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臼井 彰 院長の独自取材記事

臼井医院 不妊治療センター

(足立区/亀有駅)

最終更新日:2020/04/01

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下町の風情が残る亀有の一角にある「臼井医院 不妊治療センター」。1階と2階からなる大きな建物で、院内は広々とした空間となっている。「患者さんにはできるだけリラックスした気持ちで過ごしてほしい」と語る臼井彰院長のこだわりで、待合室や廊下に置かれたソファーの座り心地は抜群。家のリビングのようなインテリアの談話室もくつろげる。そんな環境の中、穏やかな語り口の臼井先生と話していると気持ちが和み、ついここがクリニックだということを忘れそうになる。患者の笑顔につながるクリニックでありたいという臼井院長に、不妊治療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2018年6月6日)

一日も早い目的達成のために手を尽くす

先生が医師になったきっかけ、専門を産婦人科に選んだ理由は何ですか?

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もともとここは父の代から続く医院で、父は外科、母は小児科の医師でした。そんな両親の背中を見て医師になろうと決めました。産婦人科に進んだのは、この科であれば患者さんの笑顔がたくさん見られると思ったからです。実際の仕事の中ではさまざまな出来事が起こり、楽しいことばかりではありません。しかし、どの科より喜びが大きい科だと私は思うのです。その中で不妊治療を専門にしてきた理由は、不妊治療の医学が進歩していく時代だったことが大きいですね。1978年にイギリスで世界初の体外受精が成功し、私が大学を卒業した1983年には東邦大学でも体外受精が始まりました。その画期的かつ先進的な医療は産婦人科の新しい道を開いてくれると感じ、興味を持ったのです。ちょうどお世話になっていた恩師とのつながりで東邦大学の研究チームに入ることができ、不妊治療の研究に従事しました。

その後、ご両親のクリニックで産婦人科の診療を始められたのですね。

はい。兄も内科と麻酔科の医師だったので、ここはずっと家族で力を合わせて診療を続けてきたクリニックなんです。両親が築いたこの医院で産婦人科の診療を始め、以前はお産もここで行っていました。医師が私一人となったので、産婦人科のみに絞ることになり、それを機に専門だった不妊治療に立ち返ろうと、不妊治療に特化したクリニックとして再出発したのです。

こちらの不妊治療の流れについて教えてください。

不妊治療では、患者やパートナーの体の状態をしっかり把握した上で治療に取りかかります。まず不妊の原因を突き止めるため、卵巣内の残りの卵子の数を調べるAMH(卵巣予備能)検査を行い、血液検査では卵巣ホルモンと下垂体の卵巣刺激ホルモンの値を調べ、卵巣の機能をチェック。次に、卵管の通りを確認し、パートナーの精子の状態を検査します。また、甲状腺刺激ホルモンの数値が高いと流産率が上がる危険性があるため、当院では甲状腺疾患のスクリーニングも重視しています。こうした検査を行っているうちに排卵日が来るので、その段階でタイミング療法を取り入れていきます。タイミング療法や薬を飲みながらの治療を6ヵ月続けても変化が見られない場合は、人工授精、体外受精へと移行し、精子に問題がある場合は顕微授精を速やかに行います。このような流れで1年以内の「治療卒業」をめざしていきます。

先生が診療で大切にしていることは?

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「1日でも早く結果を出すこと」を念頭に、個々の患者さんの状態や状況を考慮しながら、ベストな治療の提案をめざしています。当院では一般的な不妊治療と体外受精の両方に対応していますが、特に体外受精には力を入れており、熟練した技術を持つ培養師が4人在籍しています。また患者さんのストレスの軽減にも努めており「今日はどんな治療をするんだろう?」とわからない状態では患者さんも不安になるので、事前に必ず「今日は血液検査をします」「卵管のチェックをします」と説明してから診療に移ります。そして、患者さんの訴えや不安はできるだけお聞きし、皆さんが安心して治療を行っていける環境づくりに取り組んでいます。

不妊原因の4割は男性に。男女ともに生活習慣の改善を

不妊の原因にはどのようなものが挙げられるのでしょうか?

