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「アトピー性皮膚炎」の治療の要は
スキンケアと日常生活の改善

岡村皮フ科医院

(小金井市/東小金井駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療

20歳以下の10人に1人が罹患しているといわれる「アトピー性皮膚炎」。小さな子どもに多く、軽くなったと思っても、すぐにぶりかえすやっかいな病気で、多くの親たちを悩ませている皮膚疾患の一つだ。最近の研究によって、かなりはっきりわかってきたというアトピー性皮膚炎の原因や、治療において重要とされるスキンケアの方法について、日本皮膚科学会皮膚科専門医である「岡村皮フ科医院」の岡村理栄子先生に聞いた。

(取材日2021年5月19日)

4~5歳までの正しいスキンケアで、アレルゲンが入りにくい皮膚に

Qアトピー性皮膚炎の原因は何でしょうか?
A
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▲日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の資格をもつ岡村院長

アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患の一つで、一般的にいえば食物アレルギーですが、原因はそれだけではありません。アレルゲンとなる物質を食べた後に運動すると症状が出やすいとされています。最近では、食物アレルギーなどのアレルギー疾患における「感作」、つまり特定のアレルゲンに対する過剰な免疫ができるのは、皮膚からアレルゲンが入った際だという説が有力です。口からアレルゲンが入るとそれが引き金になって症状が出ます。食物が口の周りなどの皮膚から入るので、バリア機能の弱い小さな子どもはアレルギー疾患になりやすい。だからスキンケアが重要とされています。

Qなぜ、皮膚のバリア機能は低下してしまうのですか?
A
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▲アトピー性皮膚炎の治療では、日常生活のケアが大切

今、注目されている原因が2つあり、1つは環境の変化による腸内細菌叢の乱れ、もう一つは皮膚表面の細菌感染です。つまり、子どもたちの生活環境やストレスが大きく関係するため、アトピー性皮膚炎の治療では、親御さんによる日常生活のケアが大事になります。例えば、冬なのにあせもがたくさんできている子どもは、朝起きたときに、天候を肌で感じて着るものを調節してあげなければなりません。しかし、経験的にそれができない親御さんも多いのです。食物が口の周りについていたら、拭いてあげてください。お年寄りはアトピー性皮膚炎と聞くとおじけづいてしまいますが、実は昔から伝わっている生活の知恵が生きてくることが多いのです。

Q正しいスキンケアの方法や薬の使い方について教えてください。
A
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▲イラストが描かれた紙を用いてわかりやすく説明してくれる

最も大切なのは、皮膚を清潔にして乾燥を防ぐことです。例えば、大人が使っているナイロンタオルは皮膚の角質が取れてしまいやすいので注意。親御さんの手で子どもを洗ってあげるのは良いことですが、手荒れしていたら子どもの肌を傷つけてしまい逆効果です。やわらかい木綿のタオルをお勧めします。4~5歳まで注意すれば、皮膚が厚くなってアレルゲンは入りにくくなります。皮膚が乾燥していたら保湿剤を、炎症があればステロイドを塗るのが基本です。症状だけでなく、季節や年齢によっても塗り方が違いますので、医師の指示を守ってくださいね。ただ、生活は多様化しており、私自身も患者さんごとに合った治療を行うように心がけています。

Qアトピー性皮膚炎は完治する病気ですか?
A
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▲「痒みを伴う湿疹ができたら皮膚科の受診を」と岡村院長

アトピー性皮膚炎は良くなったり、悪くなったりを繰り返す病気です。なかなか完治はしにくいですが、適切に治療すれば症状をコントロールすることもできます。子どもなら高校生ぐらいになると、また成人で発症しても年齢が上がると、症状は軽くなっていくことが多いです。信頼できる医師を見つけて、気長に病気と付き合っていきましょう。乳幼児のうちにスキンケアや日常生活に気をつけることが発症予防にもつながるので、ちょっとした皮膚のトラブルだと自己判断せず、早めに皮膚科の専門医師に相談することをお勧めします。検査で原因を調べることも大切です。子どもに痒みを伴う湿疹ができたら決して放置せず、医療機関を受診してください。

Q化粧の低年齢化もアレルギー疾患が増加する一因でしょうか?
A
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▲金属アレルギーからアトピー性皮膚炎になることもあるという

今は小学生でもビューラーも使えば、化粧もしますので、金属アレルギーからアトピー性皮膚炎になる子どもは少なくありません。アトピー性皮膚炎にはIgE抗体値の高いタイプと低いタイプがあり、後者はほとんどが金属アレルギーで、若い女性に多いです。安価な化粧品には微量の金属が含まれる場合が多いですね。そもそも子どもは大人より皮膚が薄いので、かぶれたりアレルギー症状が出たりしやすいのです。頭ごなしに「化粧はだめ」と言っても反発するでしょうから、その理由をきちんと説明してあげてください。ビューラーもプラスチック製なら金属アレルギーにはならないでしょう。化粧品は見本品でテストしてから買うようにしてください。

ドクターからのメッセージ

岡村 理栄子院長

アトピー性皮膚炎の治療では、スキンケアと日常生活の注意が最も重要です。そのため、早めに検査してアレルギーの原因を突き止めることをお勧めします。一般的には血液検査でIgE抗体を調べる方法と、スクラッチテストといって、針先で皮膚に小さな傷をつけ、アレルゲンの候補物質を垂らして反応を見る方法があります。血液検査だけでは皮膚に症状の出ない方もいますので、当院ではスクラッチテストも併用しています。アレルギーの原因物質がわかれば、なるべくそれを避けて生活することも可能になり、症状も出にくくなります。ただし、食物アレルギーの場合は安易に制限するのは危険なので、医師に相談してアドバイスを受けることが肝心です。

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