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小長谷 敏浩 院長の独自取材記事

マリンクリニック

(名古屋市中区/久屋大通駅)

最終更新日:2021/10/12

小長谷敏浩院長 マリンクリニック main

健康診断と人間ドックに重きを置く「マリンクリニック」。地下鉄久屋大通駅西改札1番出口に近接するビルの4階、繁華街のほど近くにあり、バリバリ働くビジネスパーソンの健康を見守ってきたクリニックだ。院長を務める小長谷敏浩氏は、健康であることが最重要としながらも、企業の経営者のようにコスト管理も考えた医療を唱える、柔軟な思考のドクター。「何かあってから治療を始めると治療費がかさみます。だからこそ、そうなる前に対策をしましょう」と、健康診断の意義を語る。今回は、何のために健康診断を受けるのか、そして生活習慣病検診とがん検診の重要性を聞いた。

(取材日2016年5月10日)

マネージメントを学んだコスト管理に強いドクター

海外留学を経験されていますね、ご経歴を教えてください。

小長谷敏浩院長 マリンクリニック1

生まれは愛知県豊橋市の大清水です。今と違って、なかなかの田舎でしたよ(笑)。親の転勤が多かったこともあり、中学校と高校は静岡県浜松市の学校に通いました。進学先は金沢大学の医学部。1986年に卒業した後、静岡市の「静岡済生会総合病院」にて6年間研修しました。その後、名古屋市の「国立病院機構 名古屋医療センター」に移り、翌年「名古屋大学医学部」での研究生活を開始。マリンクリニックと出会ったのは、この頃ですね。大学病院に勤務しながら、マリンクリニックにもお手伝いとして診療に来ていました。1997年に愛知医科大学に移り、留学したのは1999年ですね。スウェーデンの南部にある伝統校ルンド大学で、1年間勉強しました。2002年から愛知医大消化器内科講師を務め、当クリニックの院長として着任したのが2007年です。

スウェーデンのルンド大学には何を学びに行かれたのでしょうか?

消化管生理学を学ぶためですね。ルンド大学を選んだ理由はいくつかあります。消化器系をしっかり学べるからという理由のほか、消化管生理学の権威である先生がいらしたからです。その方から学びたいという思いもありました。ただ、私が同大学で最も勉強したのは「文章の書き方」や「マネージメント」の方法だと思っています。英語論文の書き方だとか、研究費を得るための申請書の書き方、教室の運営の仕方などですね。純粋な研究者というより、円滑に研究や業務を進める技術や知識も学んで帰らないとという気持ちがありました。留学期間が1年間という短いものでしたし、13年のキャリアを積んだ後に行きましたからね。留学で学んだことが、クリニックでも生きていると思います。

専門の分野を教えてください。

小長谷敏浩院長 マリンクリニック2

消化器内科です。特に食道や胃、大腸などの「消化管」を専門としています。「日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医」の資格も、そういった経緯があって取得しています。資格に関しては、「日本消化器病学会消化器病専門医」なども取得しています。マリンクリニックは、健康診断や人間ドックを重点的に実施するクリニックとして地域の皆さんに認識されていますからね。その業務を円滑にできる資格を持っています。

フォローアップで健康診断に対する意識の底上げを狙う

健康診断・人間ドックに重きを置いた医院であるマリンクリニックの強みは何ですか?

小長谷敏浩院長 マリンクリニック3

一番の強みは「2次検査を含むフォローアップ」ですね。当院は一般外来も受け付けています。つまり、健康診断で異常が認められた場合、そのまま診療に移れる設備があるんです。私が思うに、マリンクリニックの理念は、大きな病院と同等の診療を街中で受けられることなのでしょう。大きな病院というのは待ち時間が長くなってしまいがちですよね。検診をする場所と治療する場所の距離が離れている場合もあります。そうなると、手間を感じて再検査や治療をしない人も多いんですよ。でも、それではダメですよね。健康診断をするより、その後をしっかりサポートすることのほうがはるかに重要なのに。当院なら、血圧が高いからこのまま治療に移りましょう、異常が認められますので再検査しましょうといった具合に、わりとスムーズに治療や2次検査に移れます。

