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磯見 卓 院長の独自取材記事

医療法人ベネヴォラ 磯見整形外科医院

(逗子市/逗子駅)

最終更新日:2020/09/28

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逗子市と鎌倉市が隣接する久木地区にあり、のどかな住宅街にたたずむ「磯見整形外科医院」。2代目院長の磯見卓先生が、地域と患者の気持ちに寄り添う診療を続けている。「患者さんの今を良くすることだけでなく、10年先、20年先も健康で質の高い人生を送っていただくための『先を見た機能改善』に力を入れていきたい」と話す磯見院長に、患者層や診療方針、力を入れていること、ハイドロリリースやリハビリテーションについてなど、豊富な話題で話を聞いた。患者のニーズに応えて、リハビリルームの増設を予定、理学療法士との連携によるリハビリにも力を入れているという同院。地域住民の健康を想う優しさがひしひしと伝わってきた取材であった。
(取材日2018年12月14日)

手術回避をめざし、自己治癒力を引き出す治療を意識

こちらの医院ではどのような患者さんが来院されますか?

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逗子と鎌倉、少し離れた葉山からも患者さんにお越しいただいています。周辺は自然が豊かで、患者さんもゆったりと暮らされているためか、治療にも腰を据えて取り組まれている方が多い印象です。高齢の方の場合、骨折の背景に骨粗しょう症があったというケースが目立ちますね。骨粗しょう症は自分で気がつくことが難しい疾患です。そのため、60歳くらいから定期的にエックス線や骨量測定を受けることをお勧めしています。また、糖尿病や婦人科の手術を受けたことのある方や、ご家族が骨粗しょう症を患っている方は、50歳代など年齢が若くても骨密度の検査を受けたほうが良いと思います。その他、腰痛、頸部痛、肩こりなど慢性的な疼痛があり、ハイドロリリースを目的に来院される方も増えています。また脊椎関連で手術を勧められた患者さんの治療方針について意見を求められることが多々あります。

診療にあたって大切にしていることを教えてください。

患者さん自身の自己治癒能力を少しでも引き出せるようにリハビリや適正な処方、生活習慣の改善を通して症状を軽減していくよう意識した診療をしています。というのも大学病院では、手術を目的として来られる患者さんが多く、手術によって改善をめざす症例を多く診ました。しかし地域のクリニックでは、体にメスを入れることに抵抗がある患者さんも少なくありません。そのため、通院による治療に力を入れていたところ、手術をせずとも改善が望めるケースも見られたのです。例えば大学病院時代は腰部脊柱管狭窄症があり、画像と症状が一致すれば手術という流れが基本でしたが、現在はまず保存療法を徹底し、より慎重に手術の適応を考えるようになりました。また、患者さんの生活背景も重要で、たとえ症状がある程度残っていても、生活動作の改善が得られ満足度が高いケースもあります。一人ひとりの患者さんにしっかりと寄り添うことが大事であると感じています。

先生が力を入れていることは何でしょう?

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生涯自分の足で歩き続けていただくということはたいへん重要です。靴が足に合っていない方や歩き方に問題のある患者さんが多い印象があります。このため足を機能的にうまく使うための「足底板作製」に力を入れています。足の接地を正しくし、足本来の機能を発揮できるよう足底板を靴の中に入れることを推奨しています。これにより歩行の安定性の獲得だけでなく、膝の痛みの緩和や姿勢矯正につながることも期待できます。私はランニングをしているのですが、足や膝のトラブルがつきものでした。痛みなく走るために足底板を使用した実体験から患者さんにお勧めしています。

患者の負担減につながる治療法やリハビリに注力

リハビリテーションについて詳しく教えてください。

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当院ではリハビリ施設の充実を図り、理学療法士による専門的なリハビリに取り組んでいます。リハビリで大切にしているのは、患者さんの姿勢や歩き方など全体的なバランスをチェックし、正しい体の動かし方を伝えることです。患者さんは「運動はしている」と主張される方も少なくありませんが、正しい体の動かし方ができていないこともあります。そのため、関節や筋肉などの適切な使い方のレクチャーも行いつつ、時間をかけて、体のバランスを整えていきたいと考えています。また、リハビリの効果をより高めるために、超音波診断装置の利用、ハイドロリリースの併用も行っています。

