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入野 宏昭 院長の独自取材記事

入野医院

(大阪市浪速区/なんば駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR難波駅から徒歩8分・南海なんば駅から徒歩10分。大型ビルの4階に「入野医院」はある。同院が2本柱とする「めまい」と「多発性硬化症」の診療を受けに遠方から通う患者も多い。7科目もの標榜科目と、MR/CTをはじめマンモグラフィやエコーなど、先端の機器をそろえた設備は、もはや小規模な総合病院と呼んだほうがふさわしい。予防医学の観点を大事にしているという健診システムは先代からの継承部分もあり、かつ日帰りでできる人間ドックとして人気を博している。多くの医師・スタッフとともに、3代目院長として診療する入野宏昭先生に、今後の展望などをじっくり語ってもらった。
(取材日2017年5月12日)

大きなビル、多人数対応の健診システム、多彩な機器

JR難波駅にも近く、アクセスの良い立地ですね。

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祖父が開業し伯父から医院を引き継ぎました。引き継いだ2009年当時は今とは少し離れた場所にあったのですが、私が院長になったことを機に、現在の場所に移転しました。アクセスのしやすさや患者さんがワンフロアで行き来できるほうが導線的にもいいかなと思ったのがきっかけです。それに、祖父や伯父の代から通ってくれている患者さんがいらっしゃったので、近くのほうがいいと思いました。

医院の規模・設備の大きさについて伺います。

大きな総合病院などとは違って、できるだけ当日で検査が済むようにというフットワークの軽さをめざしています。めまい・多発性硬化症の検査ももちろんですが、健診・人間ドックというものは早期発見・生活習慣病予防・早期治療につながりますので、力を入れています。最近は人間ドックが両極端になっていて、ゴージャスなホテルに宿泊しながらというパターンもあれば、ごく基本的な健診だけのものもありますよね。だいたい40歳を過ぎたら受診していただきたいのですが、その世代は忙しいため日帰りをご希望される方が多く、当院では日帰り人間ドックという形にしています。しかし検査項目はしっかりありますので、それに合わせて検査機器も数多く導入しました。

こちらで掲げている「IR健康管理システム」とは何ですか?

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もともと伯父が先進的な人で、まだ「ドック」という単語もなかった頃に予防医学というものに非常に力を入れていました。他院ではない取り組みだったため、この医院では「健康管理ができる、健診ができる」ことを表すために「IR健康管理システム」と掲げたと聞いています。私の代になってもその意思を引き継ぎ人間ドックにも力を入れています。「IR」がどういう意味なのかに関しては、実は誰も本当のところを知りません(笑)。恐らく、「入野」のローマ字表記「IRINO」の最初の2文字ではないかと僕は思っていますがね。

めまいに苦しむ患者の最後の砦となりたい

最初からめまい治療を専門にしようとお考えだったのですか?

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いいえ、はじめは循環器科を専門にしていました。伯父の専門は脳卒中だったのですが、めまいに興味を持ち、最終的に専門にしていました。私はそれを見ながらも、若い頃は循環器のことしか頭にありませんでした。循環器で主に診ていたのは心筋梗塞、狭心症、不整脈などですが、患者さんが訴える症状として頭痛やめまいも多いのです。しかし当時は、めまいは耳鼻科の疾患と考えていて、めまいの患者さんがいたら伯父に紹介していました。ところが伯父が亡くなる少し前に「めまいに困ってる人がいるんだよ」と聞かされ、少しずつ勉強しているうちにいつの間にか完全にハマっていました。推理というか、探偵というか、なぜめまいが起きているのか、という謎を解いていく面白さがあるのです。話を聞いていくと旦那さんがストレス要因になっている、というケースなんかもあります。

めまいを訴える患者は多いですか?

