細川 真一郎 院長、細川 慶二郎 副院長の独自取材記事
細川外科クリニック
(名古屋市中村区/太閤通駅)
最終更新日:2024/06/10
太閤通駅から徒歩5分ほどの住宅街に立つ「細川外科クリニック」。待合室には色鮮やかな熱帯魚が泳ぐ水槽が設置され、見る人の心を和ませてくれる。1995年、細川秀一名誉院長が下町情緒残るこの地で開業して以来、「困った時に何でも相談できるかかりつけ医」として地域住民に親しまれてきた。現在は形成外科と皮膚科を專門とする長男の細川真一郎院長、循環器内科と救急科を專門とする次男の細川慶二郎副院長の2人体制で診療。老若男女問わず患者のニーズに幅広く応えている。訪問診療やオンライン診療も行うとともに、2024年4月、2階に美容専用のフロアもオープンした。「困っている人を助けたい」という熱い想いで診療に取り組む、爽やかで快活な2人に、医師としてのモットーや診療時の心がけ、今後の展望などさまざまな話を聞いた。
(取材日2024年5月10日)
家族みんなのニーズに対応する「医療のフードコート」
まずはクリニックの歴史や医師をめざしたきっかけをお聞かせください。
【真一郎院長】祖父がこの地で開業していましたが、父が継承する際に祖父から「この医院は自分でやり終えるから、隣で開業してくれ」と言われ、1995年に開設したのが当院の始まりです。私は医師としては3代目ですので、物心ついた頃から医師になるものだと思っていましたし、なぜかケガを治療するのが医師の仕事だと思い込んでいましたね。
【慶二郎副院長】自宅に患者さんがいる環境でしたし、地域の方々から「立派なお医者さんになるんだよ」と言われて育ちましたので、自然と医師をめざしました。祖父も父も多忙で、子どもの頃はよく地域の方のお世話になりました。今では、芋掘りやイチゴ狩りに連れて行ってくれた方の主治医が私。地域の方々との絆を深めるため、行事にも積極的に参加するよう努めています。
ご專門や医師としてのモットーは?
【真一郎院長】「ケガを治す」という想いから形成外科に進みました。手術や傷の縫合を得意としていますが、基本的にどんな症状も診ることができます。モットーは、困っている人を助けるのに時間を惜しまないこと。どんなに忙しくても丁寧に治療します。例えば、傷を縫う場合はとても細かく縫います。時間はかかっても、傷痕がきれいに治ることにつながるからです。
【慶二郎副院長】幼い頃から何でも診る「何でも屋」が街のお医者さんだと思っていました。それで全身にある血管を専門とし、全身を診られるよう救急の分野で経験を積みました。私にとって医師とは、仕事ではなく人種です。勤務時間に限らず、困っている人がいたらどんな状況でも医師。私のスイッチはニュートラルとオンのみ。オフはありません。
クリニックのコンセプトを教えていただけますか?
【慶二郎副院長】皆さんから、「困った時はあそこに行けば大丈夫」と思ってもらえるクリニックをめざしています。例えていうなら、フードコートのようなクリニック。フードコートは居心地が良いとともに、家族それぞれのニーズに対応できますよね。同じように幅広い診療に対応し、家族全員で安心して通えるクリニックでありたいと思っています。
【真一郎院長】父の代から「何でも相談できるかかりつけ医」として、内科と外科を掲げ、幅広く診療してきました。最近さらに患者層や診療範囲が広がっているように思いますね。お子さんや学生さん、その親御さんなど、若い世代の患者さんが増え、皮膚疾患などでの受診も多くなったと感じています。
不安を和らげ、丁寧にこまやかに寄り添うことを大切に
院内をリニューアルしたと伺いました。こだわりをお聞かせください。
【真一郎院長】入りやすさにこだわりました。車いすの患者さんも多いので、1階の入口をバリアフリー化。また待合室の水槽を新しくし、点滴スペースも拡張しました。さらに2024年4月、2階に美容専用のフロアをオープン。医療用レーザーによる脱毛などに対応しています。
【慶二郎副院長】明るく入りやすいとともに、プライバシーに配慮した居心地の良い空間づくりを心がけました。近年、健康や美容に対する関心が高まっていますから、1階で受付の際に興味を持たれる患者さんもいるようです。
オンライン診療や訪問診療も行っていますね。
【真一郎院長】お忙しい方や外出が難しい方もいますので、2020年からオンライン診療を行っています。外科や皮膚科で対応しているクリニックは少ないため、他府県にお住まいの方がご利用されることも。半年に1回ほど来院して必要な検査を受けていただければ、利用可能です。
【慶二郎副院長】訪問診療の際は患者さんに気を使わせないよう心がけていますね。また、24時間365日つながる私直通の電話番号をお知らせします。肌身離さず電話を持ち歩いていますので、いつでも相談可能です。安心感を持っていただけるのではないでしょうか。
診療時に心がけていることは?
