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宮浦 徹 院長の独自取材記事

宮浦眼科

(吹田市/江坂駅)

最終更新日:2021/10/12

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大阪メトロ御堂筋線・江坂駅から徒歩5分のところにある「宮浦眼科」は、1986年の開業以来、地域に根差した眼科として、信頼と実績を重ねてきた。住宅地と都市部の中間地域にあり、目に関するさまざまな悩みを気軽に相談できる環境だ。医師になって41年を迎える宮浦徹院長に話を聞いた。シャンデリアの明かりのもと、クラシック音楽が流れる院内で穏やかに語りかけてくれる院長の人柄がとても魅力的だった。

(取材日2018年4月6日)

シャンデリアのあるクラシカルな眼科

まず、先生が医師を志したきっかけからお聞きします。

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高校時代、写真に興味を持ち始め、当時アメリカで活躍していたファッションカメラマンに憧れ、日本大学芸術学部の写真学科に進学したいという思いがありました。しかし、眼科医だった父が、一過性の脳虚血発作で倒れてしまい、改めて自分も「病気で困っている人を助ける医師という仕事」に携わりたいと思い、日本医科大学に進学しました。当初は産婦人科や精神科、外科に関心がありましたが結局、父や兄と同じ眼科に進みました。

こちらで開業された経緯は?

開業したのはバブル景気直前の1986年1月6日、おしゃれで活気のある江坂に魅力を感じ、この街を選びました。当時の江坂は、大企業の本社ビルが立ち並ぶ一方、田んぼや空き地も散在する発展途上の街で、可能性都市と呼ばれていました。ここで開業したいと思った矢先、たまたま建設中だったこのビルが目に入りました。最初はビルのオーナーが経営するレストランの隣の部屋で開業してましたが、レストランが店じまいしたのを機に、クリニックを拡張しました。レストランの、シャンデリアや絨毯などは当時のまま残しています。また、子どもの頃からジュニアオーケストラでバイオリンをやっていた私は、大学時代もオーケストラ活動をしていたので、開業以来、院内のBGMにはクラシックを流しています。気持ち良く診察ができますし、患者さんにもリラックスして受診いただける環境だと思っています。

これまで学んできたことで診療に生かされていることはありますか?

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大学卒業後、大阪大学医学部附属病院に入局し、その後は大阪警察病院で3年、大阪船員保険病院(現・大阪みなと中央病院)で3年ほど勤務しました。開業前は学会で聞いたことや、先輩の指導を100%信じ込んでいたので、患者さんにとって私の言葉はむしろ強い説得力があったかも知れません。調子に乗って、先に診た医師の治療を否定するようなことを、患者さんの前で口にしたこともあります。でもこれって、非常に危険なことなんです。「後医は名医である」といわれるように、どうしても後からの診断は有利になります。そういった一言が医事紛争に発展するケースが多いからです。今では、学会で聞いたことや文献に書いてあることをそのままうのみにせず、本当にそれでいいのかといったことを常に考え、自分に問いかけながら患者さんと対峙し、自身の診療スタイルを築いています。

医師会活動では学校保健を担当

どういった患者さんが多いですか?

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住宅街と都市部の中間といったエリアなので、昔から近隣にお住まいの高齢者や会社員、学生、子ども……とあらゆる層の方が来院されています。日常の診察で多い病気は、白内障や緑内障、近視、弱視、結膜炎、眼精疲労、ドライアイ、コンタクトレンズなどさまざまです。開業当初は、広告にも力を入れていましたが、結局はクチコミで来られる患者さんが多いですね。例えば転居されてきた場合でもご近所の人から聞いて来られたり、勤め先での評判で来られたり……。子どもさんにも、打ち解けていただけています。一人ひとり気持ちを込めて接することを心がけているので、子どもさんも心を開いてくれるみたいです。そういった意味でも患者さんとのコミュニケーションを一番大切にしています。