多いですね。まず第一にめまいを診る医師が少なく相談できる機関が少ないことが要因にあります。耳鼻科医のごく一部が診ている現状です。一般的な耳鼻科では診てくれず、行き場を失っていた患者さんもいました。また、突然転んだり倒れたりして、恐怖心にとらわれ、精神的に落ち込んでいく患者さんもいます。高齢の患者さんでは、ふらつきなどが主訴になっているめまいもあります。ふらつくのが怖くて外に出歩けなくなり、動かないと余計に筋肉が落ち、引きこもりがちになる、という悪循環に陥ります。早期認知症の一症状の場合もあり、引きこもるという刺激の少ない状態になると、今度は認知症が進むということにもつながりかねません。

めまい治療の難しさはどういったところでしょう?

めまいは内科的な要素が多く、女性が多いという性差、睡眠障害や早期認知症、パソコンやスマートフォンを長時間扱うことによるVDT症候群の一環といったさまざまな要因で症状が現れるので慎重に調べる必要があります。しかし、症状自体は悪くなったり良くなったりを繰り返すため、なかなか治らない患者さんの場合は、心身ともに治療していかないといけません。認知行動療法などを取り入れている心療内科に協力してもらいながら治療をしている人もいます。また、頭の中の問題ではなくて、椎骨動脈の左右差があれば血流低下が影響してるんじゃないか、どちらかの首の緊張が強くなっているからそこをほぐすようなことをしたら症状が軽減したなど、癖や習慣で首の緊張を起こしている人はそのもとを治していくことで改善していくケースもあります。

めまいは見た目や体温などではわからない症状ですが。

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私自身もめまいを2度ほど体験したことがあって、転ぶとかではなくふわふわとした感じのものだったのですが、やはりこれが強くなったら怖いだろうなあ、と思いました。その経験があって患者さんの気持ちも理解できるのかなと思っています。わかってもらえないと悩む患者さんもいますから。診療を始めて今ではめまいの情報が集まってきたと思うので、すべての臨床経験を次の世代の患者さんに生かせれば、と強く思います。また、専門クリニックが少ないので、近隣のめまい治療を専門にしている医師たちでネットワークをつくろうという話も出ています。

3代目院長として、めまい患者の代弁者として

今後の目標などはありますか?

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めまいを追究したいです。この医院がめまい患者さんたちの最後の砦になればと思います。めまいは、リハビリテーションも大事です。症状を深く追究するのはもちろんですが、原因や要因がとても広範囲なので、どちらかというと広く浅くいろいろな病院や先生方とネットワークをつくり、交流を持ちながら調べていくやり方がいいんじゃないかと思っています。治療にスピードとバリエーションをもたせるようなイメージです。みんな同じような治療で治ればいいですが、そうではなく、オーダーメイド治療になってしまうのがめまいの治療の特徴。そこをとことん追究していくのが目標です。

先生の今一番の息抜きはなんですか?

キャンプ、と言いたいのですが、キャンプ用品やテントなどをオンラインショップなどで眺めて「ああいいなあ」と思っているだけです(笑)。子どもがまだ小さく、妻の負担になるので、まだキャンプは妄想だけです。しかし釣りは再開しました。釣りは、準備と釣ってるときは楽しいんですが、帰ってから釣れた魚をどうするかが大きな課題でした。ただ最近、近所のスーパーで釣った魚を持っていくと調理してくれるサービスが始まり、先日持っていくと、きれいに三枚におろしてくれたんです。もちろん厚意でのサービスなので、次の日はそこで魚を買いましたが、持ちつ持たれつの関係で釣りも楽しみたいと思います。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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怖い病気にかかっていないことを確認するためにも、受診をお勧めしたいです。たとえ病気でも、同じような人がいっぱいいるので、自分だけじゃないというのを認識できます。特に女性の場合は40代ぐらいで睡眠バランスが崩れたり、体力が落ちてくる頃なのに仕事をしつつ家事をするという、心身ともに負担が強くなっている人が多いのですね。無理をしている人が多い、というか。分担・協力ができるような関係づくりも大事です。また、時間的にクリニックに来られない人も多いので、そういう人のために、ホームページの中に「めまい相談~一番星クラブ」というQ&Aコーナーをつくり、メールにて皆さんの疑問にお答えしています。ぜひご利用ください。

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