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松井 英夫 院長の独自取材記事

松井医院

(豊橋市/南栄駅)

最終更新日:2020/11/30

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開業して70年近く地域の健康をサポートしてきた「松井医院」。院内は青色を椅子やブラインドなどに配し、明るくさわやかな印象。やわらかな表情と穏やかな口調が印象的な松井英夫院長は、患者の声にじっくりと耳を傾け、病状や治療内容についてわかりやすく説明し、理解してもらうことを大切にしている。さまざまな医療情報があふれている中、あやふやな情報に惑わされることなく、不安なことは気兼ねなく相談してほしいという松井院長。祖父の代から地域密着の医療を実践し続ける松井院長に、同院の特徴や治療方針、今後の展望など、じっくりと話を聞いた。
(取材日2017年3月2日)

かかりつけ医として、生活習慣病の早期発見を

医院の特徴について教えてください。

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当院は、祖父が開業し私で3代目になります。医院の歴史としては来年で70年を迎えます。祖父の代は外科でしたが、父の代から内科を標榜しています。現在、父はほぼ引退していますが、何かあれば来てもらうようにしています。患者さんは祖父や父の代から来ていただいている方がメインですが、最近では、ホームページを見て来られる高血圧や高脂血症の方も増えてきています。医院を継いだ当初は、地域のかかりつけ医としてあまり専門性を出さず、内科全般の医師として、患者さんのどのような相談でも対応できるように幅広く診療していましたが、最近はもう少し私の専門性を出し、循環器系の疾患、生活習慣病の治療にも力を入れるようになりました。

松井先生がこちらの医院に戻ってくる際、改装されたそうですね。

父の代の医院は待合が狭かったため、広めに改装しました。また明るい雰囲気で、私の好きな色である青を基調にすることにもこだわりましたね。そして超音波診断装置も新たに導入しました。それを活用し、頸動脈を診ることで動脈硬化の程度を調べたり、心臓の状態を観察したりしています。他にも、糖尿病の検査であるHbA1cを測定する機械なども徐々にそろえていきました。またホームページもリニューアルして、生活習慣病などの一つ一つの病状について詳しく紹介するようにしました。制作には半年以上かかりましたね。やはり現代はあらゆる情報があふれているので、私が正しいと考えている情報を知ってほしいという思いで掲載しています。随時新しい情報に更新もしています。

特に力を入れられていることは何ですか?

大学病院での勤務が長く、重症の方を診る機会が多くありました。そのため、生活習慣病を早く見つけて、早く治療することの大切さはよくわかっています。地域のかかりつけ医として、その兆候を早期に発見したいです。健康診断で血圧や血糖値が高いと指摘されてくる方が多いですが、やはりこれらは自覚症状が強くないため、指摘されないと気づかれない場合が大半です。脳卒中や心筋梗塞になる前に予防することを「一次予防」、一度心筋梗塞などを発症した方の再発を予防することを「二次予防」といいますが、特に一次予防に力を入れています。例えば、動脈硬化の危険因子である高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満のある方には、超音波で実際に血管の状態を見せ、目で見て理解してもらうことで、治療のドロップアウトも少なくなっています。診察時に将来、重症にならないために薬の服用を続けることの大切さも説明しています。

先進的な治療を知るため、積極的に勉強会にも参加

診察にあたって、どのようなことを心がけられていますか?

なるべく時間をとってわかりやすく説明することを心がけています。また現在は時間制ではなく、来院順での受付システムを導入しています。混雑している場合は1時間以上待ち時間が発生することもあります。ですが、1人何分などの時間制で予約を取ると、どうしてもその時間内に終わらなければならなくなり、もっと話を聞いてほしいという患者さんに対応できなくなってしまうという理由から、現在は時間制を導入していません。ただし、受付の体制については、今後患者さんのニーズによって柔軟に対応していこうと考えています。

