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久原 章雄 院長の独自取材記事

久原診療所

(大阪市城東区/新森古市駅)

最終更新日:2019/10/25

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大阪市営地下鉄・新森古市駅から徒歩5分。国道163号と大阪内環状線が交差する緑1交差点近くで、電車でも車でも通いやすくわかりやすい場所にあるのが「久原診療所」。1980年に開業、2004年から2代目院長を務めているのが久原章雄先生だ。大阪大学医学部附属病院第一外科、国立呉病院、大阪警察病院などで20年以上を外科の医師として働いた後、父の開いた同院を引き継いで13年。地域医療の担い手として、内科、胃腸、循環器、整形外科など幅広い分野を扱い、一次診療窓口の役割を果たしている。往診や院内処方を行うばかりか、紹介先に入院中の患者のもとへも訪れる久原院長。「患者さんが良ければ、それでいいのです」と穏やかに語る口調にも温かさが感じられるドクターだ。
(取材日2017年5月25日)

家族ぐるみ4世代で通う患者もいる、間口の広い診療所

1980年の開業から37年と伺いました。

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父の代から37年ですが、僕は大学を卒業したのが1989年なので、勤務医として働いてきた年月のほうがまだ長いです。実家は13代続く医師家系なので、いわば家業ですが、同じ病院をずっと引き継いでいるのではなく、曽祖父までは岡山で開業していました。父が70歳を過ぎた頃、そろそろ誰か変わってくれないかなとつぶやいていたのがきっかけで、僕も病院勤務から開業にと方向を変えることにしたのです。父は今でも週に数回、特別養護老人ホームで診療の仕事をしていますが、僕に引き継いでからこの診療所には一切関わらなくなりました。父と僕は専門が同じなので、一緒にやると考え方の違いからうまくいかないと思ったのでしょうね。

患者さんの傾向を教えてください。

父が診察していた頃から3世代、4世代にわたって通われる方が多く、またリピーターの患者さんも多いのが特徴です。最後の診察から10年20年たって、戻って来られる方もよくいます。当院では記録を大切にしているので、カルテもかなりの分量になりました。層としてはやはり高齢の方が中心で、75歳くらいの方が一番多いです。リピートの患者さんも、大きな病院で手術をした方、治療のめどがついたところで当院に移られて日常の管理を希望される方、若い頃に何度か通院されて以来、久しぶりに受診される方などさまざまです。

標榜科目がいくつもありますね。

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いわゆる「町医者」としてプライマリケアを担い、不調を訴える患者さんの一次窓口になる役割がありますので、できるだけ幅広く診察したいと思っています。僕自身の経験からは消化器が一番の専門で、次に開業前に改めて4年間学んだ整形外科ですね。麻酔科の標榜医もとっています。当院では患者さんを診察し、手術や高度医療の必要があるかどうかを判断して、当院より適切な医療機関があれば紹介します。大学病院や基幹病院には何年も通わないものですし、先生たちも異動してしまうので、術後や治療後の長期的管理を当院で引き継ぐこともしています。僕自身、病院勤務の経験が長いので、術後管理や合併症の予測もしやすい面があり、得意分野の一つです。

病気の背景を広くとらえ、適切な治療方法を見つけ出す

クリニックの特徴を教えてください。

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ひとことで言うと、お尻が軽いことですね(笑)。往診先の患者さんをそのまま病院に運んだこともあれば、紹介先に入院中の患者さんに会いに行って治療に立ち会うこともあります。院内の特徴としては、待合室に設置している検査機器の充実や、お薬の院内処方もあげられるかもしれません。例えば血圧計は、救急の外来で使うような平均血圧も測定できるタイプのものです。スタッフにもよく言うのですが、数値が悪くなかったという結果もまた所見であり、健康時の数値というのはとても大切なものです。血圧はころころ変わるもので、例えばめまいの患者さんが不調を感じたときはたいてい、血圧が急降下しています。ところが病院に来る頃には通常の血圧に戻ってしまいます。そこで、検査の際には心電図検査などを行って、不整脈などを確認し診断の手がかりとすることもあります。