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女性の卵巣には生まれた時に100万個ぐらいの卵があり、生理が始まると毎月1000個ぐらいの卵が起こされ、その中から良い卵を1個排卵するしくみになっています。卵の数には限りがあるため、卵巣のストックが少なくなっていくと1回に起こされる卵の数も減り、その結果、良い卵に当たる率も下がってしまう。これが年齢とともに妊娠が難しくなるメカニズムです。ですから、学校で受ける性教育の中でまず教えるべきことは避妊方法ではなく、年齢とともに妊娠率が下がる女性の体の仕組みだと私は思います。特に結婚や出産の適齢期を間近に控える大学生には、きちんとした知識を与えてあげることが大事ではないでしょうか。出産適齢期の女性たちに、体のことを考えると30歳までに出産をするのが望ましいと知っていただきたいですね。

最近は男性が不妊の原因になっているケースも多いとか。

不妊の原因は女性が6割、男性が4割だといわれています。ただ、男性不妊は最近増えてきたというより、昔からあったけれど知られていなかった、というのが正直なところです。男性不妊も女性のケースと同じで、ストレスや喫煙など、生活の乱れなどが原因で起こります。血流が悪くなると精子の働きも弱まるので、過度な飲酒や塩分の取り過ぎには注意して、あまり神経質になる必要はありませんが、バランスの良い食事や適度な運動など健康的な生活を心がけましょう。

妊娠を望む人は、普段からどのようなことに気をつけるべきですか?

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やはり規則正しい生活を送り、暴飲暴食を避ける、できるだけ寝不足をしない、無理なダイエットをしない、肥満を改善する、などですね。ほかの病気と同様、健康的な体格を保つことと生活習慣を整えることが不妊治療の第一歩です。また、不妊に一番悪影響なのが喫煙。健康であっても長く喫煙を続けている人は不妊のリスクが高くなります。しかし不妊治療中は一挙手一投足に神経質になるより、リラックスした気持ちで過ごすことが大切。医師としてダメなものはダメと指導しますが、それ以外の生活ではできるだけ悩みを抱えず、希望を持って生活していただきたいですね。

30歳以降は女性検診へ。自分の体について知ろう

こちらでは不妊治療を考えている人たちに向けて、月に2回講習会を開いているそうですね。

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この講習会は当院を受診していない方も受けられますし、初診を申し込んだ方にも必ず受けていただいています。診察室で一人ひとりにお話しすることもできるのですが、そうするとかなり長い時間、患者さんを拘束することになってしまいます。そこで、詳細に説明できる場を別に設け、一般的な知識はそこでお伝えするようにしているのです。また、当院での治療が始まった方には、一般的な講習会とは別に、体外受精に関する講習会も開いています。受講後は皆さんからの質問にもお答えしていますので、不妊治療について不安や心配事がある方はぜひご参加ください。

ところで、休日どのようにリフレッシュしていますか?

野球観戦に出かけます。子どもの頃からのプロ野球ファンで、今もシーズン中は毎週東京ドームに試合を見に行っています。年間指定席を取っているのですが、周囲の席の方たちも年間指定席の常連さんばかり。ひいきにしているチームが負けているときは居酒屋のような騒ぎで、皆さんと一緒に盛り上がります(笑)。野球が行われていない休日は、飼っている犬と遊ぶのが楽しみです。毎日家に帰って愛犬と過ごす時間が、私にとって癒やしの時間ですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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自分が不妊になりやすい体がどうかを知るためにも、30歳を過ぎて出産経験のない方は女性検診をお勧めします。市や区の検診を上手に活用し、ご自分の体について知りましょう。そして、なかなか妊娠できないと感じたら早めの受診を。特に35歳以降に不妊治療を始める方は、1年開始が遅れるごとに妊娠率が変わりますので、先延ばしにせず受診してほしいですね。そしていざ治療が始まったら、自分を追い詰めずリラックスした生活をしてください。子どもが欲しいと願う気持ちは痛いほどわかりますが、まずはご自分の体をいたわってあげることが大切です。私の目標は一人でも多くの方の手助けをし、できるだけ早く結果を出すこと。そのために良いと思える方法を取り入れ、常に新しい設備をそろえていきたいと思っています。不妊治療の講習会も行っていますので、皆さんの不安を解消する場としてご利用ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査/7000円、人工授精/1万9000円~、体外受精/35万円〜、顕微授精/39万円〜

※全て税別の料金になります。

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