全国のドクター9,161人の想いを取材
クリニック・病院 161,117件の情報を掲載(2020年7月06日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 江戸川区
  4. 西葛西駅
  5. 服部歯科医院
  6. 服部 操 院長

服部 操 院長の独自取材記事

服部歯科医院

(江戸川区/西葛西駅)

最終更新日:2020/04/01

33915

地下鉄西葛西の駅から歩いて5分。周りを団地に囲まれた「服部歯科医院」は、開業から約四半世紀を迎える、歴史あるクリニックだ。院長の服部操(はっとり・みさお)先生は大のネコ好き。院内のあちこちにはかわいいネコの置物やグッズがさりげなく飾られ、明るく元気なスタッフたちと相まって、歯科医院に対して抱きがちな緊張や怖さをやわらげてくれる。歯科医師の基本である「痛みをとる」ことを追求した結果、根管治療に注力することになったという服部院長。3つある診療室には全て手術用顕微鏡を完備。CTやデジタルレントゲンも備え、世界の潮流にあわせた先端の治療を行っている。服部院長に根管治療のことを中心に、開業の経緯や理想の歯科医師像についてもお話を伺った。
(取材日2014年10月1日)

理想の治療を求めて開業、根管治療の専門家へ

開業から25年近くになりますが、なぜこのエリアを選ばれたのでしょうか?

33915 df 1 1 1413949961

僕は千葉県出身でして、最初は地元に戻るつもりでした。ただ大学から勤務医として、しばらく東京に出ているうちに、土地勘がなくなり、いざ開業しようとした時にどこがいいのかよくわからなくて(笑)。西葛西は勤務医時代にそのクリニックを紹介してくれた先輩が住んでおり、その縁で僕もアパートを借りて3年間暮らした場所。土地勘があるところと言えばここ以外思いつかず、ちょうど角地のいい場所にテナントが空いていると聞いて、この土地での開業を決めました。住まいもこちらに移し、子どもたちもお世話になったので、すっかり第2の地元ですね。

開業に踏み切った理由はどこにあったのでしょうか?

自分の思うような治療がしたかったから、ということに尽きます。1986年に日本大学歯学部を卒業し、先輩の勧めで勤務医に。3年間お世話になりました。ただ使いたい材料や道具、やりたいと思うことがあっても、「この材料はもったいない」「時間がかかり過ぎて採算が合わない」などの理由からできないことも多くて。人のお金で働いている分には仕方がないことですが、とにかく自分の思ったような治療がしたいと思い、別のクリニックで1年間雇われ院長を務めた後、開業に踏み切りました。例え不採算であっても、自分しかいなければ誰も文句を言いませんしね。このこだわりが、根管治療への情熱へつながっています。開業のもう1つ良かった点は、1ヵ所に腰を据えて患者さんを診られるので、自分がやった治療の結果が見えること。悪くなったものも良くなったものも経過を追うことができ、悪くなったにしてもどうすれば悪くなったのかわかることが大きい。患者さんから教わることはとても多いです。

クリニックの特徴を教えてください。

33915 df 1 2 1413949961

地域の開業医として、家庭医としての役割ももちろん果たしますが、基本的には根管治療をメインに据えています。昔と違って、今は歯科医院があふれており、患者さんがご自身のニーズに合った医院を選べる時代になりました。歯科医師の側からすると競争が増しているわけですが、お互いにとってよいことだと思います。たまに、「レントゲンを撮るのは嫌だ。見ただけで治療してほしい」とのご希望の方もいらっしゃるんですが、当院の方針とはずれてしまいますので、そういう方には当院は少し合わないかもしれませんね。2007年からブログを始め、インプラントや根管治療について書いたりしているうちに、根管治療で困っている方で、インターネットで情報を探して来てくださる方も増えてきました。必要としてくださる方のために、しっかり応えていきたいと思っています。

歯科医師の本分は治療、ベストを尽くすことが何より大切

根管治療というと、高度で難しい治療というイメージがあります。

33915 df 1 3 1413949961

根管治療は簡単に言うと、むし歯になってしまった歯を残すために、細菌に侵された歯の神経を取り除いて薬を詰める処置のことで、その後の被せ物の土台となる基礎工事にあたるもの。歯が本当に痛い時は半分ぐらいは神経が原因ですし、「歯が痛い」と訴える患者さんが来たら、痛みをとってあげるのが歯科医師の仕事。歯科医師ならよほど専門分野に特化した先生でない限り、誰でも日常的に行っている治療です。ですから、大学にいた頃は根管治療をメインにしようとはまったく思っていませんでした。ところが、卒業して実際にやってみると思うようにいかず、なかなか良い結果が得られない。根管治療、歯槽膿漏の治療、被せ物と段階的に技術を身につけて、「日本一の歯科医師になりたい!」と思っていた時代もありましたが、もっとも基本的な「痛みをとる」という部分に納得がいくまで取り組んだ結果、自然と根管治療に注力するようになりました。

