横山 紗和子 理事長、宮下 博行 院長、大村 友理 先生の独自取材記事
自由が丘歯科オーラルケア
(目黒区/自由が丘駅)
最終更新日:2024/12/02

自由が丘駅のロータリーを抜けて歩くこと約3分、街並みになじむビルの2階に「自由が丘歯科オーラルケア」はある。理事長の横山紗和子先生が、気の合う、信頼の置ける仲間の先生たちと口の中の悩みに幅広く対応している。「理事長とか肩書きは関係ないんです。どの先生も本当に患者さんのことを思って最大限考え尽くし、これだと思う治療をやっている。それだけです」と朗らかに笑って話す横山先生。その人柄や診療方針に惹かれた先生が同院には集まっているそうだ。その診療体制や「患者さんへの愛」について、宮下博行院長、大村友理先生を加えた3人の先生に聞いた。
(取材日2024年9月9日)
信頼関係でつながる歯科医師が、チームで最善の治療を
自由が丘駅から徒歩3分。アクセス至便な場所です。

【横山理事長】もともと、もう少し駅に近いところで2014年に開院し、大村先生を含む3人の歯科医師でのスタートでした。おかげさまで多くの患者さんに通っていただき、手狭になったため2017年夏にこの場所に移転しました。4台のユニットチェアで、10人の歯科医師が曜日ごとにシフトを組み診療しています。自由が丘を開院の地としたのは、遠方からいらしてくださるご紹介の患者さんが多いので、せっかく治療のために足を運ばれるのなら、交通の便も良く、ついでにお茶やランチをして帰るなどのお楽しみのある街でと思ったからです。定期的なメインテナンスのためにも、苦なく通いたいと思っていただけると良いなと思っています。
たくさんの先生たちで、どのように診療されているのですか?
【横山理事長】それぞれに多様な経験をされ専門性を持つ先生たちですので、患者さんを担当する歯科医師が「この部分はあの先生に診てもらいたい」と思えば、その先生のいる曜日に予約を入れて診てもらうこともあります。院内で必要に応じて歯科医師同士相談したりアドバイスし合ったりを、個別に自由に行っていますね。また、患者さんが特定の先生にこだわりがなければ、その方のご都合に合わせて次回予約を入れます。どの先生にもカルテのほかに、その患者さんについての申し送りを詳細に書き記してもらっているので、誰もが継続して診ていくことが可能です。その伝達により、歯科医師として悩む情報も包み隠さず伝えてもらうので、その信頼関係で成り立っているといえます。
形式ばった仕組みがあるわけではないのですね。

【宮下院長】私は歯科医師として勤務しながら、昭和大学歯学部で専攻生としてインプラントを学んでいた時に、横山理事長と出会いました。患者さんに向き合う姿勢などの良い刺激を受けた先生から当院へと誘われたのです。ここでは、その患者さんにとって本当に良いと思われる治療を、採算を気にせずやるようにと言ってもらえます。一人の歯科医師としても成長でき、やりがいを感じますね。
歯科医師として治療を絶対に「諦めない」
待合室にポスターがありましたが、診療における5ヵ条があるそうですね。

【横山理事長】私は歯科医師以外の勤務もしましたが、仕事は自分の思いどおりにばかりは行かないもの。そこで周囲に対する姿勢としてどうすればみんなが幸せになれるかと考えて至った5ヵ条です。まず1、「すべての人を愛する、慈しむこと」。目の前の患者さんのことを大事に思えば、おのずと最善を尽くせますし、一生懸命な気持ちが相手にも通じるものです。スタッフ間においても、そう愛してます(笑)。2、「社会のために、すべての人のために自分をいかに有効に使えるかを追求すること」は、何事も常に最大限の効果を得られるように仕事をして、マニュアル通りの治療法だけでなく+αの治療法を常に追求してほしいという思いを込めて、そして3、「諦めないこと」、これらの3つは毎日歯科治療を行う上で特に大切にしています。ほかに4、「身体と心が健康であること」、5、「輝く笑顔を発すること」はスタッフの幸せな人生のために必要と考えています。
歯科において「諦めないこと」とはどういう意味ですか?

