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渡邊 一弘 院長の独自取材記事

セントラル眼科クリニック

(市川市/行徳駅)

最終更新日:2023/08/18

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック main

約40年以上前、近くに眼科クリニックがあればという地域住民の要望に応えるべく行徳駅そばに開院したのが「医療法人社団健医会 セントラル眼科クリニック」だ。2000年には新浦安に手術室の機能を持たせた分院も開設し、2020年からは2代目の渡邊一弘先生が院長に就任。渡邊院長は、それまで慶應義塾大学病院眼科や総合病院で網膜硝子体疾患や緑内障・白内障の治療、手術など日本全国から紹介される数多くの難症例の手術執刀も含めて豊富な経験を重ねている。患者と同じ立ち位置で接したいと話す渡邊院長に地域医療への思いや目の病気予防のポイントなどについて聞いた。

(取材日2020年3月11日/情報更新日2023年5月26日)

大学病院レベルの高度な眼科医療を地域で提供したい

分院の開業の経緯について教えてください。

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック1

私の父が40年以上前に、当院を開業しました。以来、年月を経るに従って白内障を患う方が多くなり、以前は大学病院を紹介していたのですが、患者さんから大学病院ではなくて父のところで手術を受けたいという声をたくさんいただいたそうです。それで手術室をつくろうとしたのですが、眼科の手術室は厳重な滅菌環境でならなくてはならず、行徳のクリニックでは空間的余裕がなかったため、もともと家族の住居だった新浦安の地を活用しようとしたところ、手術室の計画を知った近隣の方々から「手術をするなら診療も行ってほしい」という声を多くいただき、一般診療もする眼科クリニックとして開業することになりました。

2020年から新たに院長に就任なさいました。診療内容などに変化はありましたか?

それまでも慶應義塾大学病院に勤めながらここで週に2回程度、診療や手術に携わっていました。眼科では手術を執刀した医師がその後の経過観察をすることが重要ですので、ここで長く診させていただいている患者さんも多いですね。当クリニックは、開設当初より大学病院と同じような専門性の高い眼科医療をクリニックで提供することをめざしています。今も慶應義塾大学病院眼科と連携しております。私自身は大学病院や総合病院で網膜硝子体疾患の治療、手術や緑内障の診断、治療、手術、難症例白内障手術などを専門的に手がけてきていますので、ここでもそのような専門性のある眼科医療を提供していきたいと考えています。もちろん、地域のクリニックですから結膜炎やものもらいといった一般的な眼科疾患にも丁寧に対応しています。

硝子体の手術というのはどんな手術なのですか?

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック2

硝子体は水晶体の後ろにあって眼球の内側大部分を満たしているゼリー状の透明の組織です。成分は水分やヒアルロン酸で眼球の形を維持するとともに、光を透過し屈折させる働きがあります。それが何らかの原因で網膜を引っ張って網膜剥離を起こしたり、硝子体出血によって濁ったりなど、さまざまな疾患を引き起こします。そのような場合、問題が生じている硝子体を除去し、同時に傷ついた網膜の治療をするために行うのが硝子体手術です。眼科領域の中ではとても高度な手術で、大きな病院で入院手術を行うのが国内では一般的ですが、アメリカでは日帰り手術が主流です。当クリニックではほとんどの場合、低侵襲の日帰り手術を行っています。

硝子体手術のほかに白内障手術やレーザー治療も

硝子体手術のほかにどんな手術を受けられるのですか?

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック3

白内障の日帰り手術が多いですね。当クリニックでは手術中の眼灌流圧を低く設定しより低侵襲で痛みの少ない小切開手術を行っております。手術時間も10分程度で終わり、患者さんへの負担が少ないのが特徴です。日帰り手術の場合は患者さんをご自宅までお送りしています。万が一、手術中や術後に合併症が起きた場合でも、当クリニックで迅速に対応できます。ほかに加齢黄斑変性や黄斑浮腫に対する硝子体注射、緑内障や網膜疾患に対するさまざまなレーザー治療なども行っています。全身疾患をお持ちで全身管理が必要な場合など、ここでは対応が難しい時は順天堂大学医学部附属浦安病院、慶應義塾大学病院、角膜センターのある東京歯科大学市川総合病院などをご紹介させていただいています。

