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河村 英輔 院長の独自取材記事

河村メディカルクリニック

(茨木市/茨木市駅)

最終更新日:2023/03/06

河村英輔院長 河村メディカルクリニック main

阪急・茨木市駅から徒歩3分。「河村メディカルクリニック」は、この地で50年以上、地域のかかりつけ医として親しまれ続ける歴史ある医院。幅広い診療科が受診できるほか、CT検査や内視鏡検査、日帰り手術を行っており、1つのクリニックで総合的な医療が受けられるのが大きな特徴だ。「地域の健康を守るゲートキーパーの役割を果たしながら、高水準の医療を維持していきたい」と話す河村英輔院長に、地域医療にかける思いや診療スタンスについて話を聞いた。

(取材日2019年1月11日)

診断技術を生かし適切な治療に導くゲートキーパー

こちらのクリニックの特徴をお聞かせください。

河村英輔院長 河村メディカルクリニック1

内科、外科、整形外科、肛門科、皮膚科、放射線科と、診療内容は幅広く、多種多彩な疾患に対応しています。1度の受診で総合的な医療が受けられるので、複数の疾患を同時に抱えていても、診療科ごとにクリニックを受診する必要がなく、効率的な治療が受けられます。当院では、非常勤を含めた4人の専門家が治療にあたり、消化器内科・循環器内科・血液内科、膠原病やリウマチを扱う免疫内科など広範囲にわたる疾患を網羅しています。地域密着型のかかりつけ医でありながら、専門性にこだわった医療を維持していることも大きな特徴です。ここで治療できる疾患はしっかりと治し、精密検査や高度医療が必要だと判断した場合は、速やかに専門病院に紹介や搬送するというように、病気を振り分け、疾患に対して適切な方向性を示すことが、当院の果たすべき役割だと私は考えています。

検査室や手術室も備えていますね。

当院は専門的な治療に注力するというよりも、病気を早期に見つけ、適切な治療につなげていくゲートキーパーとしての役割に重点を置いています。院内には胃と大腸の内視鏡検査が受けられる設備と環境を整えており、食道・胃・十二指腸までを観察する胃カメラは、嘔吐感が少なくて済む経鼻内視鏡を用いています。医師とのコミュニケーションを取りながら検査を受けられるので、患者さんにとっても安心だと思います。一方、大腸内視鏡検査は苦痛を軽減するため、希望に応じて鎮痛剤を用いてほぼ眠ったような状態で行うことができるのが特徴。万が一大腸ポリープが発見された場合は、適応を見極めた上でその場で切除することも可能です。

痔の手術も受けられるそうですね。

河村英輔院長 河村メディカルクリニック2

痔の悩みは人に相談しづらいこともあってか、市販薬で何とかしようと考える方が多いのですが、適したものを使わないと悪化してしまうこともあります。そのため診療では、痔の種類や状態に合わせ薬や手術などいくつかの治療法の中からその方に合ったものを選択することを重視しています。当院の特徴は、内痔核硬化(ALTA)療法や痔核手術、肛門ポリープ切除など、保存学的治療では治すのが難しい症例にも日帰りで対応していること。日帰りであれば、お仕事やご家庭の都合で入院が難しい方でも受けやすいと思います。中でもALTA療法は注射でイボ痔などを硬化させ小さくしていく治療で、患部を切除する従来の方法に比べ体や日常生活への負担が少ないのが特徴です。ほかに、皮膚・皮下にできた腫瘍の摘出なども行っており、どの治療もスムーズかつ安全に治療を行えるよう努めていますので、痔の症状でお悩みの方は一度ご相談ください。

