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加藤 光敏 院長、加藤 則子 事務長の独自取材記事

加藤内科クリニック

(葛飾区/京成高砂駅)

最終更新日:2022/03/31

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京成高砂駅南口すぐのマンション2階にある「加藤内科クリニック」は糖尿病治療が専門。院長は日本糖尿病学会糖尿病専門医で、東京都糖尿病協会副会長などいくつもの要職を務める。医師、看護師、管理栄養士、その他スタッフが高い意識で患者と向き合い、患者に合わせたきめ細かな対応で、真のチーム医療をめざしている。スタッフが生き生きと働き活気あふれる雰囲気をつくる院内は、明るく温かみのある空間で、加藤光敏院長の行動力があり明るく爽やかな人柄がよく反映されている。患者に運動を勧めるなら自らも運動を実践と、マラソンや運動教室に参加し、毎日一度は10階まで2分ほどで上がることを6年間続けているという加藤院長。そして管理栄養士として患者とともに歩むことを大切にする加藤則子事務長に話を聞いた。

(取材日2022年3月1日/更新日2022年3月28日)

じっくり患者の話を聞き、より良い治療へ導く

加藤院長が医師をめざし、それも糖尿病を専門に選んだ理由は?

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【加藤光敏院長】生き物を飼うなど、昔から生物や化学が好きでしたが、高3の時、東京慈恵会医科大学の創立者、高木兼寛先生の「病気を診ずして病人を診よ」という言葉に感銘を受け、この大学に行きたい、医師になりたいと思うようになりました。医大4年生の夏休み2週間、青戸病院(現・葛飾医療センター)に通い見学などさせていただきましたが、その時お世話になった教授に一緒にやろうと熱心に誘っていただき卒業後内科へ。大学院での研究が認められ、まとまった額の海外留学資金を頂き「カナダのオタワ大学」に2年間留学しました。帰国後は葛飾医療センターで、「診療」と「糖尿病と心筋代謝」研究の2本立てで忙しくしていました。研究成果が認められ、継続的に科学研究費、財団研究費をいただけ感謝しています。

開業の理由は?

【加藤院長】その恩師の教授退任時、「糖尿病専門の外来」を全面的に任されましたが、やりがいがあり、少し大げさですが「糖尿病治療の臨床と研究がライフワーク」と感じました。大学病院は組織である以上制限も多いのは仕方ないのですが、「自らの考えで糖尿病患者さんを診るクリニック」を造りたいと考えたのが開業のきっかけです。私が医師になった頃は、患者さんを叱りつけて指導する診療も多かったのです。格好をつけた言葉で恐縮ですが、「糖尿病は医師と患者の信頼関係をもとにした共同作業。悩んでいる患者さんに寄り添って、良いと思える人生を送っていただけたら」と考えました。

糖尿病の薬物療法と患者指導が先生の専門ですが、糖尿病治療のポイントは何でしょう?

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【加藤院長】糖尿病で怖いのは高血糖により引き起こされる合併症です。失明につながる「網膜症」、「末梢神経障害」、悪化すると透析が必要な「腎症」の三大合併症に加え、心筋梗塞や脳梗塞という「大血管障害」を持つ患者さんは多く、これらを予防し進行を止めることが治療における要点となります。そのためには食事・運動・薬の3つの柱のバランスが非常に大切で、普段の生活や自己管理が重要な病気です。最初から糖尿病の知識豊富な患者さんはいませんし、なんとなく怖い病気だという認識しかないのが普通なので、その方の理解度と何を望んでいるのかを推察し、「今の病態にあった治療の提案」に進みます。現実と離れた理想でなく、現状を修正していく姿勢が糖尿病治療のポイントです。

長丁場となる糖尿病治療のこつは「無理せず楽しんで」

診療の際に大事にされていることはありますか?

