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山路 健 先生の独自取材記事

山路医院

(足立区/北千住駅)

最終更新日:2021/12/06

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北千住駅から徒歩2分の場所に膠原病・リウマチ診療を専門とする「山路医院」がある。順天堂大学医学部附属順天堂医院の院長補佐であり、膠原病・リウマチ内科の教授・山路健先生が診療を担うクリニックだ。関節リウマチは有病率が0.5〜1.0%で「身近な難病」ともいわれていたが、現在は、早期の診断と適切な治療で治ることも期待できる病気になったという。「大学病院と同等の質の高い医療を身近なクリニックできめ細かく提供したい」と診療を続ける山路先生に、関節リウマチをはじめとした膠原病や、順天堂医院との密な連携について話を聞いた。

(取材日2014年8月29日/更新日2021年5月17日)

大学病院と診療所、それぞれの長所を持ち合わせた医療

こちらは膠原病・リウマチを専門で診療されているんですね。

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当院はもともと父が60年以上前に開業し、内科、皮膚科、泌尿器科などを診てきたのですが、2010年に診療科を変更しました。私は長く順天堂医院でリウマチ性疾患を専門に診てきましたので、そういった大学病院と変わらない質の高い医療を身近なクリニックできめ細かく行えれば、と思ったのです。リウマチ専門の医師は数が少ないんですよ。ですから、患者さんはどうしても電車に乗って大学病院に行かざるを得ない。それを解消する方法として、地元の診療所で適切な診療を受けてもらえればという気持ちです。

順天堂医院との連携が密だそうですね。

私が順天堂医院の院長補佐を務めており、膠原病・リウマチ内科の教授としても所属していますので、医局との関係は密です。膠原病には全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性硬化症(強皮症)、皮膚筋炎・多発性筋炎、血管炎、べーチェット病など非常に多くの疾患があります。それらを順天堂医院の膠原病・リウマチ内科でも診ています。市中病院のリウマチ科は、リウマチは診るけれど膠原病は診られないところも多く、そういう意味でバランスが良いのではないかと思います。現在は、こちらで診断して必要があれば大学病院で検査や入院治療をし、その後当院で経過を診るというように、流れもスムーズで理想的な形だと思っています。

順天堂医院との「カルテ連携」や「通院支援アプリ」を活用していると聞きました。

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順天堂医院と「カルテ連携」を行うことで、当院から順天堂医院のカルテを見て、担当医の治療方針や検査結果、処方内容などを確認できます。順天堂医院の「通院支援アプリ」を使えば、診察や検査の予約をスマホでいつでも確認できますし、検査前には注意点などのお知らせが届くんです。半年や1年に1度、順天堂医院にかかる患者さんにとても便利です。現在は順天堂大学の医局員も来てくれて、4人体制で専門的な診療を行っています。

それは心強いですね。

順天堂医院には「難病医療支援の外来」があり、順天堂医院に通院中ならびに一般の難病患者さんを対象に、安心して療養生活が送れるよう支援しています。具体的には、合併症や偶発症、臓器病変の精査や、セカンドオピニオンの提供などを行っていますが、先ほどお話しした「カルテ連携」や「通院支援アプリ」を活用することで、当院のような地域のクリニックに通院中の患者さんについても、かかりつけ医と順天堂医院の担当医との診療情報の正確な共有をはじめ、検査のスムーズな予約や待ち時間の軽減を可能にしているんですね。また私は、順天堂医院が東京都から受託している「東京都難病相談・支援センター」のセンター長も兼任しており、難病全般について可能な限り情報を収集して、難病患者さんやそのご家族のご相談に応じるほか、専門医を迎えての講演会や相談会も実施しています。こうした活動で得たことを、当院の患者さんにも還元できればと考えています。

関節リウマチは今や治る病気になりつつある

診療はどのように進められるのでしょうか?

