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小林 肇 院長の独自取材記事

東京フェリシアレディースクリニック

(葛飾区/京成立石駅)

最終更新日:2023/05/17

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック main

京成立石駅から徒歩3分。モダンな白壁が印象的な建物が「東京フェリシアレディースクリニック」だ。小林肇院長は「女性のスマートな出産や育児を支援することで、女性の幸せ、ひいては家族の幸せにつなげたい」と話し、公募で決めたクリニック名とロゴマークにもその思いを込めたという。院長は医学部卒業後5年の臨床経験を経て、ハーバード大学公衆衛生大学院では公衆衛生学を学んだ。帰国後は産婦人科病院でさらに臨床経験を積んだ他、外資系コンサルティング企業に勤務したり、企業の経営企画室長を務めたりと異色の経歴を持つ。現在は医療関連のアドバイザーとしても活動しているという。これまで培ったものを遺憾なく発揮して、ホスピタリティーにこだわった産婦人科医療を実現する院長に、診療に懸ける想いまでじっくり聞いた。

(取材日2015年5月11日)

女性のため、スマートな出産をサポートするクリニック

ご両親からクリニックを継承されたそうですね。

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック1

当院は、両親が1981年に開業した産科医院です。私が継いだのは2014年のこと。2人でクリニックを運営してきた父母を心から尊敬するとともに、「新しく命を授かり、産む」という女性ならではの素晴らしい体験をサポートしたい、と継承を決意しました。継承を決めた時から変わらず、当院でしか提供できない体験をお届けし、「こんな産前産後もあるんだ」と多くの妊婦さまに喜んでいただきたいという思いでいます。

クリニック名は公募で決められたと伺いました。

ええ。女性の人生の中で非常に大切でかけがえのない出産という体験は、女性しか得られないものです。「医療を通じて幸せな女性の人生をサポートしたい」という思いを込めて公募したところ、600ほどの案をいただくことができました。その中から「Female(女性)のLife(生活)を幸せ(ciaわせ)にしたい」という意味を持たせた「Felicia」を選んだのです。ロゴも同様に公募し、妻と一緒にイメージに合うマークを選定しました。

先生が掲げる「スマートな出産」とはどのようなものですか?

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック2

スマートというのは「その方に合ったホスピタリティーある接遇で、不安や悩みも楽しむ時間にできること」と考えています。それは、お産や育児に関することに限らず、女性には女性特有の悩みを、女性しか体験できない特性としてポジティブに捉えていただければ、ということです。ただ、産婦人科受診にハードルを感じる方もいらっしゃるでしょう。そんな皆さんにもなるべくリラックスしていただけるよう、お話を丁寧に聞かせていただきます。単に「大丈夫ですか?」ではなくて、「おなかは張っていませんか?」などと具体的に聞くことも心がけています。私の願いは当院で出産された方が、周りの人から「スマートな育児をしているすてきなお母さん」と思われることです。そして若い方にもその後に続いていただきたいという思いもあります。そうすれば長い目で見た時、日本の人口増加につながっていくのではないでしょうか。

洗練された院内で、一人ひとりに合った出産を

クリニックづくりのこだわりを教えていただけますか?

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック3

妊婦さまにカフェに行くように気軽に、身一つご来院いただくための雰囲気づくりと準備をしています。例えば、パジャマなどの入院時のアメニティーはすべて用意しています。インターネット環境も整え、タブレット端末を貸し出していますので、ベッドで当院が用意した育児の勉強用動画や映画をご覧になれますよ。また、出産される方の入院は基本すべて個室です。華やかな部屋やシックな部屋など8種の個室があり、陣痛室は落ち着ける和室もご用意しました。さらに、食事はプロのフレンチシェフによるものです。キッチンがディナールームから見える造りですから、お祝いのフルコースディナーは料理ができあがるまでのプロセスもお楽しみいただけます。それに、出産後にはエステティシャン、美容師によるシャンプー・ブローやフェイシャルエステなどのサービスも。来院、入院中、産前産後すべてでリラックスできる特別な時間を過ごしていただきたいと思っています。

