全国のドクター13,613人の想いを取材
クリニック・病院 157,056件の情報を掲載(2025年4月29日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 新宿区
  4. 落合駅
  5. 上落合 真クリニック
  6. 糖尿病は個別の対応が大切合併症の前に通院習慣を

糖尿病は個別の対応が大切
合併症の前に通院習慣を

上落合 真クリニック

(新宿区/落合駅)

最終更新日:2023/10/24

上落合 真クリニック 糖尿病は個別の対応が大切 合併症の前に通院習慣を 上落合 真クリニック 糖尿病は個別の対応が大切 合併症の前に通院習慣を
  • 保険診療

国民病ともいえる糖尿病。総務省「2010年人口推計」によると、糖尿病が強く疑われる人数は過去最多の950万人、そして予備軍は1100万人とされ、厚労省の「2013年国民健康・栄養調査」では、男性の16.2%、女性の9.2%が糖尿病有病者という結果も出された。失明したり人工透析になったりと重大な合併症を引き起こすだけに、真剣な対応が必要となる。日本糖尿病学会糖尿病専門医の「上落合 真クリニック」の實重真吾院長にインタビューした。

(取材日2014年12月19日/更新日2021年11月2日)

食事と運動が基本。自己判断による治療中止は厳禁

Q糖尿病と知るタイミングはどんなときですか?
A
上落合 真クリニック 實重院長は、糖尿病専門医。個々の患者に合わせた治療を行う

▲實重院長は、糖尿病専門医。個々の患者に合わせた治療を行う

ここ数年、糖尿病で受診する患者さんは増えてきています。その大きな理由に、企業や自治体などによる健診事業が充実し、血糖値が高くて来院する方が増えてきたことが考えられます。糖尿病の初期では自覚症状がないことが多いので、何かのきっかけがないと診断される機会が少ないのが現状です。健診などでの数値はとても貴重なので見過ごさないことが大切です。放置すると、糖尿病の合併症がひどくなり、神経に異常が起きてしびれなどの障害を引き起こしたり、網膜症からの失明、糖尿病性腎症に発展しての人工透析、さらに血管が損傷されることで脳梗塞や心筋梗塞などの原因にもなります。

Q糖尿病のタイプと原因を教えてください。
A
上落合 真クリニック 患者の生活習慣を把握し、適切なアドバイスをする 

▲患者の生活習慣を把握し、適切なアドバイスをする 

糖尿病には1型と2型があります。1型は膵臓にあるβ細胞の機能の障害により、細胞が血液からブドウ糖を取り込んでエネルギー化することを促進するインスリンを分泌できなくなるタイプで、2型はインスリンは分泌されているものの、細胞がインスリンの活性に抵抗することで引き起こされます。日本では9割以上が2型で、生活習慣に何らかの問題があることが指摘されています。2型の発症は、遺伝的原因や肥満、運動不足が根本にあります。仕事で忙しく運動の余裕がない、不規則な食事や付き合いでの外食が多い、という日常により糖尿病はさらに進んでしまいます。糖尿病は自覚症状が少ないので、一層の注意が必要です。

Q治療はどのように進めますか?
A
上落合 真クリニック ベテランの管理栄養士によるきめ細かな食事栄養指導を行う

▲ベテランの管理栄養士によるきめ細かな食事栄養指導を行う

1型の患者さんにはインスリンの注射投与が基本です。2型の方には薬の内服もありますが、食事と運動による生活改善が大切です。食事については、医師が個々の体格などに合わせた理想的な摂取カロリーなどのアウトラインを示したあとに、管理栄養士が具体的なレシピなどを指導します。当院では、栄養指導教室を実施しています。運動療法は、「1日30分歩くこと」を目安にするとよいでしょう。朝・昼・夕、10分でも歩くという習慣をつけることが大切です。

Q「テーラーメイドの診療」とはどのようなものですか?
A
上落合 真クリニック 糖尿病にはさまざまな原因や症状がある

▲糖尿病にはさまざまな原因や症状がある

糖尿病は生活習慣病なので、個々の生活に合わせた対応で治療していくことが必要です。例えば、忙しいビジネスマンの方には、まず通院を続けてもらうことを第一に、比較的時間のある方は、その方のペースに合わせた治療をお勧めしています。また、高齢者の患者さんには、関節や心臓、消化器などに症状をお持ちの方もおりますので、全身状態を把握することが大切になります。当院では、どのような患者さんにも、一人ひとりの考えを聞きながら、糖尿病治療を理解してもらうことに時間を割いています。

Q「予備軍」の方、その手前の方へのアドバイスをお願いします。
A
上落合 真クリニック 健康のために、定期的な診断が必要である

▲健康のために、定期的な診断が必要である

のどが渇く、体がだるい、疲れやすい、頻尿傾向、太っていたのに急に痩せてくるといった症状がみられたら要注意です。高血圧症や高脂血症の方も注意すべきですね。規則正しい生活、ストレスをためない、睡眠を十分とる、腹八分目の食事と運動などが大切です。血圧の上昇は、年齢とともに血管が硬く変化してくることが関係します。糖尿病の本質は血管の病気なので、高血圧症との併発は、一層血管病変を進行させてしまいます。遺伝的な素因も大きくあります。塩分に対する感受性が強い遺伝子を持つ方がいて、さらに腎臓が障害されると血圧がどんどん上がってしまいます。近親者に糖尿病や高血圧症の方がいたら、十分気をつけていただきたいですね。

ドクターからのメッセージ

實重 真吾院長

糖尿病にならないように適正な生活習慣を守ることが一番ですが、健診の結果などで糖尿病が疑われた場合は、通院を続けることが大切です。血糖値が高いというだけでは治療に対してモチベーションが湧きにくいと思いますが、一番怖いのは自己判断による治療の中止です。それを補うのが、医師とのコミュニケーション。画一的な治療を押しつけられても、受け入れがたいこともあるでしょう。せっかちな方もいれば、のんびりした方もいます。お互いに話し合いながら、治療を進めることです。一時的に測定値が良くなっても、数年後にまた悪くなることが多くあります。エイジングケアという観点からも、うまく糖尿病をコントロールすることが大切です。

Access