先生は医師会や学会の活動も熱心にされていますね。

医師会活動の中でも、学校保健に長年携わってきました。日本眼科医会では14年間、学校保健担当理事として講演活動や報告論文、文科省への要望書の提出など行ってきました。近視、遠視などの屈折異常から弱視、斜視、コンタクトレンズ、感染性結膜炎、アレルギー性結膜炎、眼外傷、色覚異常、心因性視覚障害といったさまざまな分野の知識が求められるため、医学・医療に関する知見は、自分でも以前より向上したように感じます。小学3~4年生の女子にみられる心因性視覚障害という病気を聞いたことありませんか。前思春期症候群といって、日常生活では近視も遠視も乱視もなく良く見えているのに、視力検査になると視力が出ない。思春期になると治ってしまうという病気も学校保健の中にはあります。

診療の際に心がけていることは?

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第一に考えているのは、誠実さです。患者さんが自身の親兄弟だったらどう対処するかといったことを考えながら、診療することを常に心がけています。疾病に関しては、どのような治療方針で臨めば患者さんの日常生活において一番良いかといったことを重要視しています。重症の患者さんに対しては、他院や大学病院への紹介状を書かせていただいていますが、その際、顔の見えない医師への紹介は行っておりません。病院に紹介するというよりも、よく知っている良い医師を紹介するようにしています。状況に応じて「本当に大学病院で診てもらうほうが良いのか」「あの先生ならこの患者さんと気が合って、きちんと診てもらえるだろう」といったことを考えながらご紹介する先生を決めています。

学会での研鑽を日々の診療に生かして

カメラマンとしても活躍されてますね。

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医師になる前に、カメラマンになりたいという夢があったんですが、45歳を過ぎた頃、ふと写真を撮りたくなったんです。もともとファッションカメラマンをめざしていたので、女性を撮りたいと思って撮影会に参加すると、そこで撮った写真がいきなり入賞したんです。それから夢中になり、アマチュアカメラマンとしても活動しています。最近では風景写真、スナップ写真、抽象的な写真のほか、デジタル写真をリタッチして作品を創ることもあり、少しずつ上のクラスのコンテストでも入賞するようになってきました。院内のポスターも自分で手がけたものです。アート系はもともと好きで、イラストレーターとやりとりしながら小学生が見てもわかるようなもの、色のバリアフリーに配慮したものを心がけながら作っています。パステルカラーなど優しい色だと色を判別しにくくなるので、私が関与したイラストにはすべて輪郭をつけています。

クリニックの今後の展望についてお聞かせください。

眼科の場合、日本眼科学会が認定する眼科専門医制度というものがあります。専門医を維持するには学会に出て、常に研鑽していくことが求められます。開業するとどうしても独りよがりになるため、ほかの医師たちと切磋琢磨できなくなってしまいますが、学会に参加すればいろんな方にお会いできますし、新しい知見や刺激を受けることができます。自分を見直し、診療に反映させていく絶好の機会です。日本眼科医会の役員になってからは、学会を通じて講演をしたり、高名な先生方と接する機会も増えました。新しい知識を身につけていくことで診療の幅も広がってきた気がします。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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近年、若い女性が使用するコンタクトレンズが問題になっています。眼科医療機関を受診せず、インターネットや箱売りのお店で簡単に入手し、今まで着けた経験がない人が見よう見まねで装用し、角膜障害を起こすケースが増えています。体質や目の形、涙の量は人それぞれ違いますし、アレルギーの問題もあり、それぞれの目に合ったレンズの選択、装用の仕方が求められます。ほとんどのカラーコンタクトレンズは材質が悪く、無許可で輸入されたものもあります。また色素は鉄なので、これによる角膜障害も見受けられます。正しいコンタクトレンズの使い方は眼科で指導を受けてください。一方、インターネットで得た知識を持って来院する患者さんが増えています。その情報に対し「本当にそうかしら?」といった疑問を同時に持つことも大切です。眼の病気のことを知りたい場合は、日本眼科学会や日本眼科医会のホームページを見ていただけるとうれしいです。

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