寝ている間の不整脈も見逃さない
「ホルター心電図検査」
伊藤クリニック
(足立区/梅島駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
不整脈といえば、心臓病や加齢などが原因だと考えるのが一般的だ。しかし、健康な人でも1日中心電図を付けていれば、小さな不整脈は見つかるという。ただ、ほとんどの不整脈は問題なく、大切なのはその不整脈に治療の必要があるか否か正確に診断すること。そこで、日本循環器学会認定の循環器専門医である「伊藤クリニック」の伊藤哲志院長に協力のもと、24時間の心拍を記録するホルター心電図検診について取材した。
(取材日2014年10月20日/更新日2019年6月25日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qホルター心電図はどのような人にお勧めの検査ですか?
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A
動悸や胸痛などの症状があり、不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)が疑われる方にお勧めの検査方法です。また、不整脈と診断された方の「薬の効能」を判定するためにも有効的な方法といえます。
- Qホルター心電図と一般の心電図は何が違うのでしょうか?
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A
一般的な心電図は検査時間が30秒〜1分で完了する簡単な検査ですが、その分発作性あるいは一過性に出現することが多い不整脈や狭心症発作などは見つけづらい。一方、ホルター心電図は24時間心電図を記録し続けるので、突発的な不整脈などを見つけやすいのが特徴です。
- Q検査結果が出るのにどのくらいの時間がかかりますか?
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A
検査結果が出るのは、検査開始から約1週間後。検査機器装着から24時間後に機器を外しに一度来院していただき、その後記録された心電図をコンピューター解析にかけ、1週間後に患者さんとともに確認していきます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診票へ必要事項を記入し医師の診察を受ける
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受付をした後問診票を受け取り、「胸が痛い」「動悸がする」など、自覚症状を記入する。その後、医師による血圧測定、心音の聴診など一通りの診察を受け、いざホルター心電図装着へ。
- 2処置室に移動し検査機器を装着
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上半身裸になり、小型軽量型の心電計(記録器)を1つ装着。心電計から延びる5つのシール式電極を胸に貼り付ける。装着時間は20分程度。すべての作業を女性看護師が担当してくれるので、女性も安心だ。心電計は首から下げるタイプとベルトタイプがある。
- 3機器装着中の注意点など看護師から説明を受ける
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服を着た後、看護師から注意点などのレクチャーを受ける。機器装着中は入浴禁止。激しい運動は避け、それ以外は普段通りの生活をして良いという。異変を感じた時の対処法なども細かく説明してくれるのがうれしい。
- 4心電図の分析結果を見ながら医師の診断を受ける
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心電計を装着してから24時間後、機器を外しにクリニックへ。 通院できない場合は自宅で外すことも可能だそう。約1週間後に結果が出るので、心電図を確認しながら医師より説明を受け、状況次第で今後の治療方針について相談する。見逃してしまいそうなわずかな心拍幅の乱れも、目で見ればわかりやすい。