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南孝明院長、南健副院長 の独自取材記事

南外科泌尿器科

(墨田区/八広駅)

最終更新日:2020/04/01

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町工場が多く存在し、世界に誇る技術を持つ工場も多い東向島。東京スカイツリーを間近に臨み、東武伊勢崎線の同駅から徒歩6分の場所に「南外科泌尿器科」は位置している。著名な建築家の設計による同院の洗練された外観は、まるで美術館のようだ。院内は植物が多く緑に富んでいる。都会的でありながら、親しみと落ち着きを感じる空間は、患者も緊張をせずに順番を待つことができるだろう。現在の建物は平成9年に建てられたものだが、クリニック自体は昭和27年に南孝明院長の父で先代の院長がこの地に開院し、以来62年が経つ。南家は、江戸時代三池藩立花家の御典医を代々務めた家柄で、孝明院長が12代目、息子の南健副院長が13代目にあたるそうだ。孝明院長は泌尿器科医として多くの実績を持ち、これまで同院には近隣の住民はもちろん、日本各地から患者が訪れる。健副院長は聖マリアンナ医科大学病院で皮膚科医として13年勤務したのち、同院に勤務。大学病院時代の患者が今も健副院長を慕って来院してくるという人柄は、診察室から漏れる患者の笑い声からもうかがえる。信頼の厚い孝明院長、健副院長親子に、医師としてのポリシーから、家族仲の良い南家のプライベートまでさまざまなことを伺ってきた。
(取材日2014年7月28日)

江戸時代から脈々と受け継がれる、医師の家系

先代の院長が東向島にクリニックを開院された経緯を教えてください。

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【孝明院長】前院長である父は、慈恵医科大学の泌尿器科の教授でしたが、教授になる前に青砥にある同大学病院の外科部長を務めていました。当時、この近隣の患者さんの手術は、内科の先生方の依頼で父が行っていました。このため内科の先生方から「いなくなっては困る。自分たちが保証人になるから診療所を作ってほしい」と言われ、ここに「南外科」という小さな診療所を作りました。それが昭和27年のことです。父は大学に定年まで勤めていたので、普段は若い先生に診察を頼んで、手術がある時は夜間に父が行うというスタイルで診療所を細々と続けていました。その後、昭和57年に私が大学を辞めて診療所を継いで、「南外科泌尿器科」として新たに診療所を始めました。開院から60年以上経つので、患者さんも3代目、4代目が多くなってきましたね。

お二人とも医師を志していたのでしょうか?

【孝明院長】小学校の文集に、医師になる夢を書いています。父方は江戸時代から代々続く医師の家系で、三池藩立花家の御典医を務めていました。ただ父には「医師になるな。こんなつらい職業はないぞ」と言われていましたね。でも私には医師以外になるという考えはなく、父がアメリカに留学している間に受験をしてしまいました。父は何も言いませんでしたが、私が医師になって喜んでくれていたと思います。
【健副院長】医師になろうと特に意識したことはありませんが、親戚一同が医師ですから、それ以外の世界を知らないというのもあるかもしれませんね。医師家系ですから、歌舞伎役者ではありませんが、近いものがあるかもしれません。もちろん尊敬できない仕事であれば継ぐことはなかったのですが、父や祖父の姿を見て育ち、尊敬できる仕事だと思ったのでこの世界に入りました。

院長が泌尿器科を専門とした理由を教えてください。

【孝明院長】泌尿器科は外科、内科と区別されるものではなく、尿路の内科的、外科的疾患の両方を兼ねています。子どもの頃から手先が器用で何かを作るのが好きだったこともあって、手術は好きなのですが、泌尿器科のそういった部分に、一般外科より魅力を感じました。父が泌尿器科の教授でしたから、父からの影響も大きいですね。ただインターンで聖路加国際病院や、国立病院、がんセンター、アメリカの病院にも勤務して、他の科目に触れる機会も多々ありましたが、やはり泌尿器科に一番魅力を感じていますね。

副院長が皮膚科を専門とした理由を教えてください。

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【健副院長】皮膚科は症状が目に見えていますから、患者さんにとって、悩ましい病気のひとつでもあると思います。クイズのようなもので、その場で考えて治療をすると、消えてなくなります。非常に治療の結果がわかりやすいですね。患者さんが、よくなったことを実感しやすい科ですから、医師も共感しやすい点が魅力のひとつです。また、聖マリアンナ医科大学皮膚科の前教授である溝口昌子先生が僕の恩師で、その影響も大きいですね。実は父の従兄弟の奥さんにあたる方なんです。一方で、父からは「泌尿器科医にはなるな」と言われていました。それは、個人の病院で外科手術をすることの難しさ、厳しさを、父が何より実感していたからこその言葉です。ただ、僕自信、手術には興味がありましたので、内科ではなく外科的手技のある皮膚科を選択しました。

患者さんと、人として付き合っていく

クリニックではどのような診療を行っていますか?