診察の際に気をつけていることはありますか。

主に胸部外科を扱っていたので、消化器についても心臓疾患のある人を診る機会が多くありました。例えば血栓予防の薬を飲んでいる患者さんに麻酔をかける場合など、消化器だけを見ていればいいわけではないのです。状態を把握し、麻酔をかけても大丈夫か、ほかに問題を抱えていないかを確認しながら進めていきます。そんなふうに、消化器だけ、患者さんの訴える部位だけを診ているばかりでは、説明のつかないことも数多くあります。慢性疼痛などは精神科に関係があるケースもあり、治療にはSNRIという抗うつ薬が適応する場合もあるのです。一つの疾患について、一見関係ない分野も関わっているという、そのつながりを見つけることにも気をつけています。

内視鏡検査も行っているそうですね。

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当院では僕以外に医師がいないので、内視鏡検査にもかかりきりになってしまいます。そのため、希望される方には朝8時20分までに来院していただき、原則として診療開始の9時までに終わるようにしています。診療時間内となるとほかの患者さんを長くお待たせすることになってしまうので、内視鏡検査は1日1人しかできないのです。また、当院では患者さんにもモニターで確認していただきながら、検査を進めます。個人的な印象では、リアルタイムでご自身の体内を診ていただくほうが、検査の苦痛が少ないのではないかと感じています。特に経鼻の場合は患者さんもおしゃべりができますから、ご質問にお答えしご自身の病状を理解していただくことで良い治療ができるとも考えています。ただ、すべての患者さんにお見せしているわけではなくて、見たくない方にはもちろん配慮しますし、経鼻内視鏡が苦手な方は経口でも大丈夫です。

大阪大学の心臓外科に憧れた若き日

医師を志したのは、お父さまの影響なのでしょうか。

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よくそのように聞かれますし、父からも「医師になるんだったら、自分の顔が利くから心配するな」などと言われていましたが(笑)、高校3年生になって進学先を決めないといけない段階まで、理科系のどこかとだけ考えていました。ところが、その年に虫垂炎になってしまい、父の執刀で手術を受けたんですね。それまで父が仕事をしている姿は見たことがなかったのですが、病気になって初めて医師としての父の姿を見て、この仕事も悪くないかなと思うようになりました。外科を選んだのも父の影響です。進学先は信州大学でしたが、当時の大阪大学医学部の心臓外科は国内で知られていて、僕も憧れていましたので、卒業後2年かかりましたが、大阪大学附属病院第一外科に入局することになりました。

休日の過ごし方を教えてください。

最近はとにかくテニスですね。学生時代もやっていたのですが、病院に勤めていた頃は時間がなくてできなかったんです。テニスってアウトドアでするのが普通でしょう? 雨が降るとキャンセルになって気持ちもくじけてしまうので、ますます足が遠のいていました。友人にはゴルフをする人が多く、付き合いで回ることもあるのですが長時間になるので、妻や子どもたちから「家族を捨ててまでゴルフに行くなんて」と苦情が出ることもありました。そうなると後ろめたくて気が晴れないので、これも気持ちが向かなかったんですね。ところが、開業前に週に1日、病院で当直勤務をしていた頃、ナイター営業のテニススクールを近隣に見つけてしまったんです。屋内コートなのでキャンセルになることもないし、すっかりテニスにはまってしまい、今では週に5回通っています。

今後の展望と読者へメッセージをお願いします。

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この建物も父の代から40年近く借りているので、いずれ引っ越しを考えないといけないかなと思うようになりました。幸い子どもたちが医学部に進み、ここにも興味をもっているので、将来は引き継いでくれるかもしれませんね。患者さんにはとにかく気軽に行きやすい診療所と思っていただきたいです。医療費についても、なんとか抑えたいというご希望があれば、不正なことはできないものの少しでも抑えられる工夫をしたいです。往診も行いますが、高齢の方は特に整形外科的な疾患で外出や通院がしづらくなっている方もいますので、まずはご相談ください。患者さん本人だけでなく、ご家族からのご相談でも構いません。そしてこれからも、患者さんご自身に納得していただける治療をしていきたいですね。

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