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小村 憲一 院長の独自取材記事

小村肛門科医院

(葛飾区/堀切菖蒲園駅)

最終更新日:2019/08/28

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「小村肛門科医院」は下町の雰囲気の残る堀切菖蒲園エリアにあり、1935年に開業して以来、親子3代で地域に根付いて診療。現院長の小村憲一先生はその道に四半世紀従事してきたエキスパートだ。治療だけでなく、患者の人生を豊かにしたいという強い思いを持ち、診療時間外は関連のセミナーに参加するなど、医師としての使命感も強く持った志の高いドクター。患者からプレゼントされたというソファーに飾られたクッションをはじめとする作品に、地域住民より厚い信頼を寄せられている様子が見えた。今回、小村院長に診療についてはもちろん、診療や患者にかける思いについてたっぷり語ってもらった。
(取材日2018年7月12日)

日帰り手術をはじめ一人ひとりに合わせた治療法を提案

こちらにはどのような症状での来院が多いですか?

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当院は肛門が専門のクリニックなので、大部分は痛み、出血、かゆみなど、肛門に何かしらのトラブルのある方ですね。全体の5割ほどの方が痔核(じかく)という、いわゆるいぼ痔です。痔核とは肛門の内部・外部にうっ血した血が溜まり膨らんだもので、男性ではドライバーや土木作業員など長時間同じ姿勢をとる仕事、女性なら妊娠・出産がきっかけで起きることが多いですね。そのほか、男性では「痔ろう」、女性では「裂肛(きれ痔)」での来院が多く見られます。また、最近増えているのは、清潔さを気にする余りに洗いすぎが原因で乾燥して傷になり、かゆみの生じてしまうトラブルですね。

肛門疾患の治療はどのように行われるのでしょうか?

初診ではまず、触診やデジタル肛門鏡などを利用して現状を把握します。診察後、服を着て落ち着いてもらった状態でガイドブックや写真を交えて症状についてご説明するとともに、患者さんのご希望を伺い、それぞれの治療法のメリット・デメリットも考慮しながら治療方針を決めていきます。初めは投薬による治療が多く、手術に至る患者さんは全体の約2〜3割程度です。術後4〜5日は安静にする必要がありますが、日帰りでの手術が可能です。例えばいぼ痔の場合、通常はただ「いぼ痔」が出ているだけですので、命に別状はありません。がんを心配してこられた方だと「ただのいぼなら治療しなくていい」という方もいらっしゃいますし、逆に「気になるから取ってほしい」という方もいらっしゃるので、患者さんが一番解決してほしいと思っているポイントを見極めることが大切ですね。

最近クリニックに新しく導入されたものや変化があれば教えてください。

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低周波電気刺激療法を取り入れています。医学的には問題がなくても、痛みの取れない原因不明の肛門の症状に悩まされる患者さんに対してできることはないかと思い、導入しました。また、お尻に電気刺激を与えることで、筋肉が鍛えられ、便やガスの漏れる便失禁の改善を見込めるのも、低周波電気刺激療法のもう一つの大きな役割です。それから当院で以前、患者さんを対象に満足度調査を行ったところ、概ね高評価をいただいた中で、待ち時間の一点の項目のみ低い結果が出ました。そこで、予約システムを導入しました。ですが依然として予約操作に不慣れなご高齢の患者さんもいらっしゃいますので、現在も予約がなくても受診いただけます。予約システムは9時以降の診療に対して受けつけているので、それより前の時間に直接お越しいただいた場合はご予約の患者さんより先に診療することで、待ち時間の改善を図っています。

めざすは患者の心も元気にし、希望をもたらす医療

改めて、診療理念を伺えますか?

