全国のドクター9,103人の想いを取材
クリニック・病院 158,819件の情報を掲載(2024年3月29日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 豊橋市
  4. 向ヶ丘駅
  5. 塩之谷整形外科
  6. 巻き爪や陥入爪の原因を知り適切な治療方法を選択しよう

巻き爪や陥入爪の原因を知り
適切な治療方法を選択しよう

塩之谷整形外科

(豊橋市/向ヶ丘駅)

最終更新日:2021/10/12

塩之谷整形外科 巻き爪や陥入爪の原因を知り 適切な治療方法を選択しよう 塩之谷整形外科 巻き爪や陥入爪の原因を知り 適切な治療方法を選択しよう
  • 保険診療
  • 自由診療

さまざまある足のトラブル。その中でも、巻き爪や陥入爪(かんにゅうそう)といった足の爪にまつわるものは、歩く際に痛みを伴うため、毎日つらい思いをすることにもなる。また、再発や治療後の変形に悩む患者も少なくない。適切な治療を選ぶために必要なのは、巻き爪や陥入爪の原因を理解すること。今回は新しい治療方法を考案し、専門書・教科書の執筆を通して啓発に努める一方で、治療の場を提供すべく爪治療の専門外来を立ち上げるなどして、長年にわたり爪治療に尽力してきた「塩之谷整形外科」の塩之谷香院長に、症状の原因と治療の流れを解説してもらった。

(取材日2018年4月4日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどうして足の爪は巻き爪になってしまうのでしょうか?
A

巻き爪の原因は、爪が持つ性質にあります。足に限らず、爪はもともと巻く性質を持っているのですが、歩いたり、地面を踏みしめたりして指に力がかかることで平らに保たれます。つまり、指に適切な力が加わらないと、自然と巻き爪が起こってしまうということなのです。巻き始めると痛みによって足の指を浮かしがちになるため、症状が進行するスピードも早いです。入院など、歩く機会が減ったことを機に巻き爪を発症することもあるんですよ。皮膚を巻き込むような巻き爪を自力で元に戻すことは非常に難しく、爪が皮膚に食い込むため痛みも伴ってきます。そのため治療では超弾性ワイヤーによって爪を固定して、元の形に戻していきます。

Q巻き爪と同様、足爪の悩みで多い陥入爪について教えてください。
A

陥入爪は、爪の側縁が皮膚に食い込んでいる状態で、足を踏まれるなどの外傷や深爪、圧迫する靴を履くことで起きます。食い込みによって皮膚に傷がつき、炎症を起こすと、今度は傷を治そうと滲出液が出て、それがやがて肉芽となって皮膚が盛り上がってきます。よく炎症の原因を細菌感染と考え、症状を改善しようと消毒したり、抗生物質を用いたりすることがありますが、本当は爪が刃物のように皮膚を傷つけていることが原因ですので、これらの処置は意味がありません。また、痛みが強いため足の指を浮かしがちになることから、陥入爪に巻き爪を併発することもあり、治療が非常に難しくなってきます。

Q貴院の治療方針について教えてください。
A

巻き爪も陥入爪も「患者さんの元の爪の形に戻してあげること」をポリシーに、治療を進めていきます。巻いていれば超弾性ワイヤーで平らにします。陥入爪は消毒や抗菌剤の塗布などの治療が行われていることが多いですが、先にお話ししたとおり、意味はありません。爪の角を切り落とす治療は一時的に症状が改善したとしても、爪が伸びればまた食い込みは起こり得ます。爪の根元にある爪母(そうぼ)という細胞を切除するといった手術を受けると、もう二度と元の形には戻らず、一生変形した爪になってしまいます。そんな爪に悩んでいる患者さんは数多いのですが、爪を本来あるべき形にする治療法を広めていきたいと思っています。

検診・治療START!ステップで紹介します

1症状の詳細を入念に確認
塩之谷整形外科 症状の詳細を入念に確認

受付後、看護師によって問診が行われる。疼痛の有無や発症時期が確認されるとともに、他院での治療・手術歴や当時の治療方法についての確認もある。他院での治療・手術後に変形があった場合はその旨も伝える。問診で確認された内容と、看護師が確認した身体所見は爪治療専用のカルテにまとめて記入される。

2ドクターによる視診を経て治療内容を決定
塩之谷整形外科 ドクターによる視診を経て治療内容を決定

問診内容を踏まえて、香院長による視診がスタート。巻き爪の場合、爪の巻き具合を記録するとともに、爪の状態から適切なワイヤーを選択する。ワイヤーの太さは0.05mm刻みで数種類用意されており、太さの違いによって矯正力がまったく異なるそう。陥入爪の場合、食い込みが軽度であれば爪の側縁をカバーする「チュービング」が行われる。爪が欠損していたり、もろくなっていたりする場合は、レジンなどの人工爪で補強される。

3短い時間で適切に処置
塩之谷整形外科 短い時間で適切に処置

視診から処置まで、数分程度で完了。陥入爪の場合は、爪の処置の後、肉芽を硝酸銀によって焼くこともある。ワイヤー処置やチュービングによって爪の巻きや食い込みが解消されれば、即座に痛みが軽減することも期待できる。

4定期的に経過を観察
塩之谷整形外科 定期的に経過を観察

巻き爪の場合、およそ1ヵ月半から2ヵ月に1度のスパンで経過を観察。陥入爪の場合は、治療内容によって必要となる処置が異なるため通院頻度も変わってくる。通院ごとに形状の変化を数値だけでなく写真でも記録するため、治療によって爪が変化していく様子を段階的に見ていくことができ、患者のモチベーションにもつながっているとか。

5靴の選び方、履き方などに気を配りながら、再発を予防
塩之谷整形外科 靴の選び方、履き方などに気を配りながら、再発を予防

巻き爪や陥入爪の原因の一つに挙がるのが、合わない靴を履いていること。だからこそ、しっかり指に力が入り、なおかつつま先を圧迫しない、ゆとりのある靴を履いて、しっかり歩くことが再発予防につながるのだそう。陥入爪に関しては、深爪をしないことも大切だ。

ドクターからのメッセージ

塩之谷 香院長

これまで、「爪を元の形に戻すこと」をポリシーに、数多くの患者の足の爪を治療してきました。その中で、度重なる治療によっていびつに変形した、痛々しい爪を診ることは、決して少なくありませんでした。処置が不十分であれば、再発どころか悪化する場合もあります。手術によって一度変形した爪は、二度と元の形には戻りません。そのことを十分理解し、改めて症状の原因が何なのかを見つめた時に、現在取り組む治療方針にたどり着きました。もしも今、治療を繰り返していても改善せず、悩んでいるのであれば、一度ご相談ください。一緒に解決していきましょう。

塩之谷 香院長 塩之谷整形外科

自由診療費用の目安

自由診療とは

爪治療で用いるワイヤー/1本4000円(税抜)

Access