ハイドロリリースとはどのような治療ですか。

これは超音波診断装置(エコー)により、軟部組織を確認しながら行う治療です。具体的には、筋膜がスムーズに動くことで関節や筋肉が問題なく動くのですが、軽微な外傷や不適当な運動による局所のストレスの集中、疲労などが重なると筋膜の間に滑走障害が生じます。それをエコーで確認しながら、筋膜の動きの悪い部分を水分ではがす治療法です。痛みを速やかに解消することが期待できますし、血管や神経などを避けて筋膜だけに注入できるので、患者さんの負担も少ないのが特徴です。

鍼なども取り入れているとお聞きしました。

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そうですね。薬以外でも患者さんの痛みを和らげることにつながることがあればと考えています。首や腰、膝などの関節痛や機能障害が起きた場合、残念ながらすべての痛みをなくすことはなかなかできません。そのため、痛みを和らげる姿勢を保つような筋肉の強化をはじめ、暮らしの改善なども併せてご提案しています。「年のせいだから」と我慢せずに、お気軽に相談していただけると幸いです。鍼は全身が凝って痛みが生じているケースなどに勧めています。

生涯自分の足で歩き続けるためのアドバイスを徹底

患者が継続して治療に臨めるように心がけていることは何でしょう?

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例えば、骨粗しょう症の注射は継続して行う必要がありますが、予約日が近くなると患者さんに確認の電話をかけるようにしています。また、当院は少し駅から離れたところにあり、患者さんの中には独居や認知症の高齢者の方もいらっしゃいます。そのため、場合によっては代わりに介護タクシーを手配するなど、スムーズな通院を支えていくことも心がけています。それと、高齢者の方にとって、リハビリなどの通院は社会との関わりでもあり、生きがいにつながることもありますよね。そのため、スタッフみんなで協力し合い、患者さんが「また来たい」と思えるような雰囲気づくりに取り組んでいます。注射の間に、看護師といろんな話で盛り上がっているみたいですよ。

今後、力を入れていきたいことを教えてください。

今を良くすることだけでなく、10年先、20年先も健康で質の高い人生を送っていただくため、先を見た機能改善に力を入れていきたいと考えています。それには、病気やけがを防ぐ予防医学が大切で、その中核が適切な栄養と運動です。そのため、自己治癒力を引き出すための食生活や運動習慣などもアドバイスいたします。また、この地域は山や坂が多く、体の機能低下が起きると歩かなくなってしまう方も少なくありません。しかし、自分の足で歩き続けている方は、やはりとても元気です。歩行こそが一番大切な運動ですので、患者さんとともに「生涯自分の足で歩き続けるために、今何ができるか」を考えていきたいと思っています。ちなみに、来年は建て替えも予定していますので、リハビリ設備をより充実させていきます。将来的には、寝たきりの患者さんなどの疼痛のコントロールや骨粗しょう症の注射などを中心に、訪問リハにも取り組んでいきたいと思っています。

健康を維持するためのアドバイスはありますか?

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歩くことが何より大事だとお伝えしましたが、ただ漫然と歩くだけでは機能改善にはつながりません。自分の足でしっかりと体重をかけて体を動かすことを意識したり、体幹筋肉を積極的に使ったりするなど、必要な筋肉を鍛えていくような歩き方が大切です。すでに足腰に不調がある場合は、プールなどでの歩行もお勧めします。長管骨に過重をかけることで、筋肉の増強や認知症予防にもつながります。また、筋肉をつくるには、タンパク質や脂質、炭水化物をバランスよくとることが大切ですので、食生活への高い意識も重要です。ちなみに、私も栄養管理と運動を意識した生活を送っています。日曜日は海岸沿いを20kmほど走ったり、マラソン大会に参加したり。私の経験も踏まえた上で、患者さんにも自己管理の大切さを伝えていきたいですね。運動機能に不自由を感じている方は、お気軽に来院していただけると幸いです。

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