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中城 和也 院長の独自取材記事

医療法人 中城クリニック

(大阪市東淀川区/東淀川駅)

最終更新日:2023/12/13

中城和也院長 医療法人 中城クリニック main

JR京都線・東淀川駅から東へ徒歩約7分、阪急京都本線・淡路駅からも西へ徒歩約10分で「中城クリニック」にアクセスできる。古き良き下町らしさが残る地域で、30年以上にわたり診療を続けてきたクリニックで、2016年に父である先代から同院を引き継いだ中城和也先生が院長を務める。院長は放射線科の医師として研鑽を積み、CTをはじめとする画像診断の専門的な知識・技術を持つ一方で、ケアマネジャーの資格も取得。通所リハビリテーション施設や住宅型有料老人ホームも運営し、地域のさまざまなニーズに対応している。「患者さんの近くで診療したい」と考えて同院を継承したという中城院長に、地域医療にかける思いや先進的な設備を生かした画像診断をはじめとするさまざまな取り組みについて話を聞いた。

(取材日2023年8月22日)

患者とのコミュニケーションを重視

どのような患者さんが来られますか?

中城和也院長 医療法人 中城クリニック1

院長に就任した当時は、父の代から通っておられる高齢の方が多かったのですが、最近はインターネットなどで検索して受診される30〜40代の若い方が増えてきました。外科、整形外科、リハビリテーション科から内科領域まで、さまざまな診療科を掲げているので、膝や腰が痛いといった整形外科的な症状のほか、生活習慣病についてのご相談やCTでおなかの検査をしてほしいなど消化器の診療で受診される方も少なくありません。また、PCR検査機器を備えて発熱のある方に対応しており、この数年間は、新型コロナウイルス感染症の疑いのある方が多くお越しになりました。

患者さんと接する際に心がけておられることは?

病気やケガを治療するだけでなく、患者さんとしっかりコミュニケーションを取ることが医師の大切な役割だと思います。きちんと話を伺って、受診の理由や診療に対する希望、さらに患者さんの生活背景やライフスタイルなども把握することが、その方に合った診療の提供につながるからです。また、症状や治療法についてもできるだけわかりやすく説明して、患者さんが納得して治療を受けていただけることを大事にしています。医師が病気を治すというのではなく、患者さんと医師が一緒になって、病気を治療していくのが私の診療スタイルです。

先生の専門分野を教えてください。

中城和也院長 医療法人 中城クリニック2

大学時代に画像診断の技術を持つ医師になりたいと考えて放射線科を選びました。大学院に進んで臨床経験を積み、勤務先では放射線科の医師として診療に専念しました。画像診断では、症状、進行具合、患者さんの訴え、病歴を把握した上で、検査画像と医師の知識や経験に基づいて診断していくことが大切です。異常な所見や病気の見落としは絶対にあってはならず、迅速な診断も求められるので、必要なスキルは一朝一夕で身につくものではありません。このため、他の診療科の医師は、CT画像の読影についてはそれを専門とする人に依頼するケースがほとんどです。

放射線科の知識や経験は診療にどのように生かされていますか?

高速マルチスライスCTを導入しており、診察から撮影、読影、診断、治療、さらに他の医療機関での治療が必要な場合は紹介状を書くといった一連の流れに、ワンストップで対応できます。CTを備えていない、あるいは放射線科の医師がいない医療機関では他院の受診が必要となることも多く、検査を受けてその結果がわかるまで1〜2週間の時間がかかります。しかし当院なら、検査当日に説明して必要に応じて治療を開始できます。後日に新たな症状の訴えがあった場合も、以前の検査結果をもとに説明でき、追加の検査が必要な場合もスムーズに行えるようにしています。

患者の負担の少ない大腸の新しい検査を導入

特に注力されている診療について教えてください。

中城和也院長 医療法人 中城クリニック3

「CTコロノグラフィ」と呼ばれる、新しい大腸の検査法を導入しています。一般的な大腸内視鏡検査では、大腸内に内視鏡を150cm程度挿入するので、患者さんにどうしても負担がかかりますが、CTコロノグラフィなら内視鏡を挿入することなく画像診断が可能です。検査の際は、チューブで二酸化炭素を送り込んで大腸を膨らませて撮影し、その画像をコンピューター処理します。大腸内視鏡と同じような、大腸の立体的なデータが合成でき、腸管を真っすぐ伸ばして輪切りにした画像も作成できるので、それらを精査することで、がんやポリープの発見につなげます。

