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榎本 真也 院長の独自取材記事

榎本医院

(上尾市/北上尾駅)

最終更新日:2023/12/27

榎本真也院長 榎本医院 main

上尾市を通る県道323号の中分交差点からすぐの所で、75年以上にわたり、かかりつけ医として地域の人々の健康を支えてきたのが「榎本医院」だ。一般内科を中心に脳神経外科、呼吸器内科、小児科、健診や予防接種、訪問診療と、地域に必要とされる医療に幅広く対応している同院。祖父が開業し、父も長く務めた院長職を2023年7月に継いだ榎本真也(えのもと・まさや)院長は、救命救急医療にも携わってきた経験から、CT検査を導入するなど、急性の症状に対する初期診療にも力を入れている。榎本院長に、同院の歴史や診療内容、地域医療にかける思いを聞いた。

(取材日2023年9月21日)

地域の人々のかかりつけ医として、幅広い診療に対応

最初に、こちらの医院について紹介していただけますか?

榎本真也院長 榎本医院1

当院は、外科の医師だった私の祖父が終戦後間もなく、生まれ育ったこの地に開業しました。その後、父が引き継ぎ、2023年7月からは私が院長として診療を行っています。現在は、一般内科を中心に、私が専門としている脳神経外科、父の専門である呼吸器内科の診療、小児の初期診療や各種のがん検診、特定健診、予防接種、当院に通院できなくなった患者さんへの訪問診療など幅広く対応しています。高血圧症や脂質異常症、糖尿病など生活習慣病の高齢の患者さんも多いですね。また、近隣のクリニックや病院との連携も密に図っており、より専門的な診療が必要だと判断した場合は、適切な医療機関へ紹介しています。地域の皆さんのかかりつけ医として気軽に受診ができ、何でも相談できる医院であることを大切にしています。

以前は大学病院や基幹病院に勤務されていましたが、こちらに戻ってこられたのはどうしてでしょうか?

私自身が家庭を持ち、子育てをするようになったことを契機に、祖父と父の後を継ぎ、生まれ育った上尾でこれまで培ってきた知識や技術を還元できればと考えました。そして、2021年に上尾に戻り、ここからも近い上尾中央総合病院の脳神経外科で常勤の医師として勤めながら、当院でも副院長として診療を行うようになりました。そして今年の7月、父から院長職を引き継ぎました。父は現在も当院で呼吸器内科の診療を行っており、私は、勤務医時代に培った救急医療と脳神経外科の経験や知識を生かしながら、2人で協力して患者さんに対応しています。一般内科から脳神経外科まで幅広く診療し、地域の皆さんの健康に寄り添えるよう努力していきたいと考えています。

医院の特徴は、どんなところでしょうか?

榎本真也院長 榎本医院2

基本的には、何でも診ることですね。風邪やインフルエンザなどの一般内科から生活習慣病の診療、糖尿病ではインスリンの処方もしていますよ。腹痛や、ご高齢の方の転倒による外傷、小さなお子さんのけがや誤飲などにも対応します。私は、先ほどもお話ししたように、診療科を問わず多岐にわたる急性期疾患や外傷の初期治療を行う救命救急に携わったこともあり、初期診療についてはかなり知識や経験があるほうだと自負しています。当院では、私が副院長となった2021年にCTを導入しましたが、CT検査をして、その結果、必要であれば適切な医療機関へ紹介します。CTは頭部の検査、肺がん検診の二次検査のほか、突然の腹痛や呼吸困難など急な症状に対するより詳しい検査としても非常に有用です。患者さんの症状を素早く見極めるのは私が得意とすることの一つですね。

病診・診診連携にも注力し、一貫した医療を提供する

診療の際に心がけていることはありますか?

榎本真也院長 榎本医院3

なるべく丁寧に説明をするようにしています。しかし、1人の患者さんにかける時間が長くなればなるほど、ほかの患者さんの待ち時間が長くなってしまいますから、そのバランスを上手に取ることも心がけていますね。なお、待合室での待ち時間を短縮するため、診療の順番を記した番号札にQRコードをつけて、患者さんがそれを読み取ってスマートフォンで待ち時間がわかるようにしました。院内の待合室でなく、ご自宅など別の場所でお待ちいただけるようにと考えたためです。

先生のご専門である脳神経外科の診療についても教えてください。

脳神経に関係する症状で一般的に多いのは、頭痛やめまい、体のしびれ、物忘れです。加えて、脳卒中を経験された方の再発予防では、生活習慣病の管理も大切ですね。当院には頭痛で来院される方が非常に多く、特に症状の重い片頭痛の方が目立ちます。生活に支障が出ているのであれば、早めに受診して、正確な診断をつけてもらった上で適切な治療をすることが重要だと考えます。

先生が非常勤医として在籍されている上尾中央総合病院とも連携していると伺いました。

榎本真也院長 榎本医院4

はい。例えば、私が当院で診察をして、上尾中央総合病院で引き続き精査することも可能です。入院された場合は、退院後に当院で継続した診療も行うことができます。このように一貫した医療が提供できるのは、非常に大きなメリットだと考えています。病診連携だけでなく、近隣の診療所の先生とも一緒に勉強会を行うなどネットワークのようなものをつくっていて、患者さんの症状に応じて専門のクリニックを紹介する診診連携も行っています。

どんなことでも気軽に相談に来てほしい

地域の開業医として診療する中で、印象に残っていることはありますか?

榎本真也院長 榎本医院5

どこの医院も当てはまるかもしれませんが、やはり新型コロナウイルス感染症の流行でしょうか。患者さんの症状だけでなく、取り巻く制度も刻一刻と変わって対応が大変でしたが、新型コロナウイルスに感染した患者さん専用の診療室を設置するなどして、なるべく柔軟に対応するよう心がけてきました。今後も発熱などの症状で診療をご希望される患者さんを断ることがないよう診療体制を整えていければと考えています。

ところで、先生はなぜ脳神経外科を専門にしたのですか?

医師になって間もなく、専門知識を身につけようと救急医療に携わりました。なぜ救急医療を選んだかというと、単純に目の前にいる具合の悪い人を自分でどうにかできる能力を身につけたいという思いがあったからです。救急の患者さんを診ていく中で、とても多かったのが脳神経領域の疾患だったのですが、脳神経の分野は非常に専門化が進んでいて、片手間でできるような領域ではないと痛感しました。そこから、救急科から脳神経外科に転向しました。ですから、非常に自由というか、父からもこの診療科に行きなさいというような話もなく、私が医師としてのステップを踏んでいく中で、最も興味のあった分野に進んだという感じですね。もちろん、目の前にいる具合の悪い人を自分で治したいという思いは、今でも変わりません。

最後に、今後の抱負とメッセージをお願いします。

榎本真也院長 榎本医院6

祖父や父から受け継いだものを大切にすると同時に、私の専門領域である脳神経外科の分野で、少しずつ新しい色もつけ加えていけたらいいなと思います。特に救命救急医療に携わっていた経験から、基本的にさまざまな身体症状に対応できることが私の強みだと思っています。そして、父ともお互いに健康でもっと頑張っていきたいですね。当院では、父とともに、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺繊維症の患者さんの在宅酸素療法、睡眠時無呼吸症候群の検査・治療、禁煙指導など、呼吸器内科の専門的な治療にも対応しています。地域の皆さんに長く付き合っていただける医院だと思いますので、構えずに安心してどんなことでも気軽に受診してください。

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