健康診断の必要性や意義について、先生のお考えを教えてください。

何かあってから治療を始めると治療費がかさみます。だからこそ、そうなる前に対策をしましょう。これが健康診断の意義だと思います。例えば、車に乗られる方は自動車検査登録(車検)をしますよね。毎日乗るからこそ、安全性を確保したり故障を未然に防いだりするために、お金を使って手入れをします。一生お世話になる自分の体も、当然そうするべきですよね。何かあってからでは取り返しがつかないから、その何かを防ぐために健康診断を受けてほしいと思います。健康診断の2本柱は、やはり、がん検診と生活習慣病の検診だと思うのでしっかり受診していただきたいですね。

検診してきた中で、最も多い病気は何ですか?

小長谷敏浩院長 マリンクリニック4

生活習慣病です。特に高血圧、高コレステロール、糖尿病の3つが多いと感じています。皆さんに気をつけていただきたいのは、肥満についてですね。肥満というのは、先に挙げた3つの疾患の大元なんです。生活習慣病の治療は、お薬に頼るのではなく、生活態度の改善をして根本の治療に臨むのが重要だと思っています。栄養士や保健師が患者さんの生活態度に対し、指導やアドバイスをしていく。そういうところまで、当クリニックで受け持っていければ理想ですよね。もし、肥満と診断されたら、有酸素運動などをしてダイエットに臨んでみてください。30分以上の運動が理想とはいえ、毎日続けるのが難しい方も多いでしょう。ですが、まずは10分でよいので体を動かしてみてください。できること1つからでも、やっていきましょう。

大病を未然に防ぐために、忙しい人ほど検診が必要

検診でみつかる「がん」は、増加傾向にありますか?

小長谷敏浩院長 マリンクリニック5

増えていますね。特に働く現役世代の女性の子宮がんや乳がんが多くなってきています。男性では、胃がんが減って大腸がんが増えています。胃がんはピロリ菌を発見するための検診のシステムが出来上がってきていますからね。大腸の場合、精密検査のできる内視鏡の専門家が少ないのが現状です。幸い、マリンクリニックには私ともう一人、消化器内視鏡専門医がいますから、それでなんとか対応しています。また、胃がんや肺がんや、肝臓がんなどに罹患(りかん)するリスクのある人は、ある程度は予測できるわけです。であるなら、全員が同じような検査をするのではなく、オーダーメイドでハイリスクな部分をチェックしていくのも大切だと考えています。

がん予防について、先生の心意気を聞かせてください。

がんに関しては3つの予防法があるんです。1つは、まずがんにならないこと。これが1次予防です。2つ目は早く見つけて早く治療に持ち込むこと。これが2次予防。3次予防は、がんを治療する技術の進歩が挙げられます。内視鏡や腹腔鏡での手術とか、新しいお薬での治療などですね。私は医師免許を取ってから10年ほどは、無我夢中で治療方法を習得していたんです。つまり3次予防ですね。そして大学病院では臨床を離れ、どうすればがんにならないかといった1次予防を学びました。そしてマリンクリニックでは、まさに2次予防を実施しています。幸いにして3つの予防法すべてを経験できました。適切な治療というのは、患者さんの立場や状態によって、また時代によっても変わります。3つの予防法すべてを経験してきた見地から、その患者さんに合ったベストな治療を施していきたいと考えています。

どういった方にこそ健康診断に来てほしいと思いますか?

小長谷敏浩院長 マリンクリニック6

時間のない人こそですね。仕事をバリバリこなしている現役の方こそ自主的に来てほしいと思います。調子が悪いから次の健康診断のときに診てもらおうという話、よく聞くでしょう? でも、それは違うんですよね。基本的に健康診断というのは異常がない人を診るわけですから、異常があるなら診断ではなく医療として対応しなければならない。異常を未然に防ぐために、健康診断があるわけです。それから、健康診断の結果がでたら、フォローアップをしっかりすること。結果に対応できないのは、健診を実施していないことと同じですからね。そうした総合的な健康のマネージメントができるのも、マリンクリニックならではですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

●人間ドック/4万1800円~
●がん充実コース/男性9万200円~ 女性9万9000円~
●生活習慣病健康診断/3万5200円~

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