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岡村 理栄子 院長の独自取材記事

岡村皮フ科医院

(小金井市/東小金井駅)

最終更新日:2021/10/12

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小金井市にある「岡村皮フ科医院」の岡村理栄子院長は、この道約50年の大ベテラン。小児皮膚科に強い東京女子医科大学の講師を務めた経験もあるだけに、子どもの皮膚疾患への造詣の深さ、治療経験の豊富さを持ち味としている。学校保健への貢献にも力を入れ、小・中学校、高校で子どもの化粧による皮膚トラブル防止についての講演活動も長年熱心に行っている。親子2代、3代で通う患者も多いという同院。フレンドリーかつ地域への愛情あふれる話しぶりから「目先の治療だけでなく、患者の将来まで考えて親身にアドバイスする」という院長の信念が伝わるインタビューとなった。

(取材日2021年5月19日)

母の目線で子どもの皮膚を守り続けて約50年

医師をめざしたきっかけは何ですか?

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高3の時に読んだ、原爆に関するノンフィクションの本がきっかけです。もともと読書が好きで子どもの頃から本ばかり読んでいたので、できれば出版社に就職したいと思っていたんです。でもこの本を読んだ時、原爆でひどいやけどを負ったり、毛髪が全部抜けてしまったりして苦しんでいる人がいるのに、自分はなんてのほほんと生きているのだろうとショックを受けたんですね。そこで何か自分にできることはないかと考えて、東京女子医科大学に入りました。皮膚科を選んだのは、病気を目で見ることができるからです。エックス線撮影で疾患を見ることのできる放射線科とも迷ったのですが、やはり人とコミュニケーションを取ることができるのは皮膚科だなと思って。子どもが好きなので、医院での診療のほか、学校保健や子どもの皮膚疾患に関わる活動もしています。

学校に出向いて、皮膚トラブルの講演をされていると伺いました。

全国の小・中学校、高校でアトピー性皮膚炎や感染症、紫外線対策、ニキビ、ケガなど子どもの皮膚に関する講演を行っています。私のテーマは「おしゃれによる皮膚トラブル」です。今は小学生でもお化粧をする子どもが増えていますが、子どもは皮膚が薄いので、化粧品によってかぶれたりニキビができたりするんですね。化学物質を多く含む毛染め剤は、使い続けるうちに急にアレルギー症状を引き起こすこともあります。小学生は友達がやっているからというだけでお化粧をすることがありますから、大人になってちゃんと説明書を読んで、自分の意思でおしゃれをするほうがいいという話をします。最近はニキビに関する講演依頼が増えています。ニキビがテーマだと、先生方も驚くほど生徒から質問が出るなど、特に中高生の関心の高さを実感しています。

子どもの教育に関して、ほかにどんな活動をされていますか?

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学校医には皮膚科専門の医師がいないことが多いのですが、感染症やアトピー性皮膚炎など、学校教育の中で知識を得たり、対処法を学んだりしなければならないことが実はたくさんあるのです。近年、皮膚科の医師として学校で啓発する必要がある疾患に、性感染症があります。梅毒やヘルペスなどにかかる中学生、高校生もいるので、それがどういう病気なのかを知らせる教材作りに携わり、各学校に配布しています。中高生が性感染症にかかったとき、産婦人科を受診するのは抵抗があるかもしれません。ですから講演会では「皮膚科に来てもいいんですよ」と呼びかけています。

患者一人ひとりに合わせたアドバイスに注力

子どもと関わるお仕事が多いのはなぜでしょう?

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まず一つは、東京女子医科大学の皮膚科では小児が専門だったということがあります。私が大学で学んでいた当時、小児科と皮膚科が一緒になって学術団体が設置され、私も小児皮膚科の経験を積みました。もう一つは単純に子どもが好きだったからです。小児科医になろうかとも思ったのですが、私は大学4年で学生結婚をして5年生のときには子どもが生まれていたので、子育てをしながら小児科医を務めるのは無理だったんですね。でもやっぱり子どもはかわいいです。すでに私の子どもたちは成人し、孫も高校生になりましたが、小金井市はベッドタウンなので、近所に子どもがたくさんいます。今は、子育ての悩みを誰にも相談できないお母さんが増えていますから、当院が何でも相談できる場になれたらいいなと考えています。

最近、注意しなければならない皮膚疾患にはどのようなものがありますか?

