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保険適用範囲が拡大する不妊症の治療
妊娠率を意識し早めの相談を

あいこ女性クリニック

(名古屋市名東区/一社駅)

最終更新日:2022/04/07

あいこ女性クリニック 保険適用範囲が拡大する不妊症の治療 妊娠率を意識し早めの相談を あいこ女性クリニック 保険適用範囲が拡大する不妊症の治療 妊娠率を意識し早めの相談を
  • 保険診療

不妊症に悩む人が増えるに伴って、治療に関する情報をインターネットなどで目にするようになった。しかし原因はまだわからないことが多く、適切と思われる治療も患者の状態によって変わるため、専門家に相談することが大切だろう。名古屋市名東区の「あいこ女性クリニック」では、牧野亜衣子院長が大学病院での経験を生かしながら、医学的根拠に基づいた方法にこだわって治療を行っている。看護師や培養士もベテランがそろい、医師と緊密に連携して患者をサポートしていることも強みだという。2022年4月からは不妊症治療への保険適用範囲が拡大されることもあり、専門クリニックを受診したいと考える人もさらに増えることが予想される。そこで牧野院長に、改めて不妊治療についての基礎知識や、保険診療の概要について話を聞いた。

(取材日2022年3月2日)

エビデンスがあり有用性が見込まれる治療法が保険適用に。費用負担にも配慮した治療で妊娠をめざす

Q不妊症とはどんな状態で、何が原因で起こるのでしょうか?
A
あいこ女性クリニック 丁寧な説明を心がける院長

▲丁寧な説明を心がける院長

不妊症とは、「妊娠を望むカップルが1年間避妊せずに性交を持っても妊娠に至らない状態」とされています。国内の夫婦の約15~20%が悩みを抱えているといわれ、晩婚化の影響もあるようです。原因としてはさまざまな理由が考えられるでしょう。女性側では卵巣機能不全症や、子宮筋腫といった子宮因子による原因があります。子宮内膜症などの既往歴により卵管にダメージが生じているケースもありますね。一方、男性側に原因がある割合も約30~40%とかなり多いです。精子が少なかったり動きが悪かったりすることでうまく受精できないことが考えられます。また男女ともに原因不明な方も少なくありません。

Qどのようなタイミングで、受診を検討すべきでしょうか?
A
あいこ女性クリニック 早めの受診が良い結果につながりやすい

▲早めの受診が良い結果につながりやすい

1年妊娠しなければ早めに受診していただきたいですね。特に女性の年齢が高いと卵子の質の問題で妊娠率が下がるので、早めに受診することで良い結果につなげやすくなるでしょう。1年も待たずに、「妊活」の一環として相談する姿勢でも良いのではないでしょうか。その際、お一人で受診されてもできる限り力になれるよう努めますが、妊娠はご夫婦2人でするものです。最終的にはご夫婦で意見をそろえて来ていただきたいですね。ご相談があれば、医学的根拠をもとにアドバイスをさせていただきますし、当院には不妊症やカウンセリングの知識を持つ看護師もおりますので、安心して来院していただけたらと思います。

Q不妊症の検査について教えてください。
A
あいこ女性クリニック さまざまな検査についても丁寧な説明と対応を心がける

▲さまざまな検査についても丁寧な説明と対応を心がける

主なものとして、まずは超音波検査ですね。子宮や卵巣の異常がないかを診察するほか、卵胞という卵子が入る袋のサイズを毎月診て排卵の時期を調べます。血液を採取し、卵巣の機能を調べたり、月経の周期に合わせてホルモン値を測る検査も行います。また、卵管の通りを調べるために造影剤を流してエックス線を行う子宮卵管造影も行います。痛みが伴う検査ではありますが、痛み止めの内服など、できるだけつらさに対処する工夫をしています。他には男性側の精子の動きや数などを診る検査も必要ですが、事前にお渡しした容器にご自宅で採取した精液を入れて持参いただければ検査は可能です。こうした検査を行って治療方針を検討していきます。

Qどんな治療があるのか、またその流れについて教えてください。
A
あいこ女性クリニック ステップに応じて治療はさまざま

▲ステップに応じて治療はさまざま

一般的には段階に応じた治療を行います。最初は排卵日を見極めて性交を持っていただく「タイミング指導」から。ホルモン値によってはホルモン補充のため注射や内服が必要になります。3~5回程度行って妊娠されないと「人工授精」に移ります。排卵時期に精液を持参いただき、できるだけ状態が良くなるよう処理を行った精子を子宮に子宮に入れる方法です。それでも妊娠されない場合、体外に取り出した卵子を受精させて子宮に入れる「体外受精」や「顕微授精」に進みます。ご年齢や検査結果によっては人工授精や体外受精から始めることもあるでしょう。治療と仕事との両立に苦労される方もいらっしゃるので、できるだけ応援したいと思っています。

Q2022年4月から不妊治療が保険適用となると聞きました。
A
あいこ女性クリニック 不明点についても相談してほしいという

▲不明点についても相談してほしいという

人工授精や体外受精、顕微授精へも保険適用の範囲が広がるようです。今まであった助成金制度に比べ、費用負担が減る患者さんが多くなるでしょう。また保険診療として認められる薬や方法は、エビデンスがあり有用性が見込まれるものだと考えられます。このため新しい治療法がどんどん出てくる不妊治療の分野において、保険診療が一つの目安となり、治療が「標準化」されることもメリットだと思います。まだ不明点が多いような薬は適用外になったり、一部は先進医療の対象となるかもしれません。私自身はなるべく費用負担が少なく、エビデンスある治療を意識してきましたので、4月以降もおおむね今までと同じ質の治療を提供できそうだと考えます。

ドクターからのメッセージ

牧野 亜衣子院長

当院ではあえて大規模にせず、日本生殖医学会生殖医療専門医である私が一人ひとりの方の状態を把握し、妊娠率を上げるために細かい点までチェックして治療を行っています。また、より良い診療にはスタッフとの連携も欠かせません。当院では不妊症やカウンセリングの知識を持つ看護師が、患者さんとのコミュニケーションを図ってくれます。また当院では毎回同じ医師やスタッフが診察にあたり、初診時から妊娠まで一貫した方針で治療を受けていただくことができます。治療についてはそれぞれのお考えがあり、患者さんの人生の選択肢として検討していただくものです。ご要望を伺いながら治療を進めますので、相談していただけたらうれしいですね。

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