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小川 和昭 院長の独自取材記事

小川医院

(羽島市/江吉良駅)

最終更新日:2021/05/27

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羽島市下中町にある「小川医院」。モダンで洗練された外観が目を引くが、その歴史は非常に古く、明治以前よりこの地で診療を続ける、由緒あるクリニックだ。小川和昭院長は2020年より同院の診療に加わり、2021年4月に前院長である父から院長職を継承した。継承を機に経鼻内視鏡検査が行えるよう、設備を整備。「患者さんのどんな声にも耳を傾ける」を信条に外来診療を行うとともに、通院が難しい患者に対する在宅医療にも精力的に取り組む。「父のように、『何かあったらまず小川医院に相談を』と頼っていただけるよう、精進していきたい思いです」と熱意を示す小川院長に、医療に対する思いなどを聞いた。
(取材日2021年5月13日)

何かあったときに頼りになる、町のかかりつけ医を継承

これまでのご経歴を教えていただけますか?

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川崎医科大学を卒業後、名古屋市の大同病院で研修医になり、その後は愛知や岐阜の総合病院で研鑽を積んできました。専門は消化器内科です。医学部に進学するのが決まったのと同時に、将来は父の後を継ぐつもりでいて、内科領域を専門にできたらと考えていました。消化器内科を専門に決めたのは、研修医時代にお世話になった恩師の専門だったからです。それと、消化器は扱う臓器が多彩ですし、占める範囲も広いので、全身を診る目も養われるのでは、と考えました。当院の診療に加わったのは2020年のこと。病院勤務と並行して、当時院長だった父と一緒に、地域の皆さんの診療を行ってきました。

医師を志したきっかけは、前院長であるお父さまの影響からなのですか?

影響がなかったわけではないですが、父からは医師になってほしいと言われたことは一度もないんです。わが家は医師の家系で、父も祖母も、曽祖父も医師。親類からは、10代以上にわたってこの地で医療を提供してきたと聞いています。子どもの頃は、周りから当然のように医師になることを期待されているのが、ちょっと嫌でもありました(笑)。でも、年齢を重ねるうちに、私の人生の中で一番身近な仕事が医師であり、身近だからこそ「ちゃんと知ってみたい」と思うように。これが、医師を志すきっかけになりました。

医師になり、お父さまと一緒に診療する中で感じたことなどありますか?

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私も医師であり3児の父でもあるのですが、医師として、親として、一人の人間として、父に対する尊敬の気持ちがより強くなりました。私が子どもの頃は、父は休診日でも“医師”で、休みはほとんどない生活を送っていたと思います。大変だったでしょうが、それだけ皆さんに頼られていたという証。2人で診療してきた約1年間で、父がどれだけ地域に貢献してきたのかを強く感じました。継承に伴って父は第一線から退きましたが、私も父のように皆さんに頼ってもらえる存在になれるよう、頑張らないといけませんね。

患者層について教えてください。

地域柄、高齢の方が圧倒的に多いですね。長く通われている方がほとんどです。お悩みで多いのは、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病です。勤務医時代から消化器疾患だけでなく生活習慣病の診療にも携わっていたので、これまでの経験が生かせる場面は多いと感じています。ただ、当院で診療するようになって、思っていた以上に相談されることがさまざまで、最初のうちは驚きましたね。例えば、肌にできものができたとか、腰が痛いとか。今までだったら、別の診療科にお願いしていたことも自分で診るようになって、地域に根差した医療がどれだけ大事な存在なのかを実感できたと思います。

専門性を生かし、内視鏡検査を気軽に受けられる体制に

2020年夏にリニューアルをしたそうですが、こだわった点を教えてください。

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まずは内装ですね。訪れた患者さんや、付き添うご家族がゆったりと過ごせるように、木材をふんだんに使った、温かみのあるインテリアでまとめてほしいとお願いしました。検査・診療設備で大きく変わったのは、内視鏡検査の体制を整えた点ですね。経鼻内視鏡を導入して、専用の検査室も用意しました。内視鏡も、いくつかの機種から画質がきれいなものを吟味して選びました。