最近多い公園のネコノミをはじめ、蚊やハチ、毛虫、南京虫など虫刺されによる皮膚疾患が住宅街でも増えています。特に、赤ちゃんは免疫が不十分なので、刺されたところが大きく腫れてしまったり、液が出たりします。かゆくて盛んにかいてしまい、皮膚がはげてそこにばい菌がつくと「とびひ」になることもあります。腫れが大きい場合は、虫の出すヒスタミンだけでなく、虫に対するアレルギー反応かもしれません。赤ちゃんが不快そうにしていたら受診してください。予防のためにお出かけのときは、夏でも長袖、長ズボンで肌が露出する部分を少なくし、親子とも防虫剤をつけ、少しでも虫が来ないようにしましょう。イカリジン製剤を用いた虫よけは、赤ちゃんから大人まで使えるものです。虫よけ独特の臭いが少なく、服の上からも使えますよ。

アトピー性皮膚炎の治療で心がけていることは何ですか?

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患者さんの年齢や生活環境を考慮して、一人ひとりに合わせたアドバイスをすることです。アトピー性皮膚炎は小さなお子さんに多い病気ではありますが、大人になっても付き合っている方や、大人になってから発症する方もいます。アレルギー疾患の一つで、皮膚のバリア機能の低下も発症や悪化の大きな原因となっていますから、肌を洗う際はナイロンタオルは使わない、荒れた手で洗わないなど、注意すべき点は多々あります。また、スキンケアで重要なのが保湿です。保湿剤を1日何回も塗っても作用はあまり変わりませんが、1回と2回ではかなり違いますし、0回と1回では大きく違います。ですから「どんなに忙しくても1日1回は塗ってください」とか、「ローションやスプレーのような塗りやすいタイプもあります」など、その方が実行しやすい方法をご提案するように心がけています。

高い専門性と、何でも相談できる医院づくりが目標

「おしゃれによる皮膚トラブル」について、最近感じていることを教えてください。

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長年このテーマで講演してきて気づいたのは、小学生のお化粧は、お母さんとの唯一のコミュニケーションになってしまっているのではないかということです。ですから、頭ごなしに「駄目」と言うのではなく、きちんと理由を説明するように心がけています。子どもの皮膚は薄いので、ちょっとしたことでかぶれやすいですし、1度かぶれてしまうと一生かぶれが続くこともあります。化粧品に含まれる微量金属、ビューラー、ピアスなどアレルギーの原因になる金属が肌に触れてしまうからです。安い化粧品にはかぶれの原因となる物質が含まれていることが多いですが、そうと知らずに子どもの化粧を認めてしまっているお母さんもいるので心配です。皮膚は畳2畳分もある臓器ですが、外見的な機能だけでなく、免疫や放熱といった機能も有する大切な臓器であることを親御さんには知ってもらいたいですね。

最近、ご興味をお持ちのことは何ですか?

文部科学省が進める「GIGAスクール構想」において、医師として医学的に援助できることは何かを模索しています。小金井市は1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワークをいち早く整備し、ICTを活用した学習活動の充実に積極的に取り組んでいます。学校に伺うと、新しい教育に驚くと同時に、私はパソコンに向かう子どもたちの目や姿勢の悪さが気になります。また、生活様式の変化などによる子どものメンタル面のケアや、増加する子どもの虐待問題、さらには性暴力が原因の性感染症を減らすために、学校での性教育やLGBTなどの正しい情報発信にも取り組んでいきたいですね。

今後の展望をお聞かせください。

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エキシマライトは、白斑や乾癬、アトピー性皮膚炎の治療に力を発揮します。CO2レーザーやルビーレーザーによるしみやあざ、ほくろの治療への要望も増えていますので、専門である皮膚科治療をさらに追究したいです。一方で、親子2代、3代で通う患者さんも増え、新型コロナウイルスのワクチン接種など、皮膚科以外の問い合わせも多くあります。当院もかかりつけ医の一角として、小金井市の医療行政に協力していきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

※レーザーによる美容皮膚科の施術/3000円~

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