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岡 成樹 院長の独自取材記事

岡医院

(大阪市阿倍野区/西田辺駅)

最終更新日:2021/10/12

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1962年の開業以来、町のかかりつけ医としてプライマリケアに取り組んできた「岡医院」。院長の岡成樹(まさき)先生は「何でも相談できるドクター」をモットーに、地域の人々に寄り添う。診療では岡院長自身の専門である消化器内科と、妻の専門である循環器内科に加え、阿倍野区医師会訪問看護ステーションと連携した在宅診療も実施。患者は子どもから高齢者までと幅広く、予防接種や生活習慣病の診療、介護の相談、専門医療に関する質問などさまざまな悩みに応えている。一人ひとりの話に耳を傾け「患者さんに喜んでいただけることが何よりうれしい」とほほ笑む岡院長に、同院の診療方針や多職種連携の重要性などについて話を聞いた。

(取材日2019年9月6日)

プライマリケアに取り組む、地域密着の医院

こちらは1962年に院長のお父さまが開業しました。院長就任時はご苦労があったそうですね。

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私が大学にいた時に、この場所でクリニックを開業していた父が病気で亡くなりました。当時はまだ、父の後を継ぐことは考えていなかったのですが、父が短期入院をしていた時に代理で夜診をしているうちに、主治医として診る患者さんが増えてきたんです。そうしたこともあり、父が亡くなった1992年に院長としてこのクリニックを継承しました。ちょうど大学で論文を書いている時期だったので、教授に相談をして大学を週2日にしてもらうなど、あの頃は大変でしたね。

先生が医師を志した理由は、やはりお父さまの影響でしょうか?

父から「医師になりなさい」と言われた記憶は一度もありません。ただ、小学校の卒業文集ですでに「将来は医師になりたい」と書いていたので、子どもの頃から医師になることを当たり前と思っていたようです。父は、私が3歳の時にこの場所に自宅兼診療所を開院し、それからはずっと患者第一の生活でした。家族のイベントは二の次で、旅行が直前で中止になったこともあります。そんな日々の中で、いつも父が患者さんと接する様子や、往診に出向く姿を見ていたので、医師以外の職業は思いつかなかったのでしょう。消化器内科を専門にしたのは、父が内科・小児科を診療していたのでその影響もありますが、やはり大学でさまざまな科を経験した結果、消化器内科に適性を感じたことが大きいですね。

こちらではどのような治療が受けられますか? また、患者層についても教えてください。

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当クリニックでは、私の専門である消化器内科と、妻の専門である循環器内科に加え、地域のかかりつけ医としてプライマリケアにも力を入れています。また、阿倍野区医師会訪問看護ステーションと連携し24時間体制の在宅診療も行っています。いらっしゃる患者さんは、近隣に住む赤ちゃんから高齢者までと幅広く、最近は独居の方も多いですね。また、夜8時まで診療を行っていることから、18時以降は40~50代の仕事帰りの方が目立ちます。診療内容としては、生後2ヵ月の予防接種から、中高年や高齢者の生活習慣病までと実にさまざまで、お正月休みの時期にはおじいちゃん、おばあちゃんから「孫が遊びに来て熱を出した」と電話がかかってくることもあります。

医師会の活動を通し、地域包括システムの構築に尽力

地域の患者さんからのご相談も多いそうですね。

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「どの科に行けばいい?」というご質問から、患者さんのご家族に関するご相談、そして専門的な医療についてなどいろいろなことを聞かれますので、安心して頼っていただけるよう一人ひとりのご相談に応えています。また、最近は医療だけでなく介護のご相談も増えましたね。その場合は介護認定を受け、医療と介護の両面で進める必要があるので、認定方法をご説明して、ケアマネジャーさんをご紹介することもあります。特に近年は独居の方が多くいらっしゃるので、必要に応じて患者さんの生活背景に合わせて、サポートを行うようにしています。

患者さんと接する時は、どのようなことを意識していらっしゃいますか?