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膠原病・リウマチ性疾患は診断が難しい病気なので、まず適切で正確な診断をすることが重要です。そしてどのような治療法を選択するのか方向性を考えていきます。患者さんは関節痛などの症状をお持ちで、それに対して不安を抱えていらっしゃいます。朝起きてすぐ体が動きにくい、こわばりがある、節々が痛いといった症状は、年齢的な変化であることが多いのですが、リウマチや膠原病である場合もあります。まずその疑いを拝見して診断するということです。その上で、ここで診るのか、大学病院へ行ったほうがいいのか、近所の先生に診ていただくのかを判断するのが、当院の役割でもありますね。

どこで治療を受けるべきかを見極めることも大切なのですね。

基本的には大学病院のリウマチの外来で行うような治療は当院でも行えるようにしています。それは自信を持って言えますね。ここ二十数年で関節リウマチの治療は飛躍的に進歩し、関節リウマチは早期発見し、適切な治療さえ続ければ治すこともめざせる病気になってきました。主となる治療薬は1999年に承認された抗リウマチ剤で、これを中心に治療を組み立てていきます。また2003年以降、生物学的製剤が次々と承認されました。

診療ではどんなことを心がけていますか?

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治療には必ずリスクが伴うので、リスクとベネフィットのバランスを見極めることが重要だと考えています。ある薬にどれだけ副作用があるかには個人差があり、この方には大丈夫だけれど、こちらの方には危険ということがままあります。ですから、常に患者さんお一人お一人のリスク&ベネフィットバランスを考え、明らかにリスクが大きいとなれば、ベネフィットがあるとしてもその薬は避けなければなりません。仮にご高齢の方でも、元気が良く、臓器もしっかりしているならば、強めの治療ができると判断することもあります。そうした医師の受ける印象を大事にしています。

リウマチ性疾患ならではの治療の難しさもあるのでしょうね。

どういう治療を選択するかが、リウマチ性疾患の難しいところです。患者さんに負担の少ない軽めの治療もあれば、中程度の治療、負担の大きな治療もあります。また、高い治療効果が期待できる薬の場合、効果と比例するように副作用も出やすくなるので気をつけねばなりません。また膠原病・リウマチ性疾患の治療は、「この山を乗り切れば終わり」というわけではなく、症状や病気の勢いをずっと押さえ込んでいくことが必要です。だから必ずしも一番効く薬ではなく、できるだけ効果が高く安全に長く治療できる薬を使うことが大事です。そういったことからも、医師にある程度の経験がないと適切な選択は難しいでしょう。そして、治療にあたっては、患者さんご自身の病識、つまり病に対する認識と、それに向かっていく気持ちも大事です。症状が良くなったからと薬を飲むのをやめてしまえば、すぐにまた状態は悪くなってしまいます。

日々感じる大きな手応えとやりがい

先生はなぜリウマチを専門に選んだのでしょう?

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当時、膠原病・リウマチ性疾患は今のような治療成果が出ていませんでしたから、新しい治療の研究・開発に携われたら、という思いもありました。しかし今は適切な治療を受ければ治ることも期待できる疾患になり、医師として大きな手応えとやりがいを感じています。健康は患者さんの生活に直結することですし、症状が改善するととても感謝していただくことが多く、そのお気持ちを本当にうれしく感じています。

多忙な毎日ですが、どのようにリフレッシュしていますか?

車とゴルフです。好きな車に乗ってエンジンの音を聞くだけで、気持ちがすっとします。こういう仕事はオンとオフの切り替えが大事なので、仕事が終わったらスイッチをオフにしないと、次の日うまくオンにできません。ゴルフは父親の後をついて小学生の頃から始め、学生時代はゴルフ部だったんですよ。仕事柄そうしょっちゅうはできませんが。

読者へのメッセージをお願いします。

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身近なクリニックで膠原病やリウマチを診られることを、より多くの方に知っていただき、当院の意義がもっと大きくなるといいですね。皆さんも何か不安を覚えるサインがあったら見逃さず、専門の先生に診てもらうことをお勧めします。手のこわばりや関節の痛み、筋肉の痛みなどは、自分ではなかなか原因がわからないものです。専門家の立場でお話をしているうちに、原因の糸口が見えてくることもたくさんあります。もし膠原病やリウマチであっても必要以上に怖がることはありません。早期に発見して治療することで不自由なく生活ができたり、趣味を楽しんだりすることがめざせます。お気軽にお越しください。

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