所 史隆 院長の独自取材記事
所内科医院
(瑞穂市/穂積駅)
最終更新日:2024/08/15
穂積駅より徒歩3分の場所にある「所内科医院」は、開業から約45年と長い歴史を刻むクリニック。2018年に所史隆院長が父から同院を継承した際に、院内をリニューアルし、検査機器など設備の充実を図った。現在も理事長の父との2人体制で、地域住民の幅広いニーズに応えている。コミュニケーションを重視した、患者との距離感の近い診療をモットーとする所院長。一方で総合内科や消化器内科に精通しており、専門性の高い医療に努めているのも特徴だ。単に病気を診るだけでなく、患者が生涯にわたって生き生きと暮らせるよう、健康寿命の延伸を視野に入れ、日々診療にあたっている。そんな所院長に同院の強みや診療時の心がけ、患者に対する思いなどについて話を聞いた。
(取材日2024年3月22日)
患者との距離感が近い地域密着型のクリニック
先生のご経歴を教えてください。
大学での初期研修終了後、岐阜県総合医療センターで1年間消化器内科に所属しました。内視鏡検査などを学んでから、循環器内科に進みました。カテーテル治療が必要な症例や心臓疾患などの重篤な症例を診てきたこともあり、命に関わる心不全などの病気に対する理解や知識が深まりましたね。循環器内科に長く携わってきたので、そこが私の診療における基盤になっています。勤務医時代から当院に戻るつもりでしたので、岐阜県立下呂温泉病院や高山赤十字病院などで地域医療を経験。その後、消化器内科をより深く学ぶために揖斐厚生病院に勤務し、あらためて勉強し直しました。
来院する患者層をお聞かせください。
私が院長になった頃は、父が開業した45年前から来院されている方が多かったので、高齢の方が中心でした。長く来ていただいていることに、とてもありがたく思っています。父は内科の一般診療を中心に、理事長として今も一緒に診療しており、患者さんからは「大先生」と呼ばれているようです。この地域は、高齢者が増えている一方で、名古屋への利便性がいいため、マイホームを持つ若い方も多くなっています。近年は新型感染症が流行したこともあり、若い方やお子さん連れのファミリー層が来院されるケースも増えました。父の代から通い続けてくれている高齢の患者さんを大切にしつつ、若い方もしっかりフォローさせていただきたいと思っています。
こちらの医院の強みを教えてください。
親しみやすく、かつ専門性の高い医療にこだわっている点でしょうか。かかりつけ医として、相談しやすく、患者さんと良い関係をキープできるような診療をめざしています。一方で、私は総合内科や循環器を専門としていますので、病状の適切な判断ができると自負しています。もちろん当院は幅広い病気に対応していますが、より精度の高い検査や手術が必要な際には、迅速に重症度の見極めをして、しかるべき医療機関に紹介することも求められます。その際も岐阜市民病院や朝日大学病院をはじめとした、医療機関との病診連携も整っているのでスムーズに対応できます。また、患者さんのお悩みは一つでも多く解決したいと思っています。EDやAGAの薬も常備していますので、診察時に相談していただければ、自費診療で対応できます。「最近活力が不足してきた」「薄毛の予防がしたい」という方も、気兼ねなくご相談ください。
生活習慣病予防と在宅医療に注力
診療時に心がけていることは?
丁寧な診察はもちろん、患者さんが求めていることを、しっかりつかむように心がけています。「求めていること」と一口に言っても、患者さんが医師に求めていることと、医療として最適と考えていることが異なるケースもあります。例えば、父はとても話し好きでコミュニケーションがうまいので、父と話をしたくて来院される患者さんもいます。古くから来られる方は特にそうですね。私も同じように接していますが、新規の患者さんが必ずしもコミュニケーションを求めているとは限りません。診察を通して患者さんの生活背景や人間関係、ご要望を理解し、考慮した上で一人ひとりの患者さんに寄り添っていきたいと思っています。
特に注力している診療を教えてください。
生活習慣病の予防と治療ですね。心筋梗塞や脳卒中といった重篤な病気を未然に防ぐために、生活指導や血圧、コレステロールのコントロールなど、特に高齢の方は日頃から管理していくことが大事です。それ以外にも、健康診断で少し異常が見つかったという方の10年後、20年後を見据えた管理も重要になります。父もその重要性を広めるため、校医などいろいろな活動をしていますが、私も地域の方の意識を高めるように働きかけています。また、超高齢社会をはじめとした時代のニーズも踏まえ、看取りまでを行う在宅医療に注力しています。父の代から通院いただいていた、高齢の患者さんともしっかりお付き合いさせていただき、より親密な医療を提供していきたいです。
検査機器も充実していますね。
かかりつけ医として、当院でさまざまな病気に対応できるように、幅広い検査機器を導入しています。エックス線検査装置をはじめ、経鼻で行う上部消化管内視鏡検査、心臓・腹部・頸動脈に対応した超音波検査、簡易睡眠時無呼吸症候群検査、血管状態を把握できるABI検査などが可能です。睡眠時無呼吸症候群は循環器疾患と密接な関係があり、心筋梗塞・心不全・早朝高血圧などを来す可能性が非常に高くなります。簡易睡眠時無呼吸症候群検査はご自宅でできるので、疑いのある方の早期発見に役立つと考えています。
医療の窓口として、時代のニーズに対応していく
とてもきれいなクリニックですね。
私が院長に就任した際にリニューアルしました。清潔感のある環境にしたかったので、白を基調としたデザインに仕上げました。待合室から見える庭は、もともと畑があった場所です。父の提案で和のテイストに仕上げ、診察を待つ方に癒やしを感じてもらえるような空間にこだわっています。5年前に新しく入れた植木がほとんどですが、前の医院から残してあるものもあります。それは中央にある大きなザボンの木です。春から初夏にかけて、とても良い香りの花が咲いて実を結ぶのです。以前は別の場所に植えてあったのですが、母がとても気に入っていて「どうしても残してほしい」というので、こちらに持ってきました。今ではクリニックのシンボル的存在になっています。
スタッフさんについて伺います。
みんな明るく、患者さんと積極的にコミュニケーションを取ってくれています。父の代から勤めているベテランスタッフが多く、そのこまやかな配慮から、患者さんとの関係も良好のようです。私が新米院長だった頃は、訪問診療などの経験が少なく、戸惑うことも多かったのですが、しっかりサポートしてくれました。すべての業務を安心して任せられますし、日々感謝しています。また、健康診断などで引っかかっても、病院を怖がってなかなか足が向かないという方が少なくありません。当院は気さくなスタッフがそろっていますので、まずは気軽に来院していただけたらうれしいです。早めに検査しておくと、気持ち的にも安心できますからね。
今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。
父が45年にわたり築き上げてきた、地域密着型クリニックのかたちを守り続けていきたいと思っています。父の診療に対する姿勢や患者さんとの向き合い方などを受け継ぐ一方で、新しい治療や漢方などの情報も常にアップデートし、かかりつけ医としての役割をより深めていきたいです。ちょっとしたことでも気軽に話せて、検査も当院で一通りできれば、それが患者さんの安心感につながると思います。困っている方々の窓口として、より地域や時代のニーズに対応するだけでなく、一人ひとりの患者さんに最適な医療を提供していけるよう努力していきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはED治療/1500円~、AGA治療/5000円~