肝臓・胆のう・膵臓を調べる
負担が少ない腹部超音波検査
くまい医院
(春日井市/勝川駅)
最終更新日:2026/07/21
- 保険診療
肝臓や胆のう、膵臓などの病気は、自覚症状が乏しいまま進行することも少なくない。そうした腹部の異常を調べる検査の一つが、体への負担が少ない腹部超音波検査だ。超音波を使って体内を観察するため、内視鏡検査のような痛みやエックス線検査のような被ばくの心配がなく、比較的気軽に受けられるのが特徴だという。一方で、「どんなときに受けるべきか」「どのようなことがわかるのか」など、具体的な内容は意外と知られていない。今回は、消化器病全般、特に肝臓の病気に詳しい「くまい医院」の隈井大介副院長に、腹部超音波検査の特徴や流れについて聞いた。
(取材日2026年4月27日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qこちらで提供されている腹部超音波検査の特徴を教えてください。
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A
超音波を使って肝臓や胆のう、膵臓、腎臓などの臓器を観察する検査です。患者さんの負担が少なく、痛みや被ばくが不安な方にもお勧めできる点が大きな特徴で、お子さんからご高齢の方まで受けられます。私は日本消化器病学会消化器病専門医と日本肝臓学会肝臓専門医の資格を有しており、消化器疾患全般から肝臓疾患まで幅広く対応しています。脂肪肝、ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害など慢性的な肝臓疾患がある方は、肝臓の「硬さ」を知ることも重要です。当院ではシェアウェーブエラストグラフィーを導入し、硬さを数値化することで、より精密に評価できる体制を整えています。
- Qどのような場合に腹部超音波検査を行うのでしょうか?
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A
腹部超音波検査は、さまざまな状況で活用されます。1つ目は、強い腹痛がある場合です。一過性の胃腸炎であれば1〜2日程度で回復に向かうことが多いですが、3〜4日腹痛が続く場合は、虫垂炎など他の病気が隠れていないか確認するために実施します。2つ目は、健康診断で肝臓の数値に異常を指摘された方への対応です。肝臓の状態を確認するために行います。3つ目は、慢性的な肝臓疾患がある方や、糖尿病などの慢性疾患がある方への定期検査です。肝臓や膵臓は症状が出にくい臓器のため、早期発見の観点からも定期的な検査が重要です。なお、腹部超音波検査は空腹時のほうが観察しやすいですが、緊急時は食事の有無にかかわらず対応可能です。
- Q腹部超音波検査によって、どのようなことがわかりますか?
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A
肝臓、胆のう、膵臓、腎臓などの臓器の形態や異常を観察できます。急性疾患では、胆のう炎、胆石、尿路結石、虫垂炎、腸重積などを確認することが可能です。慢性疾患では脂肪肝や慢性膵炎などがわかります。また、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がんなどの腫瘍性病変が見つかることもあります。一方で、超音波検査は腸の観察が苦手です。腸の中にあるガスが超音波の邪魔をするため、腸内ポリープや病変の発見には大腸内視鏡検査が必要です。また、膵臓はCTのほうが詳細に確認できる場合もありますが、まずは患者さんの負担が少ない超音波検査で確認し、必要に応じてCTやMRIへと精査を進めるのが基本的な流れです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1診察で問診
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まず問診票に記入し、診察室で副院長による詳しい問診が行われる。確認される主な内容は、症状がいつから続いているか、発熱、吐き気、嘔吐の有無、腹痛の部位や強さなど。慢性疾患で定期通院中の患者は毎月の診察時に状態が確認され、翌月の超音波検査が事前に案内される。健診で異常を指摘された初診の患者は、結果内容と問診をもとに検査の必要性が判断される。
- 2腹部超音波検査
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検査はベッドに仰向けになった状態で実施。必要に応じて横向きになり、腹部にゼリーを塗って機器を当てながら臓器の状態を観察する。検査時間は通常3〜5分程度。肝臓の硬さを調べる検査は1分程度で終了する。より精密に観察するため、医師の指示に従って息を止める場面もある。
- 3結果の説明
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検査後は診察室に移動し、モニターに映した画像を見ながら結果の説明を受ける。超音波検査の画像はわかりにくい部分もあるため、医師が臓器の位置や状態を示しながら、わかりやすい言葉で解説。専門的な内容も多いため、不明点があればその場で確認してもよい。
- 4今後の治療や方針の説明
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検査で異常所見が確認された場合は、必要に応じて専門の医療機関へ紹介され、CTやMRI検査による精密検査へと進む。がんが疑われる場合や緊急性が高い場合は、その場で紹介予約が取られ、速やかに専門医療機関への受診が案内されることも。脂肪肝や慢性疾患が確認された場合は、肝臓の硬さの状態に応じて食事や運動などの生活指導が強化さ、定期的なフォローアップの計画が説明される。
- 5定期検査
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異常がない場合でも、年1回程度の定期検査が勧められることがある。特に肝臓に慢性疾患がある場合は半年に1回、脂肪肝や糖尿病のリスクがある人は年に1回のスクリーニングを実施。肝臓や胆のう、膵臓は症状が出にくいため、早期発見のためにも定期的な検査が役立つ。

