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飯土用 誠也 院長の独自取材記事

飯土用内科

(荒川区/三河島駅)

最終更新日:2021/10/12

飯土用誠也院長 飯土用内科 main

JR常磐線・三河島駅より徒歩5分の場所にある「飯土用内科」。父の代からこの地域に医院を構え、1949年の開院以来、地域住民の「かかりつけ内科」として頼られてきた。飯土用誠也院長が1994年に医院を継いでからも、幼少期からずっと通っている患者が多く、親子3代には留まらず、4代、5代と診療を行っている家庭もあるそう。呼吸器内科を専門としており、喘息や慢性気管支炎、気管支拡張症などの患者が多く来院する。他にも循環器や消化器、糖尿病、認知症やピロリ菌の除去など、幅広く診療を行い、地域患者のホームドクターとしての役目を果たしている。そんな飯土用院長に、治療のことや開業した経緯、患者への想いなどじっくりと聞いた。

(取材日2014年8月6日)

呼吸器内科の医師として患者をサポートしたい

どんな症状の患者さんがいらっしゃいますか?

飯土用誠也院長 飯土用内科1

荒川区には、呼吸器内科を専門としている医院が少ないため、当院には喘息や慢性気管支炎、気管支拡張症などの、呼吸器のご病気を持った患者さんが多く来院されますね。現在当院では、副鼻腔炎や気管支拡張症などの症状に使用できる抗生物質のマクロライドを、長期的に少量ずつ投与する治療法を導入しています。この治療法は、比較的新しいためまだ内科領域では広く知られていないのです。すべての内科医に認識いただくことで、より多くの患者さんにお受けいただけると考えています。そのためにも、まずは呼吸器分野の領域でこの治療のよさを実感していただき、広く認識いただけるようになればと思っています。

荒川区の特定健康診断実施機関にも選ばれているそうですね。

7月から11月までの5ヵ月間で、国民健康保険に加入されている患者さんの特定健康診断を行っています。毎年多くの患者さんに受診いただいています。どんな病気であっても、早期発見・早期治療にかなう治療法はないと考えます。当院の患者さんはもちろんですが、私が校医を務める学校や、嘱託医を務める老人福祉施設の方々にも、定期健診の大切さをしっかりとお伝えしております。中でも糖尿病の患者さんは数ヵ月ごと、インスリン注射を打っている患者さんは毎月の検診が必要なのです。患者さんそれぞれで検診の周期も変わってきますし、お時間や費用などのかけられる負担も異なります。そういった不安やご質問があれば柔軟に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。

診療の際に気をつけていることは何ですか?

飯土用誠也院長 飯土用内科2

患者さんのご病気について、一緒に最善の治療法を考え、満足いただける結果を出していくことです。患者さんの中には、ご自身のお体やご病気にある程度の知識をお持ちの方もいれば、間違って認識している方もいらっしゃいます。そんなすべての患者さんに、症状や治療法をしっかりとご理解いただけるように丁寧にご説明をしています。また、当院では不可能な治療については最良のタイミングで専門医にご紹介できるよう、患者さんに密に寄り添って見極めていきます。例えば、心筋梗塞を起こしてしまった患者さんは1分1秒を争いますから、迅速に受け入れ先を見つけて差し上げること。狭心症の疑いのある患者さんには前もって信頼のおける専門の医師をご紹介し、専門技術のもとバイパス手術をお受けいただいています。このように、一人ひとりの患者さんに最善の治療法や機関をご提供できる環境を整えることこそが、開業医の大きな役目なのだと考えています。

父の背中、恩師が教えてくれた医師があるべき姿

先生が医師をめざされたきっかけをお聞かせください。

飯土用誠也院長 飯土用内科3

父がこの場所で内科医師として開業していましたから、幼い頃からその背中を見て育ってきました。父は「昔ながらのホームドクター」といった雰囲気を持った医師で、病気を放置している患者さんには厳しく指導することもありました。しかし、患者さんからの信頼はとても厚く、「先生の顔を見ると安心する」とおっしゃる方ばかりだったのです。そんな姿に憧れ、物心ついた頃から医師になりたいと考えていましたね。今でも父は、私が思い描く理想の開業医像です。患者さんと密に接することで信頼関係を築き、その関係をずっと壊すことなく期待に応え続けられる医師でありたいと思っています。

どんな学生時代をお過ごしになられましたか?

