まずは問診にて、どのような症状がいつから発症しているのかをお聞きし、ファイバースコープで診察します。炎症がある場合は炎症を抑えるためのお薬を出し、声帯ポリープがあれば手術したほうがいいか、様子を見ていいのかを見極めてご提案します。声が出しにくいという症状で、このように発声方法を変えたらいいのではないかと思えば、言語聴覚士によるリハビリという選択肢もあります。けいれん性発声障害であればボツリヌス毒素注射という治療手段も。それでも改善が見込めない場合、症例によって手術を検討します。ただし、いずれも患者さんのご要望に応じてです。手術に前向きでない方に、無理に手術をお勧めすることはありません。
- Qこちらならではの診療の特徴はありますか。
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A
頭頸部がんなどの手術を専門とする中で、「音声」に関する治療・手術を学び、市立ひらかた病院では音声の専門診療部門を立ち上げ、センター長として研鑽を積んできました。当院の患者さんで手術が必要と診断した方がいらっしゃれば、現在も非常勤医師として在籍するひらかた病院にご紹介します。その上で、手術は私が執刀します。手術後のアフターフォローやリハビリは当院で対応可能です。また手術をしない場合も症状に応じて服薬や注射などの治療を行い、言語聴覚士によるリハビリをご提供します。現在は院内で手術は行っておりませんが、将来的には外来での日帰り手術が可能なポリープ切除などに取り組みたいと考えています。
- Q手術が必要な場合も、大津先生に執刀してもらえるのですね。
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A
まずはさまざまな治療の選択肢を提示し、手術が必要となった際は紹介先の病院で私が執刀します。一般的に手術法は、全身麻酔で口の中に器具を入れる方法や、局所麻酔で頸部を切開して行う方法など、病気や症状に応じて多くの手段が存在します。経験は豊富な一方で、国の決まりで常勤医ではない私が執刀できない手術法も一部ありますが、その場合も私が多くの症例を経験してきたからこそお伝えできることがありますので、当院で丁寧にご説明し、患者さんがご納得の上、治療を選択できるよう心がけています。術後のアフターフォローは当院でもOK。当院は土曜日も診療を行っているため、平日にお休みが取れない方も通いやすいでしょう。
- Q言語聴覚士の役割にはどのようなものがありますか。
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A
当院に在籍する言語聴覚士は、主に音声に関するリハビリを担当しています。声の状況にもよりますが、呼吸法などの訓練や音域がどれくらい出るのかの測定、またストローを吹きながら声道を上手に使って震えさせるような練習などをリハビリとして重ねていきます。その際、筋肉に力が入りすぎないようにリラックスするお言葉をかけるほか、自宅で喉を乾燥させていないか、喫煙していないかなど、生活上の指導も行っています。当院の言語聴覚士は歌が大好きで、声を出すことを仕事にしたいと考えてこの仕事に就いた人物です。とても前向きで頼りになり、自分が好きだからこそ、声に悩みを持つ患者さんに寄り添って対応してくれています。