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寒河江 三太郎 院長の独自取材記事

厚木消化器内科クリニック

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2023/09/06

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック main

地域密着型の「厚木消化器内科クリニック」では、精度の高い胃・大腸内視鏡検査に注力。2代目院長である寒河江三太郎(さがえ・さんたろう)先生は、平塚市民病院や慶應義塾大学病院などで幅広く研鑽してきた消化器内視鏡のエキスパートだ。勤務医時代に「せめてもう少し早くがんが見つかっていたら」と何度も思った経験から、痛みや苦痛が少なく気軽に受けられる検査の必要性を痛感。そして現在は、大学病院レベルの内視鏡検査を身近な医院で受けられるよう尽力する。法人化を一つの節目に「内視鏡検査に一層取り組みたい」と意気込みを語る寒河江院長に、検査における特徴や導入している機器・設備、そして地域に根づいたクリニックの院長としての想いを聞いた。

(取材日2023年4月6日/情報更新日2023年8月31日)

クリニック名を新たに、内視鏡検査に一層注力

厚木で歴史のあるクリニックだそうですね。

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック1

父が50年以上前に開院して以来、当院は地域に根差した診療をモットーに、何でも気軽に相談できる「かかりつけ医」としての診療を大切にしてきました。患者さんの話に根気よく耳を傾ける父の姿からは、医師としても人としても多くのことを学びました。厚木は私が生まれ育った土地なので、地域に恩返しできればという思いで診療にあたっています。

2023年5月にはクリニック名を変更したと聞きました。

「消化器内科診療により特化したい」という思いを込めて、医療法人化と同時に医院名を「厚木胃腸科医院」から現在の名称に変更しました。当院では以前から胃・大腸内視鏡検査に注力しており、厚木市内でも積極的に内視鏡検査に取り組んできましたので、今後も検査の普及・発展をめざして頑張りたいですね。ありがたいことに、ここ数年は内視鏡検査を希望される方がどんどん増えており、2022年度は4600件もの内視鏡検査を行いました(2022年4月から2023年3月実績)。当院で検査を受けた後、翌年以降も継続的に検査を受けてくださる患者さんも少なくありません。また、患者さんからクチコミが広がり、海老名や平塚、秦野、寒川からも足を運んでくださる方も増えています。

診療の際、どのようなことを心がけていますか?

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック2

難しい言葉はできるだけ使わずゆっくりと聞き取りやすくお話しし、患者さんが理解できているかどうかも確認しながら話を進めるようにしています。高齢の患者さんは聞こえていないこともあるので、特に注意するようにしていますね。また、最近はスマートフォンなどで調べてから来られる患者さんも多いため、一人ひとりの患者さんの理解度に合わせた説明を心がけています。また、患者さんが質問したり意見を言ったりしやすい雰囲気づくりの一環として、説明の後に「何か質問はありますか?」「検査を受けてみての感想を教えてください」といったお声がけを行っています。

地域で胃がんや大腸がんで亡くなる人をゼロへ

「苦痛の少ない内視鏡検査」に注力されていますね。

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック3

私は北里大学を卒業後、慶應義塾大学の一般・消化器外科に入局し、胃がんや大腸がんをはじめ、潰瘍性大腸炎、腸閉塞、虫垂炎など多数の症例を診てきました。速やかな診断や処置を求められるケースもあり、せめてもう少し早くがんが見つかっていたらという患者さんも多かったですね。日本では部位別の死亡者数で男女ともに上位に位置する胃がん・大腸がんですが、今は早期に発見できれば完治をめざせる病気です。にもかかわらず、進行がんが見つかった患者さんの多くが「痛い思いをしてまで内視鏡検査を受けたくなかった」と言うのを聞いて、苦痛の少ない検査を普及させることの大切さを実感しました。そのような経緯もあり、当院では苦痛の少ない内視鏡検査に力を入れています。

