コルポスコピー検査で
子宮頸がんになる前の病変発見を
よよぎ女性診療所
(渋谷区/代々木公園駅)
最終更新日:2023/03/02
- 保険診療
最近は20代、30代の女性でも増えている子宮頸がん。早期なら治療できる可能性が高く、がんになる前の病変があれば処置もできるそうだ。こうした早期発見に役立つのが、保険診療で行うコルポスコピー検査。あまり知られていない検査の特徴や注意点について、婦人科腫瘍が専門で検査の経験豊富な「よよぎ女性診療所」の中村浩所長に話を聞いた。
(取材日2022年10月1日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qコルポスコピー検査とはどんな検査ですか?
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A
子宮頸がん検診後、精密検査の際に行う保険診療の検査です。子宮頸部に化学的処置を施し、がんやその前段階の病変を見つけやすくして、コルポスコープ(膣拡大鏡)で詳細に観察。病気と疑われる組織を狙って採取し、病理検査でがんの有無を確認します。見つかるのはがんになる前の病変が多く、「病変をがんにしないための検査」と考えてください。それだけに早期検査が大切。大きな病院でなくても、コルポスコピー検査を行うクリニックはありますから、受診しやすい医療機関で早く検査することをお勧めします。
- Q検査にかかる時間や痛みなどはどうでしょうか?
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A
来院して退出されるまで約1時間で、実際に検査を受ける時間は10分程度。うち8割ほどは観察で、組織の採取はすぐに終わります。化学的処置の際に少ししみるかもしれませんが、痛みはほとんどありません。この処置は時間がたてば元の感覚に戻るので安心してください。検査後は止血のために、30分ほど休んでお帰りいただくのが一般的です。
- Q検査を受ける時期や検査時の注意点はありますか?
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A
月経中やおりものが多い時期などは、コルポスコープによる観察が難しいため避けたほうがいいでしょう。また、検査時は脱ぎ着しやすい楽な服装での来院をお勧めします。検査後の痛みについてはあまり心配する必要はありませんが、再出血を防ぐため、性交渉や激しい運動、飲酒などを避け、安静に過ごしてください。通常はコルポスコピー検査前に一度受診し、病気や検査の説明を受けますから、その際に注意点も伝えてもらえると思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1初診時に問診などを終え、当日は受付後にすぐ検査へ
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子宮頸がんの精密検査(二次検診)では、初診時に問診のほか病気や検査の説明を受けた後、コルポスコピー検査を行う日を決める。当日は受付での体調確認後、検査へと進む。
- 2上は普段着のまま内診台へ。診察を受ける姿勢に
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検査着などへの着替えはせず、通常の婦人科検診と同様に準備する。下着を脱ぐ必要があるため、脱ぎ着しやすい服装が推奨される。下半身をバスタオルなどで覆って内診台に座る。
- 3医師がコルポスコープで観察して組織を採取
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検査では看護師が同席し、医師のサポートや患者への声かけをする。医師は子宮頸部をコルポスコープで拡大して観察し、疑わしい部分があれば組織を採取。二次検診の病理組織検査では、一次検診時より精密なデータが得られる。
- 4検査後は止血のため待合室で30分ほど休憩
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コルポスコピー検査後は、ガーゼが膣内に挿入され圧迫止血が行われるため、30分ほど待合室で安静にする。その後、診察室でガーゼが取り除かれ出血の程度を確認してもらい、医師の説明を聞いて帰宅。検査後は、抗生剤、止血剤を内服する。
- 5診断結果に応じ、経過観察や治療など今後の相談をする
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後日、病理組織検査の結果の説明と、子宮頸がんを起こすHPV(ヒトパピローマウイルス)検査を行う。病理組織検査とHPV検査の結果などを総合して方針が決定され、医師と今後の対応を相談する。