上落合 真クリニック

上落合 真クリニック

實重真吾院長
頼れるドクター掲載中

医療トピックス

糖尿病は個別の対応が大切
合併症の前に通院習慣を

上落合 真クリニック

保険診療

32943 mt 1 title 1422253834

国民病ともいえる糖尿病。総務省「2010年人口推計」によると、糖尿病が強く疑われる人数は過去最多の950万人、そして予備軍は1100万人とされ、厚労省の「2013年国民健康・栄養調査」では、男性の16.2%、女性の9.2%が糖尿病有病者という結果も出された。失明したり人工透析になったりと重大な合併症を引き起こすだけに、真剣な対応が必要となる。日本糖尿病学会糖尿病専門医の「上落合 真クリニック」の實重真吾院長にインタビューした。(取材日2014年12月19日)

食事と運動が基本。自己判断による治療中止は厳禁

糖尿病と知るタイミングはどんなときですか?

32943 mt 1 q1 1422253834 ▲實重院長は、糖尿病専門医。個々の患者に合わせた治療を行う ここ数年、糖尿病で受診する患者さんは増えています。その大きな理由に、企業や自治体などによる健診事業が充実し、血糖値が高くて来院する方が増えたと考えられます。自覚症状がないことが多いので、何かのきっかけがないと診断される機会が少ないのが現状です。健診などでの数値はとても貴重なので見過ごさないことが大切です。放置すると、糖尿病の合併症により神経に異常が起きてしびれなどの障害が引き起こしたり、網膜症からの失明、糖尿病性腎症に発展しての人工透析、さらに血管が損傷されることで脳梗塞や心筋梗塞などの原因にもなります。

糖尿病のタイプと原因を教えてください。

32943 mt 1 q2 1422253834 ▲患者の生活習慣を把握し、適切なアドバイスをする  糖尿病には1型と2型があります。1型は膵臓にあるβ細胞の機能の障害により、細胞が血液からブドウ糖を取り込んでエネルギー化することを促進するインスリンを分泌できなくなるタイプで、2型はインスリンは分泌されているものの、細胞がインスリンの活性を抵抗することで引き起こされます。日本では9割以上が2型で、生活習慣に何らかの問題があることが指摘されています。2型の発症は、遺伝的原因や肥満、運動不足が根本にあります。仕事で忙しく運動の余裕がない、不規則な食事や付き合いでの外食が多い、という日常により糖尿病はさらに進んでしまいます。糖尿病は自覚症状が少ないので、一層の注意が必要です。

治療はどのように進めますか?

32943 mt 1 q3 1422253834 ▲ベテランの管理栄養士によるきめ細やかな食事栄養指導を行う 1型の患者さんにはインスリンの注射投与が基本です。2型の方には投薬もありますが、食事と運動による生活改善が大切です。食事については、医師が個々の体格などに合わせた理想的な摂取カロリーなどのアウトラインを示したあとに、管理栄養士が具体的なレシピなどを指導します。当院では、栄養指導教室を実施しています。運動療法は、「1日30分歩くこと」を目安にするとよいでしょう。朝・昼・夕、10分でも歩くという習慣をつけることが大切です。

「テーラーメイドの診療」とはどのようなものですか?

32943 mt 1 q4 1422253834 ▲糖尿病にはさまざまな原因や症状がある 糖尿病は生活習慣病なので、個々の生活に合わせた対応で治療していくことが必要です。たとえば、忙しいビジネスマンの方には、まず通院を続けてもらうことを第一に、比較的時間のある方は、その方のペースに合わせて治療を進めていきます。また、高齢者の患者さんには、関節や心臓、消化器などに症状をお持ちの方もおりますので、全身状態を把握することが大切になります。当院では、どのような患者さんにも、一人ひとりの考えを聞きながら、糖尿病治療を理解してもらうことに時間を割いています。

「予備軍」の方、その手前の方へのアドバイスをお願いします。

32943 mt 1 q5 1422253834 ▲健康のために、定期的な診断が必要である のどが渇く、体がだるい、疲れやすい、尿意が近くなる、太っていたのにやせてくるといったことに気付いたら要注意です。高血圧や高脂血症の方も注意すべきですね。規則正しい生活、ストレスをためない、睡眠を十分とる、腹八分目の食事と運動などが大切です。血圧は、50歳前後で意味が違ってきます。血管の柔らかさが変化するからです。糖尿病は血管の病気なので、高血圧を併発したら一層大変になってしまいます。遺伝的な素因も大きくあります。塩分に対する感受性が強い遺伝子を持つ方がいて、腎臓がフル回転すると血圧がどんどん上がってしまいます。近親者に糖尿病の方がいたら、前もって十分気をつけていただきたいですね。

ドクターからのメッセージ

實重真吾院長

糖尿病にならないように適正な生活習慣を守ることが一番ですが、検診の結果などで糖尿病が疑われた場合は、通院を続けることが大切です。血糖値が高いというだけでは治療に対してモチベーションが沸きにくいと思いますが、一番怖いのは自己判断による治療の中止です。それを補うのが、医師とのコミュニケーション。画一的な治療を押しつけられても、受け入れがたいこともあるでしょう。せっかちな人もいれば、のんびりした方もいます。お互いに話し合いながら、治療を進めることです。一時的に測定値が良くなっても、数年後にまた悪くなることが多くあります。エイジングケアという観点からも、うまく糖尿病をコントロールすることが大切です。

Access