肛門疾患専門クリニックで受ける
大腸内視鏡検査
安藤クリニック
(多治見市/多治見駅)
最終更新日:2025/03/27


- 保険診療
内科、肛門外科を標榜する「安藤クリニック」。痔などの肛門疾患で受診した患者でも、診察すると大腸の病気が疑われることもあり、同院では、同じクリニック内で専門の医師による内視鏡検査が受けることができ、患者にとっては大きなメリットといえるだろう。「内視鏡検査で大腸がんを早期発見できれば、手遅れになる前に治療を開始することができます」と安藤院長。長年に及ぶ内視鏡検査の経験を生かし、できるだけ苦痛の少ない検査を同院での大腸内視鏡検査では心がける。内視鏡検査の特徴や流れについて詳しく教えてもらった。
(取材日2023年3月27日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査ではどのような病気が発見できますか?
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A
内視鏡検査は、まず一つに大腸がんの発見につながることが大きいですね。他にも、がんの前段階である大腸ポリープや慢性腸炎の発見にも有用で、中高年だけでなく若年にも発症する炎症性腸疾患といわれる潰瘍性大腸炎とクローン病の発見にも有用な検査です。当院は肛門外科がメインのクリニックですが、痔ろうで来られた患者さんが内視鏡検査でクローン病と診断されるというケースも考えられます。また、ご自身でイボ痔の出血と思って来られても大腸のがんからの出血かどうかは検査をしないとわからないこともあり、40代以上で1回も内視鏡検査を受けたことがないという方は検査をお勧めします。
- Q大腸内視鏡検査のメリットとデメリットを教えてください。
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A
メリットはまず病気の発見につながり得ることですね。また、大腸の検査方法としてバリウムやCTで撮影する方法もありますが、内視鏡検査はポリープを見つけたらその場で切除し、腫瘍があったら組織を採取して病理診断に提出することができます。つまり診断も治療も同時にできることがメリットです。デメリットは、検査前に腸をきれいにするために約2リットルの下剤を服用するので、それがつらい方もいるでしょう。また、腸の形や長さは千差万別なので腸が長い方、おなかの手術や子宮内膜症などで腸が他の臓器に癒着している方はどうしても腸の柔軟性が落ちていて、内視鏡の管を入れて腸が引き延ばされたときに痛みが出ることがあるようです。
- Qこちらで行う内視鏡検査について教えてください。
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A
当院は肛門外科を専門としているため、肛門疾患から大腸疾患が見つかるかもしれませんし、その逆もあり得ます。例えば、先程申し上げたように、痔ろうで来られた患者さんが、クローン病と考えられるケースもありますし、便潜血が陽性で痔の治療したがまだ陽性となる場合は、大腸内視鏡の出番になります。痛みや出血の原因が肛門なのか大腸なのか、連携してノンストップで迅速に診断、治療できることが当院の強みだと思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1受付と問診票の記入
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受付を済ませ、問診表に現在の症状や既往歴、家族の病歴、服用している薬などを記入する。高齢者は血液をさらさらにするための抗血栓薬を飲んでいることが多いが、薬の種類によっては内視鏡検査でのポリープ切除が難しいことがあるため、ガイドラインにのっとり休薬が必要となることもある。
- 2医師の診察を受ける
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診察で特に注意するのは「血便や出血」「便が細い」「すっきり出ない」など大腸がんのアラートサインといわれる症状が続いているかどうかだそう。また、下剤の服用で腸閉塞が起こるリスクがあると診断された場合は、エックス線検査あるいは病院でのCT検査に進む。問題ない場合は内視鏡検査の日程を決め、前日の3食分と間食がセットになった検査食を購入、持ち帰る。
- 3腸の洗浄のために下剤を飲む
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前日、少量の下剤をコップ1杯の水で飲む。検査当日は、平日の場合は午後の検査のために朝10時に、土曜の場合は午前の検査のために朝7時か7時半に来院し、2時間ほどかけてゆっくり下剤を服用する。味はスポーツドリンクのような薄味だそう。もし気分が悪くなればベッドで休むことができる。便が透明になったら内視鏡検査へ進む。
- 4大腸内視鏡検査を受ける
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上半身はそのままに、下半身だけ検査用の紙パンツに履き替える。内視鏡の挿入前に麻酔成分の入ったゼリーを肛門に塗布。検査自体は15分ほどだが、ポリープ切除や組織採取が必要な場合はその数や大きさによって時間がかかる。同院では拡大内視鏡を用いてポリープの表面を詳細に観察し良性か悪性かの診断に役立てているという。
- 5検査結果の説明を聞き、帰宅
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検査後、着替えたら診察室でモニターの画像を見つつ結果説明を受ける。ポリープ切除や組織採取をした場合は病理検査に出されるので2週間ほど待ってから受診し説明を受ける。追加の治療が必要なときは速やかに病院に紹介される。悪性腫瘍でも大腸の場合は早期であれば内視鏡で取って終わりということもあり、その場合は3年後を目安に再び内視鏡検査を受ける。