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吉田 研二郎 院長、吉田 博一 理事長の独自取材記事

整形外科 吉田クリニック

(大阪市阿倍野区/昭和町駅)

最終更新日:2023/02/10

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック main

大阪メトロ御堂筋線の昭和町駅から歩いて5分。「医療法人凉庵会 整形外科 吉田クリニック」がこの地で開業したのは1994年のこと。同院は、膝関節を中心とした関節分野を得意とし、多くの人を苦しめる変形性膝関節症の治療に積極的に取り組んでいる。中でも人工膝関節置換手術においては、年間多くの件数を実施している。それ以外にも、外傷手術やリハビリテーションにも力を注ぎ、スポーツリハビリにも意欲的に取り組んでいる。そんなクリニックを2診体制で支えている吉田研二郎院長と吉田博一理事長の2人に、自分たちがめざす医療や今後の展開について話を聞いた。

(取材日2018年11月9日)

膝関節の状態に合わせ、適切な治療法を提案

どのような患者さんが来られますか?

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック1

【研二郎院長】60~80代の高齢の方が中心で、患者さんの約8割は変形性膝関節症を抱えて来院されます。私が長年専門的に従事してきた関節鏡視下手術や人工膝関節置換手術などを、外来で行っているところは少ないので、ご自分で調べたり、紹介されたりしてお越しになるようです。遠方の患者さんでは、当院で手術を受けられた方のご近所さんが、次々とお見えになることもあります。和歌山県の有田や、隠岐の島、日本海側からも来られていて、とてもうれしいですよ。手術を求めての来院が多い当院ですが、決して専門のことしか診ない敷居の高い医院ではなく、腰痛・首や肩の凝りといった整形外科一般の幅広い症状に対応しています。

変形性関節症は、どのような症状なのでしょう?

【博一先生】変形性膝関節症の症状は、おおまかに言うと膝関節が変形し関節の動きが悪く痛みを伴う状態です。しかし変形性膝関節症はその進行度によって症状が異なります。特に早期は半月板断裂による痛みを訴えることが多いように感じます。

具体的な治療法を教えてください。

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック2

【博一先生】関節鏡手術や骨切り術、人工関節などの外科的加療やヒアルロン酸注射など提案するとともに、リハビリテーションによる筋力強化、可動域の改善、歩容の改善は非常に重要なため、理学療法士によるリハビリのサポート体制を充実させています。また、当院では再生医療などの分野にも注目しております。

連綿と続く医師家系のDNA

なぜ医師をめざされたのですか?

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック3

【研二郎院長】代々医師の家系なので、やはりDNAの影響でしょうか。高祖父にあたる人が江戸時代の御殿医を務めていたという記録も見つかっており、父・兄弟全員が医師で、私も大阪市立大学医学部に進みました。人工膝関節や関節鏡が世界で実用化され始めたのは、ちょうど私が整形外科医師になった頃で、それこそ大手術という時代でした。手探り状態だった当時、技術を学びに渡米したこともあります。そして医療の進歩とともに歩んできて、今は昔に比べると患者さんの侵襲(しんしゅう)も最小限に抑えることが可能になってきたと感じています。
【博一先生】私は工学部に進んだのですが、20歳のときバックパックを背負って海外を一人で旅する中、自分の内側にある想いに気づきました。帰国後、近畿大学医学部に入り、卒業後は大阪大学で6年、大阪市立大学では系列病院でも勤務し研鑽を積みました。

手術について教えてください。

【博一先生】外科的加療が必要な症例の中で早期の症状なら関節鏡視下手術で、痛みの原因となる半月板や軟骨の処置を行います。更に進行してくると、人工関節置換術や高位脛骨骨切り術を行います。人工膝関節置換術は変形が進み、軟骨がほとんど消失してしまって関節表面を人工材料に置き換えて関節機能の再建を図る手術です。当院では部分置換型の人工膝関節も積極的に行っております。

現在は2診体制で診療を行っているそうですね。

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック4

【研二郎院長】そうですね。経験数こそ違うものの、手術における技術などは同じレベルにありますので。診察においては、超音波などを使い、私より詳しく診ているようですが(笑)。実はリハビリテーションも彼の提案なのですよ。
【博一先生】人工関節以外に、外傷の手術においても関連以外の病院に出向いて行っています。患者さんの移動が少なくて済むように、近くの病院の手術室で段取りを整えていただき、そこで私が執刀する形になります。今日明日にしてあげたほうがいい症状もありますのでね。術後はもちろん当院で引き続き診させていただきます。診察では、患者さんの訴えをじっくり聞いた上で、さまざまな角度から精度の高い診断に至れるよう取り組み、コミュニケーションも大切にしています。

24年間積み重ねてきた実績により今の医院がある

診療で心がけていることを教えてください。

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック5

【研二郎院長】患者さんそれぞれの環境・価値観の違いから、痛みのない状態への治療法選択も変わってくるということを、常に念頭に置いています。日常生活の動作が楽になれば十分な方、旅行にも出かけたい方、ゴルフなどのスポーツも楽しみたい方など、望むクオリティ・オブ・ライフは十人十色ですからね。
【博一先生】理学・運動・薬物などの保存療法が適している方もいれば、手術などの外科的治療が必要になってくる方もいます。全身の状態を把握した上で、患者さんのライフスタイルに添った治療法を提案し、ご要望に応えられるように尽力しています。

ところで趣味などリフレッシュ法はありますか?

【研二郎院長】少年時代から工学的な興味が強く大学研究室の実験器具、オーディオの真空管アンプやスピーカーなど全部自作していました。料理も得意で、友人を呼んでディナーをふるまうこともあります。それができるのは妻のおかげですね。待合室の私をモデルにした絵は妻が描いたもので、当院の医事課全般・受付も担当して支えてくれています。
【博一先生】36歳のときにマラソンを始めて、大阪マラソンなどの大会にも参加するようになりました。現在は膝を痛めているのであまり走れていませんが(笑)。他には、釣りやロードバイクもしています。釣りはもっぱら海釣りですね。マグロを釣るのが夢です。ロードバイクに関しては、琵琶湖1周など、ロードレースにも出場したりしています。

今後の展望を聞かせてください。

吉田研二郎院長、吉田博一理事長 整形外科 吉田クリニック6

【博一先生】私は自身が走っているのでランナーが抱える症状などもわかりますし、スポーツリハビリもさらに展開していきたいと思っています。また、手術に踏み切れず諦めていた人たちのために新たな選択肢も提供できればと考えています。
【研二郎院長】開業以来、ただ横になって痛みを我慢する不自由な生活から抜け出すにはどうしたらいいか、さまざまな治療法を提案し、一人ひとりの患者さんに向き合ってきました。その積み重ねが28年の信頼となっていることは大きな喜びです。今後も多くの皆さんのお役に立てるよう、誠心誠意力を注いでいきます。

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