まず話を聞くようにしています。患者さんの状態を知るためには、話してもらわないといけないし、医師はしっかりと聞かなければいけない。そのためいつも「何でも話してね」と伝えています。中にはほかの病院で渡された検査結果を持参して「わからなかったので教えてほしい」という方もいらっしゃいますよ。そんなときは検査結果に目を通し「この数値なら心配ないですよ」「ここは気をつけましょう」とお話ししています。患者さんとしては、やはり検査で数値に異常が出ると心配でしょうから、安心してもらえるのであればいくらでも対応したいですね。もう一点は、患者さんの病気だけでなく、その方の背景に目を向けること。例えば、同じご高齢の方のがんでも、その方の生活環境やモチベーションによって、治療に重きを置くか、生活の質に重きを置くかは変わってきます。悩ましいところですが、患者さんの背景はいつも考えるようにしていますね。

阿倍野区医師会の会長として、地域包括システムの構築にも取り組んでいらっしゃいます。

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地域包括ケアシステムの構築には、医療だけでなく多職種連携がとても重要になってきます。中でも、患者さんの普段の生活を知っているケアマネジャーさんとの情報共有は欠かせません。しかし、実際はなかなか難しく、ケアマネジャーさんからは「介護認定で意見書を書いてくれた主治医と話をしたいが、敷居が高くて話しにくい」という声が上がることも。認知症の前段階の方は、5~10分の診療で把握することは困難ですから、将来的には多職種が連携しチームを組んで患者さんをサポートするシステムをつくっていきたいですね。また、定期的に口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎の予防につながるので、歯科医師との連携も重要視しています。課題は多いですが見通しの良い連携環境をつくり、患者さんやそのご家族に「医師・歯科医師・薬剤師・看護師・ケアマネジャー、話しやすいところに相談してください」と言えるようになればと考えています。

地域の方々に喜んでもらえることが元気の源

医師としてやりがいを感じるときは、どのような時ですか?

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一番うれしいのは患者さんに感謝してもらえたときですね。何よりも励みになり、このために仕事をしている気がします。昔、父が体調を崩して寝込んでいた時に、高血圧で通院していた患者さんのご家族から、「めまいがして動けないらしいから往診に来てほしい」と電話がかかってきたんです。大学を卒業して間もなかった私が、父に「脳梗塞の可能性もあるから救急のほうがいいのでは?」と言うと、父は「家の人が来てというからには行って、必要ならその時点で救急車を呼べばいい」と言う。確かにそうだと思いすぐ往診に行った結果、普通のめまいだったので注射をし、薬をお渡しして終わりました。すると翌日、患者さんからお礼の言葉をいただいて、ちょっとうれしかったんです。あれが私の初めての往診。今でも強く心に残っています。

お忙しい毎日ですが、先生のリフレッシュ法は何でしょうか?

音楽です。昔から音楽が好きで高校時代は吹奏楽部、大学ではギターマンドリンクラブに所属していました。そして現在は、吹奏楽部のOBバンドでトランペットを吹いています。実は、妻もギターマンドリンクラブの後輩。中学高校時代はオーケストラでフルートを吹いていたので、先日も一緒に20回目のOB演奏会に参加して楽しんできました。健康の秘訣は、風邪をひいたと思った時は「ひたすら寝る」こと。そうするとだいたい朝には快方に向かっています。大きな病気はしたことがなく院長になって27年、体調不良などでクリニックを休んだことがありません。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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町のかかりつけ医として、これからもプライマリケアに力を入れ、何でも相談できる総合的な医療を提供していきたいです。“ファーストコンタクト”として、何か不安なことがあればまずは相談していただきたいですね。お話を伺った上で、聴診器や触診も交えてしっかりと診察を行い、できる限りのことに対応し、専門的なことについては適切な医療機関をご紹介します。また、多職種連携にも取り組み、患者さんやご家族が在宅医療を望まれるのであれば、訪問看護師さんやケアマネジャーさんなどさまざまな職種の方と協力し、ニーズに合わせた医療を提供したいと考えています。

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