働く世代に配慮し、夜は20時まで診療

診断精度を重視し、検査設備の拡充にも力を入れていると伺いました。

河村英輔院長 河村メディカルクリニック3

CT検査をはじめ、エックス線検査、超音波検査、ホルター心電図検査、骨塩定量検査など、各種検査を実施しています。ただ、検査機器を導入して撮影をするだけなら誰にでもできることで、重要なのは診断技術です。CT画像やエコー画像については、私が読解するだけでなく、信頼できる診断技術をもった大学の放射線科の医師に月に1、2回来てもらい、必ずダブルチェックをするようにしています。複雑な臓器内の微小な病変も見逃さないように診断技術をもった先生方の力を借り、高い診断レベルの維持に努めています。

働く世代にとって、20時までの診療はありがたいですね。

駅から徒歩3分という立地の良さもあり、当院には地域のお年寄りだけでなく、働く若い世代の患者さんも多く受診されています。若い人でも抱えている疾患は千差万別で、適切な治療が必要な方もおられますが、診療時間が18時半や19時までだと、仕事の後に駆けつけても間に合わないということが多いんですね。やっと時間をつくって受診した時には、「どうしてここまで放っておいたの?」というくらい、ひどい状態になっていることもあります。その点、当院は夜20時まで診療を行っているので、スタッフにかかる負担が大きいのですが、「働く人の味方になりたい」という先代院長の意思を引き継いで、皆で協力し合って続けています。

院長に就任されるまでの経緯をお聞かせください。

河村英輔院長 河村メディカルクリニック4

もともと私は一般外科が専門で、勤務医をしていた頃は、数多くの手術を執刀してきました。最近は専門分野が細分化され、他領域は手を出さないという若いドクターも多いですが、僕らの時代は外科であっても別の病気の治療に携わり、むしろ興味があれば他科の治療にも積極的に参加していました。診療科の垣根を越え、実地で臨床経験を積んできたことが、患者さんを総合的に診察する現在の診療にとても役立っているように感じています。クリニック自体は歴史が古く、「河村外科医院」という院名で、1964年に先代の父が開業しました。1974年からは「河村医院」として外科手術や救急医療にも対応していました。そして、2002年に河村メディカルクリニックという現在の院名に変更しました。

検査や必要性を伝え、意識を変えていくことが大切

先代のお父さまから学ばれたことも多いのではないでしょうか?

河村英輔院長 河村メディカルクリニック5

父も祖父も、外科が専門でした。父とは一緒に診療したこともあり、多くのことを学ばせてもらいました。技術的なことよりもむしろ、患者さんとの接し方、医師としての考え方という部分で、父から引き継いだことが多いように思います。父ははっきりものを言う性格で、高血圧なのにタバコを吸っている人、肝臓が悪いのにお酒を飲んでいる人には厳しく注意していましたね。本当にタバコを没収して、診療室の机の上にタバコの箱が積まれていたこともあります。患者さんに接するときは包容力があり、診察室から出てくる患者さんはみんな笑っていました。そこは父の人望なんでしょうね。

患者さんとの接し方で心がけていることは何ですか?

患者さんの置かれている状態を聴いた上で、その患者さんに合った説明をすることですね。治療を受けていただくには患者さんの意識改革や理解が必要です。例えば糖尿病に関しては、そもそも高血糖がなぜ悪いのか、そこが理解されていないように思います。糖尿病が進むと、血管や神経が障害され、心筋梗塞などの命に関わる重篤な疾患を引き起こす可能性が高くなります。自分自身の命を守るためにも、食事を改善して運動が必要であることをお伝えし、病気を理解した上で治療に取り組んでもらうようにしています。

今後の展望と読者へのメッセージをお聞かせください。

河村英輔院長 河村メディカルクリニック6

与えられた環境と経験を生かし、治療の質を維持しながら、今後も地域に根差した信頼できる心のこもった医療を提供していきたいと思います。気になる症状があるときはもちろんですが、特に症状がなく自分は健康だと思っている人でも、予防は非常に大事なので、年に一度は検査を受けていただきたいですね。生活習慣病やがんは早期発見によって患者さん自身の負担も軽くなります。手術などが必要な場合は、連携している医療機関を紹介し迅速な対応につなげていますので、まずはご相談ください。

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