こちらの内視鏡検査の特徴について教えてください。

当院では、大学病院でも使われるような新鋭の内視鏡システムを導入しています。搭載している狭帯域光観察モードによって早期がんに顕著な異常血管をとらえやすく、診断にとても役立つんです。胃内視鏡検査においては、痛みが発生しづらい5mmの細径スコープを使用し、鎮静剤やスプレー麻酔、希望者には静脈麻酔も投与して苦痛の軽減に努めています。また、一般的な大腸内視鏡検査は患部を空気で膨らませますが、当院では腸内での吸収がより早いといわれる二酸化炭素を使用しており、検査後のおなかが張って苦しい状態を比較的早く引かせることが望めます。多くの患者さんに翌年以降も継続して検査を受けていただけるのは本当にうれしいですね。当院では毎年私がチェックするので、経過観察ができる点も大きな強みです。

基幹病院とのスムーズな連携も重視されているそうですね。

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック4

内視鏡検査の精度の高さを追求し続けるため、週に1~2回、慶應大学病院や平塚市民病院、厚木市立病院から臨床経験豊富な消化器内視鏡の専門家に来ていただいています。大腸内視鏡検査で小さなポリープが見つかった場合は検査中に切除しますが、大きなポリープやリンパ節に転移している可能性のあるがんと判断した場合は、症例に応じて国立がんセンターや北里大学病院、東海大学医学部附属病院、厚木市立病院など提携している病院に速やかに紹介させていただきます。繰り返しになりますが、消化器がんは早期に発見できれば完治をめざせる病気です。初期は自覚症状がほとんどないため、定期的に内視鏡検査を受けることで早期発見の確率は格段に上がると考えます。昔と違って今は少ない苦痛で内視鏡検査が受けられるということをもっと多くの方に知ってもらい、ゆくゆくは厚木で胃がんや大腸がんで亡くなる方をゼロにしたいですね。

専門性と利便性を両立する地域密着型のクリニックに

印象に残っている患者とのエピソードを教えてください。

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック5

30代の女性の患者さんでしたが、早期のスキルス胃がんを見つけられた時のことはよく覚えています。スキルス胃がんは内視鏡でも早期発見が難しく進行が速いのが特徴で、診断が確定される頃には手術もできない状態であるケースも珍しくない難治性のがんです。その患者さんの場合は早期の発見だったため、手術を受けて今も年に1回、定期検診を受けていらっしゃいます。もともととても元気な方だったのですが、慢性胃潰瘍で毎年内視鏡検査を受けに来てもらっていたことが早期発見の決め手となりました。最近はストレスで胃腸を悪くしている方も多いです。内視鏡検査でがんがないとわかっただけで安心される方も多いのではないでしょうか。気になることがあれば気軽にご相談いただければと思います。

より良い検査のため、近年新たに導入した機器などはありますか?

先進の内視鏡機器と、AI技術による診断システムを導入しました。AIは将来飛躍的に進歩するでしょうから、病変の見落としを防ぐためのツールの一つとして取り入れたんです。ちなみに当院では、内視鏡システムのほか、胸部エックス線画像診断支援システムにもAI技術を活用しています。また内視鏡室を改装し、感染症対策のもと検査を実施しているのも特徴です。換気システムを使って常に空気を循環させ、機器や手指の消毒、医療用マスク・防護服などの着用も徹底しています。そして待ち時間をさらに短縮すべく、院内に自動受付機・精算機を設置するほか、従来の予約システムに加えてアプリからの時間帯予約も開始しました。「利便性」と「専門性」を両立したクリニックとして、このような通いやすさにつながる工夫を重ねています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

寒河江三太郎院長 厚木消化器内科クリニック6

胃がん・大腸がんは自覚症状がほとんどない上、胃炎と区別がつきにくいようなケースも存在します。そして、粘膜の微妙な色調の変化や微細な凹凸から病変を見つけることは、内視鏡検査以外では困難です。だからこそ、「なんともない状態」での内視鏡検査には大きな意味があります。気軽に相談できる最初の医療窓口となり、精度を追求したスクリーニングによって「なんでもない」ことをきちんと診断するのも、小さな病変を見逃さずに病気の早期発見・早期治療につなげるのも私たちかかりつけ医の役目。何科を受診すればよいかわからない症状でもかまいません。お体のことでお困りであれば、どんなお悩みでも気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

厚木市の特定健診/40歳から69歳:1500円、内視鏡検査/胃:1万5000円~、大腸:2万5000円~

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