国家試験合格をめざして一生懸命勉強をしていました。しかし、6年生の頃の臨床研修で、はじめて実際の患者さんと接した時に、それまでたくさんのことを勉強してきたにも関わらずとても不安な気持ちになったのです。学生時代の私は人間としてもまだまだ未熟であり、患者さんがどんな方なのか、どんなことを聞けばいいのかなど何もわからない状態。そこで、学校で学ぶだけでは知り得ない、現場での経験を積むことこそが医師としての何よりの成長につながるのだと実感しました。

勤務医時代に印象に残っているエピソードはありますか?

飯土用誠也院長 飯土用内科4

大学を卒業後、日本大学にある呼吸器内科と血液膠原病を専門としている第一内科に入局しました。そこでは、白血病や肺がんの患者さんを多く担当しており、医師としての精神的側面も鍛えられた場所でした。その頃、1年間の国内留学として国立がんセンターにて呼吸器内科を専門的に学ぶ機会がありました。診断部や病理、細胞診、胸部外科など、さまざまな科をローテートさせていただきました。呼吸器内科において、実践の経験を持って成長できたと実感することができましたね。31歳になった頃、当時お世話になっていた先生にお誘いいただき、獨協医科大学越谷病院の開設に携わらせていただきました。まだ病院が出来上がる前から携わったため、医師としてだけではなく、経営などの面でもたくさん勉強させていただきましたね。その先生は、論文の書き方や書籍の執筆などにおいても丁寧にご指導くださった生涯の恩師です。

ホッと一息つけるような医院づくりをしていきたい

医院を継がれることはずっとお考えだったのですか?

飯土用誠也院長 飯土用内科5

医師を志したきっかけを与えてくれたのはこの医院でしたから、いつかは父の後を継いでこの医院を守っていきたいと考えていました。私も大学病院で十分な経験を積むことができていましたし、父の体調も悪くなりはじめたこともあり、医院を継ぐことを決意しましたね。もともと、大学病院に勤めていた頃から週に1度は医院を手伝っていましたから、患者さんも顔なじみの方ばかりでした。開業医は、医師が何名も在籍する大学病院とは異なり、患者さんのかかりつけ医が私一人なのです。いつ急変するかわからない患者さんのことを24時間考えながら生活することは、想像していた以上に大変でした。しかしそれは、より責任感を持って患者さん一人ひとりと真摯に向き合える、医師としてとてもやりがいを感じられることなのだと気付いたのです。

先生が考える治療方針をお聞かせください。

医師だからと言って、上から目線で話をしたり、押し付けるような治療はしたくないと考えています。患者さんの症状や必要な治療をしっかりとご説明しご理解いただけた上で、患者さんの意思で選択いただきたいのです。かけられる費用や時間、治療におけるご要望などは患者さんそれぞれで異なりますから、ご無理のないように治療をお選びください。世間話などを踏まえながらコミュニケーションを密に取ることで、患者さんのご病気だけでなく性格や生活習慣などを把握することができます。そうすることで、患者さんとの信頼関係も築くことができ、リラックスしながらずっと通っていただける医院を作ることができるのはないかと思っています。患者さんがホッと一息付けるような環境をご用意していきたいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

飯土用誠也院長 飯土用内科6

私は地域の学校や施設などで校医や嘱託医を努めております。医院にいらっしゃる患者さんだけでなく、荒川区にお住まいの患者さん全員を診ていきたいと思っているのです。私はこの場所で生まれ、この街で育ってきました。地域の皆さんの健康をお守りすることで、地元に貢献していきたいとずっと考えてまいりました。呼吸器科を中心とした内科はもちろんですが、耳鼻科や皮膚科などの疾患も診療しております。患者さんの身体に関するお悩みにおいては、どんなことでも相談いただきたいと思っております。そのため、些細なことでもお気軽に相談していただきたいですね。

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