専門的な検査も受けられるのは、患者さんにとって安心でしょうね。

院長就任後も、お世話になっていた病院で検査を手がけていますし、私自身もこれまで何度も内視鏡検査を経験してきたので、患者さんがどういうふうに苦しい思いをするのか、身を持って知っている点もたくさんあります。経鼻内視鏡を選んだのも、口から内視鏡を入れる方法と比べて苦痛が少ないから。鼻の通り道が細かったり曲がったりしていて、経鼻内視鏡でも不安があるという場合には、希望に応じて静脈鎮静法を用いて検査を進めることもできます。手軽に、苦しい思いもほとんどなく受けられる検査ですから、健康診断などで胃の検査を受けたほうが良いと指摘された人は、気軽に利用していただきたいです。

その他、以前から変わった点や、反対に続けていることなどあれば教えてください。

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建物や行える検査の内容にある程度変化はありますが、それ以外は大きく違うところはないかと思います。例えば、当院では以前からお薬は院内で処方してきましたが、リニューアル後も院内処方を続けています。院内であれば、処方したお薬を確実に患者さんにお渡しできます。当たり前に思われるかもしれませんが、例えば院外処方だとジェネリック薬などに変更することもできます。ジェネリック薬に変えてももちろん問題ないのですが、変更したことで何かあったら……と想像すると、やはり不安もあって。それに、院内処方であればわざわざ薬局に出向く必要もありません。当院の近隣には薬局がないですし、診療後直接当院で薬の受け取りまでできたら、患者さんにとっても負担が少ないと考えました。

患者の言葉に耳を傾け、些細な不安にも丁寧に寄り添う

診療時のモットーを教えてください。

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患者さんの相談しやすい雰囲気をつくるのは、常に意識しています。そのためにも、大事なのは「聞く」姿勢ですね。患者さんの話をさえぎらず、時間の許す限りお話に耳を傾けています。当院での診療を通じて、皆さんこちらが思っている以上に、医師に気を遣っているのだなと感じました。毎日の生活で感じる変化が、本人にとって些細なものであっても、医師の目には病気を見つけるきっかけと映るかもしれません。見逃してはいけない兆候を拾い上げるためにも、医師は「何でも話せる」相手であり続ける必要がある。そう考えて、対応などに気を配っています。それと、相手の健康観を大事にするのも大事なポイントですね。医学的に最良と考えられても、本人の意向に沿っていなければ、それはただの押しつけです。医師として言うべきことは言いつつも、否定はしない。その人の価値観に沿って、できることをするのが、かかりつけ医の役目かなと思っています。

こちらでは外来の他に在宅医療にも取り組まれていますが、在宅医療を行う上で心がけていることは何ですか?

病気のある人とともに暮らすとなると、ご家族にとって不安もあるかと思います。特に終末期は数日のうちに急変することも珍しくありません。今後の体調の変化の見通しは、患者さんはもちろんご家族にも丁寧にお伝えします。そうはいっても、急変時にはパニックに陥ってしまうこともあるでしょう。夜間急変時にも連絡できるように、当院の緊急連絡用の電話番号もお知らせしています。今の時代、ご家族を看病する、看取るといった経験は、多くの人にとって初めてだと思います。だからこそ、落ち着いて過ごせるように、ご家族にもかかりつけの医師を頼っていただけたらと思います。

医師として新たな一歩を踏み出した小川院長の、今後の目標は?

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まだまだ父のようにはいきませんが、患者さんに頼ってもらえるように、いつか父を超えられるように、医師として学びを深めていきたいと思います。待ち時間は短いけれど、話しやすくて、何でも相談できる。相談したら適切な答えが返ってくる。そんな医師をめざしていきたいです。そして、患者さんが「自分らしく」生きていけるお手伝いに力を尽くしたいです。クリニックとしても、ゆくゆくは大腸内視鏡検査が行える体制を整えていきたいと思っています。何でも診るのはもちろんですが、その中でも消化器については専門的な検査が受けられると知っていただけたらうれしいですね。体調の変化を感じても我慢してしまう人も多いでしょうが、我慢しすぎも禁物。不安なく毎日を過ごすためにも、まずは身近な医師を頼ってみてもらえたらと思います。

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