【真一郎院長】患者さんが診察室に入って来た瞬間から診察は始まっています。入り方や持ち物、表情、何がつらいのかなどを瞬時に観察。話をする際には自分の表情や声のトーンを意識して、患者さんに威圧感を与えないよう心がけています。本音を引き出して原因を見極めないと、治療できないケースもありますから。患者さんのご希望を尊重しつつ、適切な治療を提供するよう努めていますね。
【慶二郎副院長】私も患者さんの不安を和らげるよう努めています。1日の終わりに顔の筋肉に疲れを感じるほど、感情表現を豊かにするようにしているんです。患者さんに「また行きたい」と思ってもらえるよう、身だしなみにも注意を払っていますね。また、その方らしい人生を送れるよう、全人的に診ることを重視。嗜好品を頭ごなしに否定しないなど、一人ひとりのお気持ちを尊重するよう心がけています。
安心感を与える、ヒーローのような存在をめざして
昨今の新型コロナウイルス感染症の流行を経て、何か変化がありましたか?
【真一郎院長】コロナ禍でも発熱患者さんを拒否したりせず、いろいろ工夫して診療にあたりました。以前から私たち兄弟の互いへの信頼は厚かったのですが、大変な時期に一致団結して努力したことで、スタッフ全員が成長できたと感じています。
【慶二郎副院長】コロナ禍で感じたのは、どんな状況でも逃げ出さずに患者さんをお支えすることの大切さ。かかりつけ医は、地域の方々に安心感を与えるヒーローのような存在であるべきだと思うのです。「細川先生がいるから安心して過ごせる」と思ってもらえるよう、日々診療に取り組んでいます。スタッフたちも私たちの考えを理解してくれて。コロナ禍を経て、クリニックとして一段上のステージに上がれたと感じています。
医師としてやりがいを感じる時は?
【真一郎院長】形成外科では手術後のフォローも大切で、患者さんと3~4年お付き合いするのが普通です。乳がんによる乳房再建などでは10年単位になることも。中には顔をケガした女性の治療なども担当してきました。治療を重ねて卒業となった時はうれしいですね。
【慶二郎副院長】以前、うつむき加減で、普段外出できない若い女性がいらっしゃいました。診察の中でたわいない会話をしていましたが、ある時、診察の際に「先生の顔を見たら楽になったかも」と言ってくださって。患者さんにとって安心していただけるような存在になれたというのは医師冥利に尽きます。
今後の展望をお聞かせください。
【真一郎院長】現在の診療体制をより盤石なものにすることが一番の目標で、事業拡大などは考えていません。たとえ新たな疾患が流行したとしても、逃げ出すことなく、すぐに立ち向かえるクリニックでありたいですね。
【慶二郎副院長】兄と同じで、今の体制を盤石なものとし、地域に一層根づいていきたいですね。皆さんから、「名古屋で細川といえば、細川外科」と言っていただけるような存在をめざしています。
最後に読者に向けたメッセージをお願いします。
【慶二郎副院長】現在、人々の健康意識は高まっている一方、知識の不足や偏りから不安を感じている方も多いように感じます。適切なアドバイスをさせていただきますので、健康面で気になることがあれば、何でもお気軽にご相談ください。
【真一郎院長】当院は地域のかかりつけ医として幅広く診療しています。栄養指導や運動指導も行っていますし、1階にリハビリテーションスペースも設けています。フードコートのようにご家族全員のニーズに対応可能です。決して「怖い所」ではありませんので、安心していらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは医療用レーザーによる脱毛/顔:1万円~