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初期症状がわかりにくい胆膵疾患
リスク因子や検査について知ろう

山川内科

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2022/08/10

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  • 保険診療

消化器内科では、食道から胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門までの消化管、さらに肝臓や胆のう、胆管を含む胆道、膵臓、唾液腺といった付属器官で構成される消化器の診療を行う。「山川内科」の清水周哉院長は、長い病院勤務においてそれら全般の検査、治療に携わっており、中でも「胆膵」と呼ばれる胆道や膵臓の領域を専門とする。「胃や大腸に比べていわばマニアックな臓器で、一般の方にはイメージしにくいと思います」と謙虚に語る清水院長。病気になっても初期症状があまりなく、気づいたときには進行している場合も多いという胆膵疾患の症状やリスク因子、検査などについて詳しく教えてもらった。

(取材日2022年6月29日)

腹痛や黄疸は要注意。病気予防のため喫煙や大量飲酒を控えて規則正しい生活を

Q胆膵の役割や病気について教えてください。
A
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▲院長の清水先生は、胆膵を専門に研鑽してきた

胆のうや胆管は聞いたことがあるかなと思いますが、それらは食べ物の脂肪分の消化を補助する胆汁(たんじゅう)の通り道の部位の名称で、道の総称を胆道といいます。病気としては胆のう炎や胆管炎といった急性や慢性の炎症があり、悪性腫瘍、つまりがんが発生すると、胆のうがんや胆管がんと呼ばれます。また患者さんが多い胆石症の「胆石」とは胆のうにできた石のことで、胆のうの出口や胆管に詰まると腹部に激しい痛みが生じるものです。膵臓は胃の後ろ側にある細長い臓器で、血糖値の調節を行うホルモンの分泌や、膵液という消化酵素を十二指腸内に分泌する役割を持ちます。病気としては急性膵炎、慢性膵炎、膵臓がんなどが知られています。

Q膵臓は肝臓とともに「沈黙の臓器」といわれるそうですね。
A
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▲違和感を感じたら一度来院してほしいと話す清水院長

はい。例えば膵臓がんは初期症状がわかりにくく、腹部や背中の痛み、黄疸などの症状が出たときには進行していることが多いです。予後が非常に悪く、難治性のがんといえますね。ただ膵臓の頭の部分、膵頭部にがんができた場合は膵臓の中を通る胆管が圧迫されて詰まることがあり、それで黄疸が出るため気づきやすくなる可能性があります。膵頭部にできるがんは膵臓がんの中でも比較的多く、逆に膵尾部にがんができた場合は特に見つけにくく発見が遅れるリスクがあります。膵臓の後ろ側にある神経が浸潤されると背中の痛みが強くなります。胆のうや胆管に腫瘍ができたときも、それが大きくなって胆汁が詰まると黄疸の症状につながります。

Q胆膵の病気の原因は何でしょうか?
A
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▲即日検査対応が可能

胆膵の病気は、炎症性のもの、細菌による感染症、先天的な形態異常によるもの、自己免疫疾患、さらに良性・悪性の腫瘍など多岐にわたり原因もさまざまです。膵がんについては、胃や肝臓でも慢性の炎症はがんにつながりやすいように、慢性膵炎も膵がん発症の危険因子となります。そのほか、喫煙、大量飲酒、肥満傾向、糖尿病なども膵がんのリスクとされています。近親者に膵がんの患者さんがいる方も1人より2人、2人より3人いるほうがリスクが高まります。膵臓内に袋状の液体がたまった膵のう胞のある方もない方に比べて約3倍の膵がんのリスクがあり、定期的な血液検査やMRI検査で観察を続けることが必要です。

Q胆膵疾患はどのような検査をするのですか?
A
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▲院内では超音波検査が可能。説明しながら検査をしてくれる

超音波検査、CT、胆膵領域を詳しく観察できるMRCP、血液検査などです。当院では超音波機器があり、CTはビル内にありますのですぐに検査ができます。MRCP検査は近隣の施設でできます。もしそれらの検査でさらに詳しい検査が必要と判断されたときは大きな病院に紹介し、そこでは超音波内視鏡検査を行うこともあります。膵臓は腹部超音波検査では見える範囲が限定されてしまうのですが、超音波装置のついた内視鏡を挿入すれば、胃や十二指腸などの近い場所から膵臓に超音波を当ててじっくり観察できます。私も病院勤務時代に行っていましたが本当によく見えます。これらの検査などを組み合わせ、総合的に診断していきます。

Q予防のためにはどうすればよいでしょうか?
A
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▲治療が難しいとされる膵臓がん。早期発見・早期治療が大切

まず喫煙は、膵臓がんに関わらずさまざまながんに関わっていますから控えることが望ましいですね。お酒は大量摂取が危険なので、ほどほどにするのがよいでしょう。よくいわれることですが、肥満や糖尿病の予防のためには、バランスの良い食事を取ることや適度な運動など規則正しい生活を心がけることが大切になります。生活習慣の改善は患者さん自身の前向きな気持ちも重要です。将来的に大きな病気で健康を損ねる前の段階で、医師と相談しながら取り組むことをお勧めします。

ドクターからのメッセージ

清水 周哉院長

胆膵領域を専門とする開業医はそれほど多くないと思います。私は病院で数多くの症例に対応してきましたので、その経験を生かし相談やアドバイスをいろいろさせていただきたいと考えています。中でも膵臓疾患は発見しにくく、進行すると完治が難しくなります。心配な方は一度MRI検査などでしっかり確認したほうがいいと思います。先に述べたリスク因子のある方々のほか、健康診断の血液検査でアミラーゼ値が高い方は受診されるといいですね。膵臓に腫瘍ができると膵管が閉ざされて膵液の流れが悪くなり、アミラーゼ値が上がることがあります。自覚症状がなくても検査でわかることがあるかもしれず、受診は大事だと思います。

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