「悪くなる前」の通院が大切
予防歯科の重要性を知る
小松歯科医院
(八王子市/八王子駅)
最終更新日:2025/11/14
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近年、予防歯科という言葉が浸透し、「歯を悪くしないために」という意識のもと、予防のための定期的な通院を呼びかける声もよく聞かれるようになった。とはいえ、「歯科医院には歯が痛くなったら行くもの」という認識を持つ人もまだまだ多いはず。定期的にクリニックへ足を運ぶための第一歩として、予防歯科の意義を具体的に知ることは重要だ。「小松歯科医院」の小松明央(あきひさ)副院長は、「歯が悪くなってから、悪くなった歯を治すだけの対症療法ではなく、根本的な原因にアプローチした予防・治療が大切」と話す。予防歯科を重視し、性能にこだわって選定した機器によるクリーニングを提供するなど、口腔内のメンテナンスに注力する小松副院長に、予防歯科の基本や同院の取り組みについて話を聞いた。
(取材日2025年9月22日)
目次
精度の高い診断をするための検査、機器にこだわり、原因へのアプローチ。最大限のサービスの提供をめざす
- Q予防歯科の意識を持つことは、なぜ大切なのでしょうか?
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A
▲予防歯科にも注力し、歯の健康を守る治療を心がける
虫歯や歯周病といった歯の疾患は、本人が自覚しないままに進行してしまう慢性疾患です。認識しにくいだけに、自己判断で大丈夫だろうと思っているうちに、手遅れになって歯を失ってしまうケースは、実はすごく多いんです。だからこそ、定期的に歯科医院でチェックすることが大切です。「痛くないからいい」ではなく、痛くなくても歯に問題がないかどうかを確認する習慣をつけていただきたいですね。歯周病は世界で最も多い感染症ともいわれます。医科で、がんなどの疾患がないか検診を受けるのと同じように、お口の中についても予防のための意識を高めていただければと思います。
- Q貴院での予防歯科の取り組みについて教えてください。
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A
▲殺菌や歯石取りが可能なレーザー治療も、患者への負担に配慮
歯のメンテナンスでは、状態が悪くなってからの対症療法ではなく、虫歯などが生じる理由を調べ、原因にアプローチした予防と治療が大切です。当院ではまず、レントゲン写真から虫歯チェックを行い、口腔内写真の撮影を行います。最初の撮影により、口腔内のさまざまな情報を得るとともに、術前・術後の比較もしやすくなるのです。また、虫歯のなりやすさは歯磨きの仕方や歯の質、何を食べているかだけではなく、唾液の量や唾液の中和力、虫歯の原因細菌の数などによっても違いが生まれます。そのため、すべての患者さんを対象に歯周病検査、唾液検査を実施し、虫歯の原因とリスクを調べて、一人ひとりに合わせた効率的な予防に努めています。
- Q保険診療内でメンテナンスの価値を向上されていると伺いました。
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A
▲エアフローも完備し、清涼感のある個室ユニット
通常は自由診療として行われることも多いパウダーメンテナンスによるクリーニングを、当院では保険診療の範囲内で提供しています。エアフローによって、ミクロの粒子で汚れやバイオフィルムを清掃するため、歯を傷つけにくいのが特徴で、心地良く施術を受けていただけると思います。エルビウムヤグレーザーによる歯周病治療についても、低侵襲で歯根膜を傷つけないように行います。また、ばい菌を除去する治療、フラップレス式の歯肉を切らないで行える歯周病治療も、保険診療範囲内で行っています。クリニックの利益を重視するのではなく、歯科のメンテナンスの価値を上げ、その大切さを知っていただきたいと考えています。
- Q乳幼児の予防歯科についても教えてください。
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A
▲マイクロスコープを用いながら、正確で丁寧な治療を心がける
「マイナス1歳からの予防歯科」とよく言われるようになりました。子どもが生まれる前に起こる母子感染を恐れるのではなく、お子さんが生まれる前から両親の口内細菌を減少させておくことがリスク軽減につながります。それだけではなく、姿勢や歯並び、噛み合わせ、呼吸、飲み込みといった機能面も乳幼児の予防歯科では重要です。姿勢を改善したり、口呼吸ではなく鼻呼吸にしたりといったことも、自然な形で自律神経を整え、免疫力を高めることにつながり、ひいては虫歯や歯周病の予防に結びつくのです。当院では、抱っこの仕方や母乳の与え方、体幹トレーニングや食育、睡眠といった総合的なアドバイスを行っていますので、ぜひご相談ください。
- Qその他の、予防歯科の取り組みについて教えてください。
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A
▲快適で健康的な歯をめざして、気軽に相談してほしいと語る
虫歯や歯周病の予防、歯磨きの仕方といったことはもちろんですが、その他にも歯の食いしばりや歯ぎしりが激しい方に向けた、マウスピースの作製にも力を入れています。マウスピースもやはり対症療法ではなく、食いしばりの理由に着目して原因にアプローチすることが重要となります。また、歯への汚れのつきやすさやブラッシングへの影響の点で、歯並び改善も予防歯科にとって大切です。当院では矯正歯科を専門とする歯科医師も在籍し、マウスピース型装置を用いた矯正からワイヤー矯正まで広く対応しています。今後も、クリニックとして対応できる分野をさらに広げていく予定です。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/5万5000円~、矯正専門の歯科医師によるワイヤー矯正/77万円~、副院長によるワイヤー矯正/55万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

