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喫煙習慣は“ニコチン依存症”という病気
医師と取り組む禁煙治療

加藤クリニック

(名古屋市中川区/日比野駅)

最終更新日:2018/11/08

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  • 保険診療

「やめたくてもやめられない」「少しくらいなら大丈夫」――。禁煙しようと思いつつも途中で断念してしまった、という経験を持つ人は少なくないのではないだろうか。試行錯誤を重ねても、自力ではなかなかうまくいかないといわれる禁煙。愛煙家だった父を肺がんで亡くしたこともあって、長年禁煙治療に力を注いできた「加藤クリニック」の加藤政隆院長は、「喫煙は、ニコチン依存症という病気であり、医療からのアプローチが必要です。本人の頑張りだけでどうこうできるものではない」ときっぱり語る。医療機関での禁煙治療の重要性を訴える加藤院長に、喫煙習慣の危険性、さらに治療の進め方や具体的な内容について詳しく聞いた。 (取材日2018年10月5日)

自分の意思では解決できない“病気”ともいえる喫煙習慣。有害性を認識し早めの治療を

Q喫煙習慣による健康への影響はどんなものがありますか?
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▲喫煙習慣の恐ろしさについて説明する加藤院長

まず挙げられるのが、肺がんの罹患率の上昇です。また、タバコに含まれるニコチンやタールなどの有害物質によって、肺の中の気管支の末端にある肺胞の構造が破壊され、酸素と二酸化炭素のガス交換ができなくなって呼吸機能が低下するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が引き起こされることも懸念されます。さらに、誤嚥性肺炎や循環器疾患といった病気の発症リスクも上昇します。喫煙習慣のある患者さんの肺をCTで撮影すると、スポンジのようにスカスカになっているんです。そうなると、治療をしても元に戻ることはありません。また、喫煙が、本人だけでなく周囲の人にまで被害が及ぶことは広く知られています。

Q健康被害の大きい喫煙は、なぜすぐにやめられないのでしょうか?
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▲標榜科目が多く、かかりつけ医として通いやすいのも同院の魅力

タバコに含まれるニコチンは、非常に依存性の高い物質で、体内に取り込まれると大きな快感が得られます。そのため、自分の意志だけでは、なかなかやめることができません。喫煙習慣は、ニコチンによる快感に依存する「ニコチン依存症」という病気です。だからこそ、医療機関で適切な治療を受けることが肝要なのです。

Q治療ではどのようなことを行うのですか?
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▲患者のライフスタイル、気持ちに寄り添いながら診療を行う

まず問診票で、1日に何本吸っているか、禁煙する意思があるかなどを確認します。次に呼気検査で一酸化炭素濃度を測定、体にどの程度の有害成分を取り込んでいるかを調べます。値が高い人は要注意です。「禁煙宣言書」に、大抵は配偶者ですが「支援者」の方とともに署名していただき、治療に入ります。治療は主に、禁煙補助薬の処方と、「禁煙手帳」を見ながらの生活指導です。禁煙補助薬は、脳にあるニコチン受容体に結合することでニコチンの結合をブロックし、もし喫煙しても快感を得にくい状態をめざします。1年のうち12週間は健康保険で治療を受けられ、通院は大体2週間に1度の割合です。

Q治療にあたり、先生が心がけておられることは?
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▲禁煙を望む患者が日々加藤院長のもとを訪れる

治療の最初の段階で、タバコは絶対に良くないものだと伝えることを徹底しています。よくシャツのポケットにタバコを1箱入れている人がいますが、あれは「小児が口にした場合、致死量を超えるものを平然と持ち歩いているんですよ」とお話します。実際にタバコを子どもが何本も食べてしまうことはありませんが、それだけ命に関わる有害なものであることをしっかり心に刻んでほしいのです。酒とタバコは嗜好品といわれますが、酒は食品であり、タバコはそうではありません。有害物質でもあることを認識して治療に取り組んでいただきたいですね。

Q治療中、日常生活で注意することはありますか?
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▲清潔感のある院内。スタッフの対応も丁寧だ

処方された薬の用法を守ることは当然ですが、「タバコがいつでも手に入る環境」に身を置かないことも大切です。当然ながら、治療を始めると喫煙してはいけないのですが、身近にあるとどうしても誘惑されてしまいますから、それを断ち切ることも必要になってきます。当院で治療を開始する際は、一切のタバコと灰皿を処分するよう進言しているんですよ。加えて、可能な限り喫煙がしやすい場所、例えば居酒屋や喫茶店には行かないことです。そういった場所にいると、「もらいタバコ」ができてしまいます。もし家族など生活をともにする人の中に喫煙者がいるのであれば、一緒に治療を開始するのがお勧めです。

ドクターからのメッセージ

加藤 政隆院長

禁煙した方の多くは、「料理がおいしくなった」「これまで周りに迷惑をかけてきたことがわかった」とおっしゃいます。「タバコがくさい」という意識に変わるのです。喫煙していた頃はそれがまったく自覚できなかったというのが、ニコチン依存症の恐ろしさともいえるでしょう。重ねますが、ニコチン依存症はれっきとした病気です。本人の頑張りだけでどうにかできるものではありません。「習慣」や「嗜好品」という言葉に惑わされず、治療が必要な病気であることを理解していただきたいです。喫煙は、ご自身の体だけでなく、ともに過ごす周囲の人にも健康被害を及ぼします。このことを忘れず、適切な治療を受けましょう。

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