小児の先天性心疾患と成人先天性心疾患
子どもから大人まで相談可
おぎそハートクリニック
(富士見市/みずほ台駅)
最終更新日:2022/10/14
- 保険診療
心臓の病気は命に直結する。そして、乳児の100人に1人は、生まれつき心臓や血管の形に異常が見られる「先天性心疾患」を患っているという。子どもたちが成人した後にも経過を診る必要があるが、専門的に先天性の心疾患を診られる医師は全国的に少ないのが現状だ。「おぎそハートクリニック」の小木曽正隆院長は、小児の心疾患や成人先天性心疾患を専門とするドクター。東京女子医科大学病院や東京都立多摩総合医療センターで数多くの症例に携わってきた。今年の6月には同院院長に就任。「家族みんなのかかりつけ医」をめざし、開業医ならではのアットホームな医療を提供している。今回は小木曽院長に、心臓の病気についてさまざまな角度から話を聞いた。
(取材日2022年9月29日)
目次
先天性心疾患は治療後の経過観察が重要。成人先天性心疾患の専門知識で、患者をサポートするクリニック
- Q心臓の病気にはどのようなものがありますか?
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A
心臓の病気には大きく分けて3種類があります。一つは虚血性心疾患で、心臓の周りにある血管が狭くなったり詰まってしまう病気です。心筋梗塞や狭心症などがそれにあたります。生活習慣病が動脈硬化につながり発症するケースが多いです。次に脈に異常が起こる不整脈。遺伝や他の病気が引き金となり得ます。そして心臓のポンプとしての機能が低下する心不全。発症要因はさまざまで、息切れやむくみといった症状が現れます。虚血性心疾患から心不全を発症するなど、症状が併発することも多いですね。治療方針を決めるためにも、何が心不全の原因となっているのかを正確に把握することが必要です。
- Qどういった場合に循環器内科を受診すれば良いでしょうか?
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A
胸が痛い、苦しい、動悸がするなど、胸部に違和感を感じたら循環器内科を受診してください。発作性心房細動など、一時的に発作が起きてしばらくたつと症状が治まる病気もあります。放置せずに検査を受けることをお勧めします。心臓の症状は血液検査や尿検査など、通常の健康診断ではほぼわかりません。循環器内科では専門の検査、例えば24時間身につけて心臓の状態を測る「24時間ホルター心電図」などを用います。レントゲン・エコー・心電図のデータをもとに医師が診断し、緊急性の有無などを見極めます。より詳しい検査が必要と判断した場合、当院ではイムス富士見総合病院や東京女子医科大学病院と連携して診療を進めています。
- Q先天性心疾患について教えてください。
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A
先天性心疾患は、生まれつき心臓や血管の形に異常がある病気のことです。小さな問題まで含めれば、赤ちゃんの100人に1人の割合で発症するといわれています。赤ちゃんは自分で症状を伝えられません。ご家族や医師が症状を見逃さず、もし病気が見つかった場合には慎重に治療方針を決めていくことが重要です。体重があまり増えなかったり、呼吸や脈が速いと感じたら、一度検査を受けにいらしてください。当院の歴史は小児科を専門とする「おぎそ小児科医院」が始まりです。ですので、医師もスタッフも、お子さんやご家族に寄り添った診療を心がけています。
- Q成人先天性心疾患についても教えていただけますか?
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A
先ほど挙げたとおり、生まれつき心臓の病気を患う患者さんがいらっしゃいます。以前は治療方法などが限られていましたが、現代では医学も発展し、支障なく日常生活を送ることも望めるようになりました。ですが患者さんが成人になっても、病気が治ったわけではありません。先天性心疾患の患者さんが罹患しやすい生活習慣病もありますし、成長により新たな問題も生じます。このような「生まれつき心臓の病気があり、その後に成人を迎えた方」を対象とするのが、成人先天性心疾患の治療です。重要な役割を担いますが、成人先天性心疾患を専門的に診られる医師は全国的にも少ないのが現状です。
- Qこちらでの診察の特徴を教えてください。
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A
心疾患について専門知識を持った医師が診療にあたっています。私は東京女子医科大学病院や東京都立多摩総合医療センターで、小児の心疾患や成人先天性心疾患の診療に携わってきました。現在はこれまでの経験を生かしながら、開業医ならではのアットホームな医療を提供しています。大切にしているのはコミュニケーション、患者さんとの「会話」です。なぜその検査が必要なのか、今どのような状態なのか。患者さんが納得して前向きな気持ちで治療に取り組めるよう、わかりやすく説明いたします。