負担が少ないのはうれしいですね。

内視鏡の挿入が必要ないというのは大きなメリットですね。大腸の病気が心配だけど、検査に対して不安や恐怖心があるという方には、より負担が少ない検査としてお勧めできます。特に女性は腸の長い方が多く、内視鏡検査がつらい場合がありますからね。検査前に服用する下剤の量も大腸内視鏡検査に比べて少なく、検査時間も10〜20分程度です。また、腸が癒着しているなどの理由で、大腸内視鏡検査が困難でリスクを伴うという方も、CTコロノグラフィなら大腸を立体的に観察できます。最近は、睡眠薬や鎮静薬を用いて内視鏡検査を行うことも可能ですが、「痛い」という貴重な情報が手に入らなくなるのはデメリットです。痛いということは、何らか問題やリスクがある可能性が高く、痛みを薬で抑えることを図り内視鏡を挿入したことで、腸が弱っている人の場合は腸に穴を開けてしまう心配もあります。

CTコロノグラフィと内視鏡検査のどちらを選べばいいのでしょうか?

中城和也院長 医療法人 中城クリニック4

恐怖心があるなどの理由で検査の敷居が高いと、患者さんはどうしても受診を避けがちになります。気になるけれど検査を受けない期間が続いたことで、厳しい結果になることは避けなければなりません。そうした点では、負担が少ないCTコロノグラフィは、大腸検査の敷居の低い入り口として、病気の早期発見に役立つと思います。ただし、CTコロノグラフィで検査をしても、その後に大腸内視鏡でのより精密な検査が必要と見込まれる患者さんの場合は、検査が無駄になってしまうこともあります。当院では、どちらの検査をするほうがその患者さんにとってメリットが大きいのかを考えて詳しく説明し、同意・理解してもらった上で検査を実施するようにしています。

検査の被ばくが気になります。

検査する部位や年齢などに合わせて自動的に放射線量を変えられる新鋭のCTを導入しており、ナーバスにならずに検査を受けていただけると思います。また、より迅速で適切な診断が望めるのも新鋭のCTの強みです。病気の治療は時間との勝負で、早期に発見して治療を開始できれば、手術が必要な場合でも範囲が狭く済むでしょう。検査によって特別な問題がないとわかったことで、不安が解消して病状が好転するケースも考えられるので、気になることがある方は早めに検査を受けていただきたいですね。

患者と家族をトータルにサポートする

ケアマネジャーの資格をお持ちだとか。

中城和也院長 医療法人 中城クリニック5

医師、看護師だけではなく、ケアマネジャーや介護士など、さまざまな職種が協力し合ってこそ、患者さんのケアが成り立つと思います。しかし、残念ながら介護と医療の考え方には食い違いがあるのが現実です。そこで、両方の立場や意見を融合させてスタッフ同士が信頼関係を築けるように、ケアマネジャーの資格を取りました。介護スタッフのミーティングにも参加して、常に連携して動いています。

住宅型有料老人ホームも運営されています。

医師の役割は患者さんとご家族に寄り添ってサポートすることで、本当に求められているのは同じ生活圏の中で「治療」「介護」「緩和ケア」「看取り」まで対応できる医療だと思います。最近は短期間で病院を退院しなければならず、退院後に帰る場所がなくて困る方も増えてきました。そうした状況を何とかしたいという思いから、クリニックの向かいで住宅型有料老人ホームの運営を始めました。最後まで責任を持って患者さんを診ることができ、よりやりがいを持って診療に取り組めます。

読者や地域の方にメッセージをお願いします。

中城和也院長 医療法人 中城クリニック6

地域の方々が困っていることに対して、きちんと応えていくことが当院の使命だと考えています。忙しい働き盛りの方が受診しやすいよう、インターネット予約のシステムを導入し、検査の結果を聞きに行く時間がない方のために、オンライン診療にも対応しています。現在は、昼休みなどに行っている訪問診療についても、地域のクリニックとして今後はさらに力を入れていきたいと考えています。どの診療科を受診すればいいのかわからないという場合でも構いません。不安や疑問がある際は遠慮なくご相談ください。これからも、気軽に訪ねていける地域の相談窓口でありたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

CTコロノグラフィ/3万3000円~

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