治療方針についてお聞かせください。

1つは、「地域医療に貢献します」です。この地は私の故郷です。医師である父の背中を見て、私も地域貢献したいという思いが強くありました。2つ目は「きめの細かいあたたかい医療を提供します」です。病状や治療内容についてわかりやすく説明して、理解していただくことを大切にしています。父の代からのスタッフが数多く残っているため、地域の方の家庭事情などバックグラウンドもよく把握するようにして、一人ひとりに合わせた、よりこまやかな対応が可能になると思っています。最後は「一般的な内科の病気に加え、特に高血圧、狭心症、不整脈、心不全などの循環器疾患や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の治療・管理に力を注ぎます」です。生活習慣病の治療に尽力しようと考えたのは、大学病院でカテーテル治療を行った経験から、動脈硬化が進行し重症になる前に治療を始めることで、病気の発症を予防したいと思ったからです。

生活習慣病の治療について教えてください。

生活習慣病は、食事や運動指導が重要であることは言うまでもありませんが、薬物治療が必要となることも多いです。基本的にはガイドラインに沿って薬を選びますが、患者さんに合わない場合は変えたり、さらに追加したりとその方に合わせて変更していきます。また親からの遺伝的な体質も関係していたり、幼少期から塩辛いものばかりが食卓に並んでいたせいで、大人になっても塩辛いものを好むなどの環境面も引き継いでいることもあります。当院ではカテーテル治療は行いませんが、国内外の勉強会から情報収集を行い、最新の治療について常に知識を吸収して、いつでも患者さんに紹介できるように努めています。さらに循環器専門医療機関である豊橋ハートセンターとの病診連携を積極的に行っており、さまざまな点で協力し、治療を提供しています。

あふれる情報に惑わされず、かかりつけ医に相談を

医師を志されたきっかけは何だったのでしょうか?

祖父も父も医師だったため、小さい頃から私も医師になることが当たり前だと思っていましたが、一度だけ学生時代に進路について悩んだことがありました。その時、父から「医師になれとは言わないが、もしも医師になるのなら、とてもやりがいがある仕事だよ」と言ってくれました。実際に父が診療している姿を見た経験は少なかったのですが、父のことはずっと尊敬していました。また父は祖父を家で看取りましたが、私もそれを間近で見ていました。その時のことは今でもよく覚えています。医師を志す原点だったのかもしれません。そして医師になるなら、初めから内科に進もうと考えていました。そして内科全科のローテーションをした後に、最終的に循環器に最も興味を持ちました。重症で搬送された患者さんをカテーテル治療で劇的に改善させることがめざせる点や、チーム医療という点も私には合っていましたね。

今後の展望についてお聞かせいただけますか?

1月に「FMD(Flow Mediated Dilation)」検査の装置を導入しました。FMDは血流依存性血管拡張反応といい、血管内皮機能を調べることで、動脈硬化の早期発見に役立ちます。専門施設では、血管ラボといって内皮機能や動脈の硬さ、頸動脈の壁肥厚などを測定し、総合的に血管年齢を診断する外来があったりします。なかなかそこまでは難しいかもしれませんが、若い方向けに、血管の病変を早期発見できるような試みをしていきたいですね。あとはとにかく、今後とも地域のかかりつけ医として認識していただけるように一人ひとりの患者さんと向き合いながら、私の専門分野を生かしつつ地域医療に貢献したいと思っています。

読者にメッセージをお願いします。

現代はさまざまな情報が氾濫しているので、真偽がわからない場合や不安な場合はぜひかかりつけの先生に相談していただければと思います。出所の不明な情報を信用して勝手に治療をやめても、何かあった場合は誰も責任をとってくれません。実際に患者さんでも、薬は飲まなくてよいという情報のコピーを持って来られる方もおられます。薬を飲みたくない方も多いので、その内容を信じたい気持ちもあると思いますが、治療のガイドラインに沿って、これが正しいと思う中で最善を尽くしていますので信じていただきたいですね。あふれる情報に惑わされずに、正しい知識を得るためのお手伝いができればと思います。

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