日本では根管治療に注力している歯科医院はまだまだ少ないと聞きました。

歯科大学の統計データで、ランダムに来院した患者さんのレントゲンに偶然映った根管治療の成否を集めたものがあるのですが、7割近くはきちんと詰まっていなかったり、トラブルが起きていたりしてまともな治療とは言えないのが現状。東南アジアやアジアの国々と比べても、現地の先生に「日本人の歯科医師はなんでこんなに下手なんだ?」と言われるぐらい、レベルが低いものになってしまっています。一方、学会発表ではすばらしいケースはたくさんあるんですね。にも関わらず、臨床に力が入らないのは、1つには海外に比べて日本の診療報酬は10分の1程度と格段に安いことが影響しているのは間違いないでしょうが、専門性が薄いという要素もからんでいると思います。根管治療は現在、顕微鏡を使って行うのが世界的な常識ですが、日本の医院ではそこまで投資しても採算が取れないとの理由から、なかなか普及していません。日常的な治療といっても、行うには器材も技術も必要なので、もっと専門性があってもいいとは思いますね。歯科医院同士が連携して、自院でできない部分については協力する形を作っていくことが、重要になってくるのではないでしょうか。

診療に際してのこだわり、大事にしていることは何でしょうか。

33915 df 1 4 1413949961

まずは当たり前ですが、ベストを尽くすこと。やはり何と言っても、治療できなければ話になりません。ほかにどんな要素があるにせよ、まず治療できることが良い歯科医師の条件だと思います。またかなり気をつけているのは、正確な資料を使うこと。記録をとっていかないと、良くなったのか悪くなったのかわかりませんから、レントゲンも場所別に小さいものを10枚ほど撮り、口腔内写真と併用して患者さんにご説明しています。治療期間は患者さんの口内の状態や習慣によってかなり影響を受けます。けれど、口の中は自分では見えないのでわからないし、そのことに気づいていない方もいらっしゃるので、写真や映像を使って分かりやすく伝えることを心がけています。その分回数は余計にかかるかもしれないんですが、治療する以上は、もし適当にやってくれと言われてもご希望に沿いかねます。もっとも、理想とする治療をすれば歯が長持ちするかと言えば、必ずしもそうとは言い切れません。現在はラバーダム、手術用顕微鏡を使って治療を行っていますが、では顕微鏡導入前の過去の自分の治療がダメだったかというと、そういうものでもないのが難しいところではありますね。

喜ばれること、良い治療結果が出ることが何よりうれしい

歯科医師になられたきかっけを教えてください。

33915 df 1 5 1413949961

実は、最初は医学部をめざしていました。ただ高校3年生の時はとても偏差値が足りず、塾の先生には1年目は予備校をめざせと言い切られるほど。その気でいたんですが、力試しに受けた歯学部に合格し、それを両親がすごく喜んでくれたのと、自分でも浪人するのはくたびれたなと思ったので、歯科医師がどういうものかよくわからないまま歯学部に入りました。同じ「医師」だから似たようなものだろうと思っていたら、入学早々いきなり石膏の棒を渡されて歯の彫刻をやれと言われ、非常に職人気質な世界で驚きましたね。とんでもない所に来てしまったと思い、すぐに事務局に授業料免除の優遇制度を利用して医学部に編入できないか問い合わせましたが、無理との返事。もう一度何百万円も払うことはとてもできないので、諦めました。同級生にも3、4人似たような奴がいましたね(笑)。そんな始まりでしたが、いざなってみると、身に着けた技術を生かして個人の裁量で好きなように働けるという点で、医師も歯科医師も似通った魅力があると感じています。

どんな時にやりがいを感じますか?

患者さんから喜ばれた時と、思ったような治療結果が出た時ですね。根管治療は術後のレントゲンをとるので、思ったよりいい結果が出ると、もちろん患者さんにしっかり説明はしますけれども、たとえ患者さんに伝わらなくてもうれしいです。

気分をリフレッシュしたい時、どんなことをされていますか?

朝のジョギングですね。週に半分以上は走っています。最初は音楽を聞きながら走っているんですが、自然の音を聞きたいので、途中で外しています。四季それぞれの鳥の鳴き声や虫の声、花の香りなんかを感じながら、頭の中では昨日の診療のことなんかを考えているんですが、とてもリフレッシュになりますね。

理想の歯科医師像はありますか?

千代田区で歯科医院を開院されている先生がいるのですが、その人が理想の歯科医師像ですね。治療技術よりもその患者さんに対する接し方や非常にジェントルで誠実なところ、本当に困っている人を助けてあげる姿勢に、こういう歯科医師がいると知っただけで、自分が歯科医師になれてよかったと思いました。加えて、世界的にハイレベルな治療をされていますし、医院の環境やスタッフの方々もすばらしい。理想のクリニックだと思います。ただ、めざすところはそこなのですが、同時に自分にはなれないものでもあるんですね。保険外治療なので、治療費は高額になってしまいますし、もしもすべてのクリニックがこうだったら、今うちに通われている患者さんは、歯の治療が受けられなくなってしまう。目標であることは間違いありませんが、そのいいところをできるところから取り入れていけばいいかなと思っています。元気がなくなったり、モチベーションが下がったりすると、スタッフみんなで元気をもらいに行ったり、自分ではできないようなインプラント治療の患者さんを紹介させていただりしています。

将来の展望、これからやってみたいことを教えてください。

33915 df 1 6 1413949961

大学を卒業してすぐの頃、先輩から「何か1つ、これだけは人には負けないものをもたなきゃだめだ」とアドバイスをもらいました。自分には根管治療が合っていると思いますし、根管治療なら誰にも負けないと言えるようにこれからも精進していきたいですね。

Access