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藤谷 宏子 先生の独自取材記事

藤谷クリニック

(大阪市天王寺区/大阪上本町駅)

最終更新日:2022/02/17

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近鉄線・大阪上本町駅から徒歩7分。道をまたいだ百貨店の向かいのハイハイタウンの中に「藤谷クリニック」はある。クリニックでは小児科・内科・アレルギー科・脳神経外科を専門とし、小児科とアレルギー科を担当しているのが藤谷宏子先生だ。関西医科大学を卒業してからは約15年勤務医として活躍し、1993年に育児、子育てに十分に時間をとりたいとの希望で開業しアレルギー疾患を中心に診療を開始した。「アレルギーはすぐには治らないので根気よく向き合ってほしい」と言う藤谷先生に、これまでの道のりや、専門とする小児のアレルギー疾患について詳しく聞いた。

(取材日2017年6月22日)

良くなると素直に元気になる。それが小児医療の面白さ

先生が小児科医師を志した理由はなんですか?

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子どもの頃は夢がたくさんあって、弁護士やピアニストも憧れましたが、医師なら特別な才能がなくても一生懸命に勉強をすればなれる、と医師である母に勧められたからですね。目的に応じて働き方を選べることにも魅力に感じていて、研究や専門性を志す先生は大学や専門病院で、地域の患者さんと向き合いたい人は開業医で働けます。今となっては子育てとの両立もできる開業医になれてとてもありがたいと思っています。未来のある子どもを治すことはとても魅力的ですし、子どもはいつもとても正直で、治療を終えた時の喜びを素直に表現してくれる姿にうれしさを感じます。

子どもの頃はどんなお子さんでしたか?

普通の子ども……ですね(笑)。物語の主人公になりきり、その不思議なことをいつも考えていたりしました。皆さんもご存じの童話では、お姫さまと王子さまのすてきなエピソードに憧れている一方で、時計の針が午前0時を指した途端、すべての魔法が消えてしまうのに、「どうしてお姫さまのガラスの靴だけは消えないで残っているんだろう」と不思議に思っていました。また、毒りんごは眠るだけなの……、糸紡ぎの針にも毒があったのかしら……など今となってはどうしてそんなことが気になってしまったのかはわかりませんね(笑)。 夢と現実がごっちゃになっていました。そしていつかは魔法使いのおばあさんになりたいと思っていました。

旦那さまでもある脳神経外科の藤谷健先生の印象を教えてください。

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思いやりのある、優しい人ですね。私が若い頃は、今と違ってイクメンという言葉がなかったですし、男女平等と言われても、女性が中心に家を守るのが当たり前の時代でした。自身も手術や診療で忙しい中、公園で子どもと遊んでくれたり、一輪車の練習や自転車の練習などを担当してくれていました。家事もできる範囲で手伝ってくれていました。また、いろいろな国際的な勉強会にも家族で参加し、楽しく旅行したのは良い思い出です。主人が黙って見守ってくれたおかげで今こうして自由に小児科の医師を続けていることができていると思っています。なかなか本人には言っていませんが、感謝の気持ちでいっぱいです。

親子の絆を深めるものとして、アレルギーを捉えたい

子どもがアレルギー疾患を持つとき、家族はどのように向き合えば良いでしょうか?

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私はアレルギーを大変な病気ではなく、努力が報われる病気と思っています。風邪などは、安静にしていれば自然に治りやすいですが、アレルギーは短期間で治らず、年単位の時間がかかり、努力は必要です。アレルギーの患者さんは定期的に病院に通い、主治医の先生と協力して治療を続ける必要があります。湿疹が出た、じんましんが出た、喘息発作が出たなど一つ一つの症状に一喜一憂することなく、どうすれば良い状態になるのか長い目で見る必要があります。そのためには家族全体で理解し、一致団結して協力していくことが大切です。根気がいる病気ですが、あまり深刻に考えないでください。ご家族のQOLを第一にアレルギーでない兄弟への配慮や、保護者の方が疲れないように心がけ、生活を見直す機会だと明るく受け止めていただきたいと思います。アレルギーの中には命に関わるアナフィラキシーもありますが、状態を理解し、コントロールすれば予防を図れます。

アレルギー疾患の治療で大切なことは何ですか?

わが子がアレルギーだと知ると、悲しむ保護者が多いですが、むしろラッキーなことだと思ってほしいです。子どものために目標を持って家族一丸となって向き合えるわけですから。食べ物にアレルゲンや添加物が含まれていないか注意したり、インスタント食品や外食を避けたりと神経を使うことは多いですが、毎日、愛情のこもった手作りの料理を食べることができるので、子どもにとっては幸せなことでもあるんですよ。あと、アトピー性皮膚炎にはスキンケアが欠かせないのでスキンシップもたくさんできます。子どもの健全な発育のためにスキンシップは欠かせませんが、スキンケアをすることで自然に密度の濃いスキンシップを行うことにもなります。ですから大切なのは、わが子のアレルギーを悲しむのではなく、気分を変えて親子の絆を深めることができる機会に恵まれたと思って明るく対応していただくことと思います。

治療で力を入れていることはなんですか?

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治療を一つ一つ各論で考えるのでなく総合的に考えて治療をすることに力を入れています。栄養面、心の問題等アレルギー症状だけではなく総合的に治療したいと思っています。アレルギーの食事で悩んでおられる保護者には当院の管理栄養士による栄養相談を行ったり、気持ちが落ち込んだ時には当院の臨床心理士にカウンセリングや育児相談もしてもらっています。アレルギーの治療は、長丁場になり患者さんの家族が疲れたり、気持ちが暗くなったり、焦ってしまうことがありますので、あらゆる面へのサポートができるよう、力を入れています。悩みを私に話してもらっても構わないのですが、やっぱり医師に言いにくいこともあると思うのでカウンセラーなど相談しやすい誰かに打ち明けてほしいですね。

自分の専門分野で、世の中のために役に立ちたい

印象に残っている患者さんを教えてください。

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治療を行った子は、どの子も印象に残っています。最近、とてもうれしかったのは、アレルギーに関する勉強会に参加した時のことです。突然、会場でスーツ姿の若い男の子が「先生!」と声をかけてきたのですが、その若き男性は昔私が診ていたかわいい患者さんだったのです。「僕、アレルギーを専門にしてるんです」と言ってくれた時は心の底からうれしさが込み上げました。医師となり、その中でもアレルギーを専門に選んでくれたことにはとても感動しました。診ていた子どもたちが大人になって、親となり、また子どもさんを連れて来てくれるのはとてもうれしく医者冥利に尽きます。みんなの幸せそうな姿、活躍している姿を見るのは楽しみで、私の励みです。

いま先生が取り組んでいることはありますか。

最近、日本小児科医会のホームページ担当の役目をさせていただくようになりました。私にとって新しい分野なのでとても新鮮です。会員の先生方や一般の保護者の方に医療情報を紹介しています。まだまだ慣れませんが、微力ながらできることでお役にたちたいと思っています。

アレルギーのお子さんを持つお母さんたちにメッセージをお願いします。

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お母さんになれるってすごい幸せなことだと思っています。私はなかなか子どもができなかったのでこの思いは人一倍強いです。子育ては本当に大変で苦労することも多いですが、喜びは何倍にもなります。特にアレルギーの子どもさんのお母さま方は子どもさんには、気を使うことも多く必死で取り組んでおられると思います。お母さま方中心にご家族が一緒に治せる病気は少ないので、やりがいを持って明るく向き合ってください。「お母さん」という響きに幸せな気持ちを感じて、子育てを楽しんでいただきたいと思っています。応援しています。

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