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【孝明院長】当院は前立腺肥大症の内視鏡手術を、日帰り手術として日本で最初に始めたこともあって、当初は手術を重点的に行っていました。墨田区以外からも多くの患者さんが来院していました。ただ現在はひとりで手術をする年齢は超えてしまいましたから、小さな手術以外は行っていません。ひとりで手術をすることはリスクが高く、万が一術者が倒れてしまったらとの懸念もありますから。現在は前立腺肥大症、排尿障害、女性に関しては過活動膀胱の患者さんが多く来院されますが、しっかりと対応ができていると自負しています。また長期間、大学病院で務めていましたから、強いコネクションがあります。患者さんの要望に沿い、最善と思われる施設を紹介することもできます。泌尿器科と言っても外科の一分科ですから、個人の病院でできることには限界があります。当院の施設で可能な診療はしますが、自分の能力を超えた場合、施設の能力を超えた場合は、より高度な医療に対応できる施設に紹介することが、当院の基本方針です。
【健副院長】皮膚科では、当院ならではという点だと、保険診療だけでなく、Qスイッチ付ルビーレーザーでの治療を行っています。墨田区の皮膚科のクリニックでは美容的な診療を行っているところが少ないので、その点ではお役に立てるかと思います。また形成外科での研修経験もあるので、外来手術に関しては形成外科の先生方と遜色のないくらい、丁寧に行っています。また保険診療に関しても、皮膚科医の専門医ですので、症状の見た目だけで判断するのではなく、検査などのプロセスを踏んで、責任を持って診断するようにしています。一見、ただのじんましんと思っても、実はリウマチの一種だったということもあります。体が皮膚に病気のサインを出していることがあるので、それを見逃さないよう注意を払っています。僕の恩師は、非常にオーソドックスな治療をされる先生でしたから、僕自身もそれを心がけています。まずは基本の治療が大切なんです。そういう意味では皮膚科専門医として恥ずかしくない治療ができていると思っています。

最近相談が増えている病気はありますか?

【孝明院長】泌尿器科では当初は前立腺肥大症などの男性疾患が多かったですが、近年は女性の過活動膀胱の相談がかなり増えていますね。以前は女性は泌尿器科を受診することに抵抗がある方もいたようですが、最近では相談に来る方も増えて、比率としては、男女で4:3くらいです。こうした泌尿器科の疾患の多くは加齢による変化ですから、前立腺肥大症の場合は手術で改善もしますが、ほとんどが薬で一時的に症状を抑えることはできても疾患そのものが治ることは少なく、難しいところではあります。
【健副院長】病気そのものが増えているというよりは、コマーシャルなどの影響で、ニキビやツメ水虫といった、以前は治療されていなかったものが病気と認識されて、来院される方が増えてきましたね。皮膚科は、石けんや化粧品といった商業的なターゲットになりやすいのと、人に相談するのが恥ずかしいと思われる方もいて、自分で商品を買って治そうという方が多いです。ニキビに関しては、早めに病院で治療した方が将来傷跡も残らないというデータも出ています。なるべく早めに病院に行っていただけたらと思います。

副院長にお尋ねします。院長や恩師から言われた心に残っている言葉はありますか?

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【健副院長】父は患者さんと、病気だけの付き合いだけではなく、人間として付き合うことを大切にしている人ですから、「患者さんの顔がお金に見えたら、医師を辞めろ」と言われたことはありますね。父も祖父から言われたそうです。僕の恩師からは「皮疹は三次元で診ろ」と言われました。見えている部分だけでなく、中の組織までどうなっているか想像しなければいけない。検査をするにしても、その前に予想をしておかなければいけないという、病理的なことを非常に大事にすることを教わりました。また「根拠のない治療はしない」、これを「EBM(=evidence -based-medicine)」と言うのですが、その点も非常に重視していました。皮膚科医の仕事は、患者さんにとっての最良を選択するために、まずはしっかり病気を診断し、根拠のある治療をすることだと思っています。

諦めずに、まずは何でも相談してほしい

休日はどのように過ごされていますか?

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【孝明院長】ほとんどゴルフですね。ゴルフは家内と行くこともありますよ。旅行も好きで、年に1〜2回、夫婦で出かけます。ヨーロッパが多く、特にフランス、ドイツは家内と2人でレンタカーでほとんど回りました。 僕はお酒を飲むので、午後からは家内が運転してくれます。家内は「私がお酒を飲めないから、ありがたいでしょ」と言ってくれますね。家族は、親兄弟、家内も子どもたちもお酒を飲めないんですよ。
【健副院長】僕は大学ではゴルフ部でしたが、現在はたまに程度ですね。休日は家族と主に過ごしています。公園を散歩したり、ウィンドウショッピングをしたり、たまに学会に出席することもありますかね。

墨田区内の他院と交流はありますか?

【孝明院長】今年の10月で8回目になるのですが、墨田区の区民公開講座で毎年泌尿器科の講演会を行っています。都立墨東病院と、同愛記念病院の泌尿器科の部長と、僕と、数人が相談してテーマを決めて講演しています。
【健副院長】墨田区は皮膚科医が少ない地域なのですが、墨田区皮膚科医会という名前で、区内の皮膚科を標榜されている先生方にお声をかけて、年に1〜2回集まって情報を交換するなど勉強会を開いています。 同愛記念病院や墨東病院の先生方に、こちらから紹介した患者さんの、その後の経過をご報告していただいています。

読者の方へのメッセージをお願いします。

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【健副院長】基本的に皮膚にできたものは、皮膚科で全部診察します。たいしたことのない病気もあれば、 怖い病気の可能性もあります。「何でこんなことで」と思わずに、誰も笑ったりしませんから、気軽に診せに来てください。怖くない病気ならそれで安心できるわけですから、悩んでいるのなら、一度受診してみてください。僕も納得のいくお答えができるようにがんばります。
【孝明院長】現在、医療は日進月歩ですから、新薬も次々と開発されています。今まで治らないと思っていた病気が、明日は治るかもしれません。一日でも健康で長生きをしていれば、より良い医療も受けられます。例えばがんにしても、日本で一番治りにくかったがんが、一番治りやすいがんになる可能性だってあるわけです。だから諦めずに頑張ってください。何でも気軽に医師に相談してください。

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