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当院の理念は「患者さんが安心して納得されるよう、患者さんを家族や友人のように思い、寄り添う医療」です。開業当初は父が医師、母が事務を務めるこじんまりとした家族経営のクリニックだったのですが、ありがたいことにスタッフも増加したので私の代から診療に対する思いを共有することにしました。これを朝夕方の診療の前にスタッフと唱和しています。患者さんに納得いただける医療を届けて終わりなのではなく、その先にある患者さんの希望を私たちは大切にして診療しています。

これまで印象に残った患者さんはいらっしゃいますか?

つい最近、長年患っていた痔ろうを手術して治った患者さんがいらっしゃったのですが、その方が術後「おかげで、やればできると思えるようになりました」とおっしゃってくださったんです。長年病気に苦しまれていただけに、何事に対しても諦めの考えが先行するようになっていたのですが、治療して心も元気になったことで前向きになり、人生観が変わったと言うんです。治療して治すことはもちろん、それによってもともと患者さん自身の持っている希望を引き出し、人生の花を咲かせるお手伝いをすることが、私が医療を通して行いたいことですね。

また、診療する上で心がけていることはありますか?

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私は院長に就任してすぐの時に入院してしまいました。そのときに、隣の病床にいる患者さんが普段から体の不調を訴えているにもかかわらず、いざ回診で医師がまわってくると「大丈夫です」と言うんですよね。それを聞いたとき、患者さんというのは言いたいことが言えないものなのだな、と思いました。そこで私は、診療の最後に必ず「診療は以上ですが、何か聞きたいことはありますか?」と一声かけるようにしています。また、医師という上からの目線ではなく、患者さんを一人の人間として診て医療を行うという人間学のセミナーにも参加して、治療以外の知識も深めています。

医師として常に高い使命感と向上心を持って診療

では、これまでの医師としてのご活躍を振り返ってみていかがですか?

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気づいたら早いもので25年、四半世紀もの間医師を務めていますね。当初は祖父の代から続く医師の家系で育った環境の影響が大きく、医師をめざしましたが、単に後継ぎという理由で医師になっていたとしたら、続いていなかったと思います。入院した時に実感したのは、患者さんとは孤独ということでした。お茶酌みの方が声をかけてくれるだけで、すごくうれしい気持ちになったのを覚えています。そうした実体験を通して、人の温かさを感じられる環境を創造し医療に従事していきたいと、めざすべき医師像が確立されていきました。単なる後継ぎではなく、今では必然的に医師になったように感じていますね。それから手術の腕で患者さんの満足度というのは大きく変わるのですが、自分のやったことが患者さんからダイレクトに返ってくるこの仕事は、怖さもありますが、その分喜びも大きく、そうした患者さんのお声も私の原動力となっています。

今後の展望はありますか?

病気でつらい思いをしている患者さんは、身体的や精神的など、さまざまな痛みがあると考えています。その痛みに応えられる医師でありたいですね。そのためには患者さんの背景を知り、寄り添い、受け止めていく必要があります。簡単にできることではないと思いますが、まずは私自身が、患者さんの前で自信を持てる姿でいたいと思っています。またその私の想いをスタッフと共有し、チームで一丸となって患者さんに寄り添っていきたいですね。

最後に、ドクターズファイルの読者へメッセージをお願いします。

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当院では数多くの日帰り手術を行っているのも特徴で、簡単な手術のみならず、従来なら入院しなければ行えなかった疾患についても患者さんの負担を減らすべく創意工夫して日帰りで行えるように取り組んでいます。例えば、内痔核硬化療法を取り入れたことで、入院手術でしか治療できなかった大きな脱肛を伴う内痔核も日帰りでの治療が可能となってきました。それから月水金は夜8時まで診療しており、お勤めの患者さんにもご利用いただきやすくなっています。最近は気になる症状についてインターネットで調べれば情報を得られますが、悩みながらインターネットを見ているより、来院されたほうがスッキリされると思います。実際、お越しいただいた多くの患者さんに「来てよかった」とおっしゃっていただいていますので、気になることがあればまずはお気軽に足をお運びください。

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