手術室も滅菌環境が整っていると伺いました。

眼科の手術は細菌感染予防が非常に重要です。本来の疾患が手術によって治ったとしても、手術中に細菌に感染すると、その後重症化してしまうケースが多く、最悪の場合、失明してしまう恐れもあります。当クリニックの手術室は、先端の空調機器で厳密にクリーン度を保っています。手術室の環境も重要ですが、眼科では検査の質も重要で、正確に検査が行われないとその後の診断、治療にも影響がでてきます。当クリニックにはベテランの視能訓練士が5人在籍しており、精密な検査を行っています。検査機器も光干渉断層計はじめ、造影剤を入れなくても眼底の血管の様子を確認できる先進機器も導入し、大学病院と同じ内容の検査を行っています。

診療の際、どんなことを心がけていますか?

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック4

患者さんはいろいろな不安をお持ちだと思いますので、その不安をできるだけ和らげるよう丁寧にわかりやすく説明しています。目の構造は複雑で、患者さんはよくわからないことも多いため目の模型やチャートをお見せしながら、目の仕組みやそれぞれの役目、どんな症状なのか、どのように治療をしていくのかをお話ししています。スタッフにも患者さんお一人お一人にわかりやすく丁寧に説明するように伝えています。スタッフ間のコミュニケーションはよくとれていて、検査や手術など診療の流れもスムーズに行われていると思います。

眼科疾患も早期発見、早期治療がとても重要

ところで先生はなぜ眼科の医師をめざされたのでしょう。

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック5

私が小さい頃に祖父が失明し、祖父の苦労を感じていました。祖父を介護する家族の苦労や難しさも肌で感じていましたので、そのような人を少しでもなくすことができればと思い眼科の道に進みました。慶應義塾大学や総合病院では網膜剥離や糖尿病網膜症などの網膜硝子体や緑内障を専門に研究、臨床に携わってきました。その分野を選んだのも、これらに関わる疾患は重症化すると失明につながるリスクが高いですが、早期発見早期治療によって失明を防ぐことが期待できる分野であり、早期の適切な治療や手術によって大事に至らないようにしたいと思ったのです。

これまでで何か心に残った出来事を教えてください。

勤務医時代に、若い方の重症な網膜剥離を患った患者さんがいらっしゃいました。その方は他院にて数回網膜剥離の手術を行いましたが、治らずにご紹介され「もう目は諦めてます。でも仕事や将来が不安」とかなり表情も暗く落ち込んでおられました。緊急で網膜剥離の手術を行い、「もう治らず一生見えないままかと思っていましたが本当に良かったです」と表情も明るくなられました。その後、何年かして外来に受診され「先生のおかげでこんな僕でも結婚することができました。あの時もし先生に出会えなかったとしたら絶対に味わえない幸せです」と奥さまとわざわざあいさつに来ていただき、本当にうれしく医師としてのやりがいを改めて感じました。

プライベートはどのようにお過ごしですか?

渡邊一弘院長 セントラル眼科クリニック6

なかなかゆっくり時間がとれませんが、温泉旅行などに出かけています。飛行機が好きで、乗るのも見るのも好きなんです。飛行機に乗ってどこか温泉に行って、飛行機に乗って帰ってくる、それが楽しみですね。好きな機種もいろいろあります(笑)。実は小さい頃、パイロットになりたいとも思っていたんですよ。健康のためにできるだけ睡眠をとることも意識してます。食事は野菜や青汁、納豆など体に良いものを多く取るようにしています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これからも目のトラブルで困っている方を数多く診察し、お一人お一人に対して丁寧に治療、手術をしていきたいと思います。患者さんはご自身の症状が軽症なのか重症なのかわからないことも多いでしょう。当クリニックは軽症から重症までさまざまな症状に対応できる体制を整えています。症状が進行しているからといって再度大学病院に行く必要がないよう、できるだけここで治療、手術を行っていければと思います。眼科疾患も早期発見、早期治療が重要です。目はどちらかの目が見えにくくなっても、もう片方の目で補填しますので、疾患に気づきにくいことも多いのです。片目ずつ見て、これまでと比べて見えにくくなった、何か違和感があるなどといった場合は早めに受診していただければと思います。

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