「頭を打った」など脳神経の疾患も
専門性の高いかかりつけ医
榎本医院
(上尾市/北上尾駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
「かかりつけ医」とは、「健康に関することをなんでも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師」のこと。聞いたことはあるけれど、どのような症状や病気のときに、どのような検査や治療をしてくれるのか、具体的な情報をもっと知りたいと思っている人も多いのではないだろうか。上尾市の「榎本医院」は、地域の人々の健康に寄り添い、支えてきたかかりつけ医。風邪や生活習慣病などの内科一般に加え、呼吸器疾患と脳神経疾患については、専門的な検査や治療にも対応することで、地域の医療ニーズに応えているという。そこで、同院の榎本哲院長と榎本真也副院長の2人に、かかりつけ医としての診療やその特徴について教えてもらった。
(取材日2021年7月19日)
目次
気軽に受診ができ、なんでも相談できるかかりつけ医。CT検査も駆使し、適切な医療につなげる
- Qこちらではどんな症状を診てもらえるのでしょうか。
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A
▲それぞれの専門性を生かし幅広い領域に対応
【榎本院長】当院では、風邪や胃腸の症状から高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病などの内科一般に加え、私の専門である呼吸器内科、副院長が専門の脳神経外科まで、幅広く診療しています。診察の結果、より高度な医療が必要だと判断した患者さんは、適切な病院に紹介をするようにしています。地域の皆さんのかかりつけ医として気軽に受診ができ、なんでも相談できる医院というスタンスを大切にしています。 【真也副院長】私は、診療科を問わず多岐にわたる急性期疾患や外傷の初期治療を行う救命救急に携わった経験もあることから、初期診療についてはかなり知識や経験があるほうだと自負しており、得意とすることの一つです。
- Q脳神経外科には、どのようなときにかかればよいのでしょうか?
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A
▲救急医療と脳神経外科を専門とする榎本真也副院長
【真也副院長】片頭痛や緊張型頭痛などの頭痛、めまい、体のしびれ、物忘れなどの症状や頭を強くぶつけたときなどです。脳が関係する病気には、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など、できるだけ初期の段階で治療することが予後に非常に大きな影響を与える病気があります。また、物忘れは主に認知症で、その原因となる病気にはアルツハイマー病や血管性認知症、レビー小体型認知症などがありますが、その中の正常圧水頭症や慢性硬膜下出血などに対しては外科的な治療を行って症状の改善を図ります。これらの症状があるときには、まずは受診していただいて、CTなどの検査を行い、正確な診断の上で対処することが重要になります。
- Q呼吸器内科では、どのような病気を診てもらえるのですか?
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A
▲呼吸器内科を専門とする榎本哲院長
【榎本院長】喘息やCOPD (慢性閉塞性肺疾患)、肺がんの早期発見や診断、睡眠時無呼吸症候群、禁煙治療などに力を入れています。当院では、スパイロメーターや呼気中の一酸化窒素検査に加え、通常のエックス線撮影でちょっとでも疑わしいものがあれば、すぐにCT検査もできますのでCOPDや肺繊維症なども、詳細で適切な診断に努めています。また、それらの病気によって呼吸不全となっている患者さんに対する在宅酸素療法も行っています。睡眠時無呼吸症候群では、携帯型終夜睡眠ポリグラフィーを用いたスクリーニング検査に加え、遠隔モニタリング機能がついた経鼻的持続陽圧呼吸治療(CPAP)にも対応しています。
- Q検査機器も充実させていると伺いました。
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A
▲CTをはじめ、各種検査機器が充実している
【真也副院長】当院ではCTを導入しています。CT検査では、頭部に加え胸部や腹部などでも、エックス線撮影や超音波診断装置よりも詳細な情報が得られますので、さらに一歩踏み込んだ診断が可能になります。特に、脳神経疾患に関しては、エックス線撮影だけというのは、現在の日常診療では不十分になってきており、CTは必須の検査だと考えています。 【榎本院長】呼吸器疾患についても、先ほどお話ししたようにエックス線撮影で少しでも疑わしいものがあれば、すぐにCT撮影を行います。CT検査なら2次元の画像ではわからないことがわかるようになり、肺がんなどの早期発見にもつながります。
- Q頭を打った場合もここにかかればよいのでしょうか。
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A
▲かかりつけ医として地域の人々の健康を支えている榎本医院
【真也副院長】はい、頭部外傷の患者さんにもっと当院を利用してほしいと考えています。お子さんだけでなく、超高齢社会の今は転倒してしまう高齢者も増えていますが、その場では出血などがなくても、時間がたってから慢性硬膜下血腫などの症状が出てくることも少なくありません。当院にはCTがありますので、検査の結果出血などがある場合にはすぐに基幹病院につなぐことができますし、問題がない場合も、しっかりと自信を持って診断が行えます。加えて、私は外科の医師ですので傷の縫合処置も可能です。頭を強く打ってしまって大丈夫だろうかと心配なときには、当院で対応できることを思い出していただいて、受診してほしいと思います。