確かに、洗練された印象だと感じます。

ありがとうございます。見た目に美しいだけではなく、心からリラックスしていただける、ホテルのように快適で、安全・清潔な医院づくりをめざしています。一例として、患者さまのプライバシー保護と安全のため、病棟・病室・新生児室などはカードキーで管理し、出入り口はじめ要所には監視カメラも設置しています。また、診察室に患者さま用モニターを設けて4Dエコーの画像を一緒に見ていただいており、当院でご出産される場合には、赤ちゃんの画像や動画を記録したデータをお渡ししています。早いうちからご家族でおなかの中の赤ちゃんを見ることで、その成長を実感し、出産へのイメージを膨らませていただければと考えています。

2014年のリニューアル以来、多くの方が来院されているそうですね。

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック4

近隣では葛飾、足立、墨田、江戸川や千葉辺りから、遠方だと九州、神戸、山形などの遠方からご来院いただくことも。当院で、里帰り分娩をされる方も増えています。また、ロシアや中国の方もいらっしゃり、国籍や文化の違いもさまざまです。そのため、出産様式に関しても自然分娩、硬膜外麻酔による無痛分娩、帝王切開などの中から、その方に合った方法で出産できる体制を整えています。一番多いのは自然分娩ですが、最近は無痛分娩を選択される方も増えていますね。もし臨床上帝王切開が必要なら、ご納得いただけるよう説明をさせていただきます。その他に、経産婦さんであっても、ご希望があれば赤ちゃんをお預かりして産後のケアをサポートします。お母さまは入院中くらいしか、ゆっくりすることはできませんからね。すべてにおいて既成概念にとらわれず、患者さまに寄り添ったアドバイスやケアにチャレンジしています。

スタッフとともにホスピタリティーあふれる出産環境に

スタッフさん方も明るく親しみやすい印象です。

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック5

ありがとうございます。当院には子どもを持つスタッフが多く、医学的なサポートを提供する以外にも、患者さまにとって悩み事を気軽に話せる相談相手になってくれています。 「スタッフがとても優しく接してくれた」という声を多くいただいており、これも当院が誇れることかなと思っています。私1人でできることは限られますので、スタッフたちと協力しながら、そしてより多くの人と体験や価値観を共有しながら、これからも女性の幸せをサポートしていきたいと考えています。

先生はアメリカ留学や企業で働いた経験もお持ちだとか。

はい。産婦人科は医師にとってリスクが高い科といわれることがありますが、臨床がひと段落した頃、実際にこの科が医師に敬遠されがちなことを問題に感じていました。その解決策を探したいとアメリカ留学を決意したのです。学んだのは、公衆衛生学という世の中全体を考える学問。2004年にハーバード大学公衆衛生大学院の修士課程を修了し、それから2007年までは、より実践的な公衆衛生学を学ぶために同大学客員研究員に。同大学医学部関連施設の医療安全を担うハーバードリスクマネジメント財団の患者安全部門や医療安全のための訓練を行う施設では、アシスタントを経験しました。当時は医師や医療機関が安全に効率の良い医療を行うための研究に没頭していましたね。帰国後は、アメリカに本社を置くコンサルティング企業などで働く傍ら、実家の産婦人科で働いたり別の産婦人科病院で働いたりと、さらに臨床経験を積みました。

医療以外の業界の経験をどんな形で生かされているのでしょう。

小林肇院長 東京フェリシアレディースクリニック6

海外、特にアメリカ留学では、多様な文化や考えがあるのだと実感しました。妊娠・出産・育児についてもそう。ですから患者さまの価値観を尊重し、幸せを感じていただけるよう努力しています。同じくアメリカで、各分野の専門家が集まって医療の問題に向き合う姿を目にしたのも印象的でしたね。日本でも他業界からヒントを得ることが大切とコンサルティング企業に入社したんです。患者さまをはじめ、関係者との対話や協力が必要な場合や、クリエイティブな課題解決にも企業経験は役立っています。また、日本の医療レベルを高めたいと考える企業の方に当院を見学していただき、医療現場への理解を深めるお手伝いをすることもあります。日本の誇る「医療」と「ホスピタリティー」。それらが重なる産婦人科という分野を磨けば、世の中をさらに幸せにするはず。患者さまの体験をより良いものとするチャレンジを通じて、この考え方を発信していきます。

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