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【加藤院長】糖尿病治療で肝心なのは「患者さん自身が治療していこうと思える」こと。そして私たちは、患者さんの気持ちに寄り添い、アドバイスや指導が押しつけにならないようにすることです。駄目と言うばかりでは気が滅入りますし、怒っても効果は短いもの。例えば合併症の怖さだけを挙げて生活習慣の改善を迫っても、モチベーションの維持にはつながりません。糖尿病治療は長丁場、誰しも100mダッシュの速さでマラソンを走りきれませんから。当院では駄目な部分を指摘ばかりせず、できたこと、うまくいっている点を見つけ褒めることで治療のモチベーションを高め、継続できる雰囲気づくりを大切にしています。

スタッフ力の高さは自慢の一つだとか。

【加藤事務長・管理栄養士】患者さんは運動の実践手段や時間の取り方、家族との関係などに異なる背景をお持ちです。理想は理想としながらも一方的に指示するのではなく、患者さんと相談しつつ「折り合いをつけられる所」を探すことが大切です。そこで重要なのが看護師、管理栄養士、受付事務クラークなどスタッフの協力。医師の診察前に患者さんの話を詳しく聞き、問題点を見つけてくれるので医師は診療の問題点に集中できるのです。患者さんの中には医師にはなんとなく話しにくいという方もおられます。スタッフが親身に伺うことでさまざまな有益な情報が得られますので、本当に「優秀なスタッフのおかげで効率的な診療ができている」と感じています。また一人ひとりの向上心にも感心しています。アメリカでの研究発表を3回するなど、5人の管理栄養士は全員が糖尿病療養について専門的な知識を持ち、互いに切磋琢磨しています。

糖尿病の新しい治療法を導入し、患者さんへの対応にもきめ細かい心配りをされています。

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【加藤事務長・管理栄養士】私たちは指導というよりも、患者さんがより健康になるためのお手伝いをさせていただいています。患者さんの生活のご様子を伺うのは治療に欠かせないことですが、あまり他人にさらけ出したくないものでもあるでしょう。その辺りの気持ちもくみながら、どうすればもっと良くなるかや、食事のこつなどを一緒に考えていきたいと思っています。気持ち良く治療が続けられるよう、常に意識しています。また、医療はまさに日進月歩ですから、私たちは常に知識や技術力のアップデートが不可欠です。新しい治療法や機器の導入も次々と行っています。例えば1型糖尿病患者さん向けにはインスリンポンプを導入し、幅広い測定器具や治療法に精通しています。医師も院長の他に3人の糖尿病専門の医師が交代で診察を行っており、内1人と院長は日本循環器学会認定循環器専門医でもあります。なお週1回フットケアの外来も行っています。

患者同士が一緒に楽しく前向きに取り組める治療を

こちらで行っているという高砂会や運動教室とは何ですか?

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【加藤院長】高砂会とは当院の患者さんと医療スタッフがつくる会で、糖尿病やその時の健康、医療トピックスについて情報交換し学ぶ場です。月1回の定期イベントでは、旬のテーマについて話す糖尿病教室、管理栄養士と私が担当する糖尿病と診断されて間もない方向けの勉強会、糖尿病性腎症の方のための食事会の3つがあります。ご夫婦や親子での参加もあり、普段の食生活や家庭環境を知るいい機会でもあります。コロナ禍で中断していましたが、感染症予防のもとハイブリッドで再開しました。運動教室は24年続けている基幹活動で、元アスリートの女性トレーナー指導のもと、私たちと患者さんが自宅から参加する「ウェブ運動教室」を開催しています。コロナ禍でもわずか1ヵ月の中断後オンライン上で再開していることは当院の誇りでもあります。

先生は糖尿病に関する情報発信に積極的に取り組まれているそうですね。講演・座長も年間50回以上とか。

【加藤院長】医療情報を発信しているウェブサイトで、内科医・薬剤師さんを対象にした糖尿病治療薬についての記事をこれまで43回執筆し掲載しています。現在でも数多くの方に読まれています。糖尿病の正しい情報を医療関係者に伝えるのも私たちの使命です。現在はほとんどウェブ発信ですが、年50回ほど講演も行っています。過去に掲載された新聞記事は100編以上になりました。地域貢献も役割の一つですが、「葛飾糖尿病医会」で年に2回、地域の糖尿病治療のレベルの底上げをめざして活動しています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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【加藤院長】糖尿病は他の多くの疾患と異なり、血糖が悪いなら薬だけ増やせば良いという病気ではありません。食事、運動、薬をうまく組み合わせて常に調整し、根気よく取り組まなくてはなりません。食事や運動習慣の改善を行っても血糖値が下がらなければ、薬を十分使用し、良くなったら減らすというメリハリが必要です。経済的、時間的な理由で治療を中断せざるを得ないこともあるかもしれませんが、合併症が水面下で早く進行してしまう患者さんが残念ながらいます。放置せず、自分が信頼できる医療機関を再受診して信頼できる医師にかかることを強くお勧めします。

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