【横山理事長】治療方法を考える中で、諦めるのは簡単。例えば、この歯はもう抜くしかないと思えばそれまでですが、患者さんと歯科医師は1対1の関係なので、私たちが諦めてしまったら患者さんはそれに従うしかありません。だから、最後に踏ん張ってみること。もっと他に治療方法はないかと粘り強く探ることが大事なのです。
【大村先生】その時に他の先生の知恵に助けられることも多いですね。専門や経験の異なる目で見ることで、思わぬ突破口が開けたりするものなのです。1人で診療していると、この方法が良いのだろうと思うものの、一定の治療までしか行えないということもあるかもしれません。でも実は選択肢は複数あり、一長一短あるものなので意見交換しながら進めていけるのはとても意味があると思います。
ほかに治療で心がけていることは?
【横山理事長】患者さんに伝えたいのは、歯科治療は終わった日がスタートだということ。新しいかぶせ物や詰め物を入れると、それで治療が終わったと思われるでしょうが、それらがあと何年使えるかというカレンダーがその日から始まるのです。治療した直後は問題なくても、しっかり治療が完了していないと時限爆弾を設置したみたいにだんだん病巣ができ、数年後に腫れたり、二次的なトラブルを起こしたりしかねません。また、歯は食べる時だけでなく就寝時も運動時にもそこにあって力が加わるもの。メインテナンスが不十分だと詰め物やかぶせ物が壊れやすい人もいますし、歯の根を折ってしまう人も多くいらっしゃいます。そのため、その時だけでなく、自分たちの施した治療を長期にわたって見守る責任があると考えています。もし長期的に問題が起きた場合にもその経緯がわかっていれば、何らか患者さんの負担を軽減するように尽くす手もあるかもしれませんから。
進化することをやめず、あらゆる患者ニーズに応えたい
これまで幅広い治療を手がけながら、さらなる進化を続けているとか。

【横山理事長】例えばこの10年間でエビデンスが集積されたことによって、より短期間でのマウスピース型装置を用いた矯正も可能になりました。これまでと同じ装置を用いながらも、使い方に工夫ができるようになったんです。インプラント、クラウンなどとの組み合わせも多彩になり、症例によっては同時進行で進めることもあります。また、以前と比べると、より費用を抑えながら矯正を進めることもできるようになりました。忙しい毎日を過ごしている患者さんも、より安心して選択できる方法といえるでしょう。もう一つ、選ぶ患者さんが増えているなと感じているのが歯の再植治療です。
再植治療について詳しく教えてください。
【横山理事長】歯の根管治療はいかに再治療にしないかが大事なのですが、なかなか難しいところです。これを解決するための方法として注目されているのが再植治療なんですね。問題のある歯を一回抜いて、治療してまた元に戻すという治療です。親知らずなどを移植する治療と併せて、以前は抜歯しか選択肢がなかった症例でも、「歯を残したい」という患者さんの希望をかなえることが望めるようになりました。こういった治療を院内で患者さんが気軽に受けられる体制を整えられているのも、歯内療法を専門とするメンバーが多大な協力をしてくれているおかげです。
【宮下院長】歯内療法に限らず、各自の専門分野を生かしながらの院内勉強会も定期的に行っています。これからも「患者さんのために」という思いを一つに、チーム全員で進化していきたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【大村先生】歯は自覚症状がなくても何かが起こっている可能性もあるので、人間ドックのように定期検診を心がけてもらえたらと思います。何もない状態をキープするのが理想なので、歯を大事にするためにも確認しに来てもらいたいですね。
【宮下院長】患者さんとの信頼関係を大事にしています。治療に納得いただけるよう努めますので、途中で通院をやめることはしないでくださいね。ただ、間が空いてしまってもまた当院に来てもらえれば、これまでを踏まえて治療を続けられます。諦めないでくださいね。
【横山理事長】私たちは、患者さんをその気にさせるための努力は惜しみません(笑)。当院での歯の治療の目的はシンプルで、菌をきれいにするか、力のコントロールのみ。それにバリエーションが豊富にあり、私たちはそれを駆使し最善を尽くしているだけです。患者さんにご協力いただければ良い状態を長く保っていけるはず。一緒に頑張りましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/検査・診断3万8500円~、成人矯正71万5000円〜、マウスピース型装置を用いた矯正29万7000円~、インプラント治療/埋入から補綴物まで52万7000円~、ホワイトニング/オフィスホワイトニング1回 1万6500円
※症例によって費用が異なります。詳細はクリニックにお問い合わせください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。