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藤田 雅巳 院長の独自取材記事

藤田医院

(板橋区/本蓮沼駅)

最終更新日:2020/06/09

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60年間、地域に根差したかかりつけ医として、近隣住民の健康を守ってきた「藤田医院」。3代目院長の藤田雅巳先生は、穏やかな口調とやわらかな笑顔が印象的なドクターだ。これまでの豊富な経験を生かし、内科・循環器内科・小児科にとどまらず、睡眠時無呼吸症候群・物忘れ・白内障・糖尿病網膜症など、地域が求める幅広い症状を診療。自身の専門である循環器では、血圧に関する相談や、心筋梗塞の手術を受けた患者の経過観察にも対応している。また、最近は「介護をしている家族が不幸にならないように」と、通院が難しくなった患者を対象にした訪問診療に力を注いでいる。「地域の皆さんのニーズに柔軟に対応したい」と語る藤田院長に、クリニックの特色や生活習慣病の治療、訪問診療について話を聞いた。
(取材日2019年6月25日)

開業して60年、地域ニーズに応え幅広い症状を診療

おじいさまの代から診療されている、歴史あるクリニックだそうですね。

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当院は、地方で医院を営んでいた祖父が上京して1959年に開業。その後は父が継承し、私は大学卒業後、大学病院の循環器内科やクリニックに勤務した後、2000年にこちらに戻り、2009年に院長を継承しました。最近の患者さんの傾向としては、近隣の古い住宅や工場がなくなり、マンションが建った影響で若い世代が増えてきました。とはいえ、今も父を慕い50年以上のお付き合いになる方もいらっしゃいますから、患者層はお子さんから高齢者まで幅広いですね。私が医師をめざした理由は、24時間営業のように働く父を見て育ち「大変な仕事だ」と感じながらも、患者さんに信頼され感謝される様子に憧れたからです。残念ながら父は2012年に他界しましたが、父の存在はとても大きく、その経験からもっといろいろ学びたかったですね。現在は息子が医学部を卒業して月に2回診療しており、本人が希望するなら医院を継いでほしいと思っています。

こちらのクリニックの特色を教えてください。

地域のニーズを受け止め「総合的な医療サービスが提供できる点」「専門の循環器の診療をメインに幅広い年代、病気に対応している点」でしょうか。診療科は内科・小児科・循環器内科ですが、お子さんの風邪、働き盛り世代の睡眠時無呼吸症候群、中高年の糖尿病をはじめとした生活習慣病などに対応し、不定期で眼科の治療も行っています。また、私の専門である循環器では、血圧に関する相談のほか、心筋梗塞の手術を受けた方の経過観察にも対応しています。

さまざまな設備を備え、幅広い症状を診ていらっしゃいます。眼科に対応したきっかけをお聞かせください。

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高齢者の白内障や視力障害のほか、生活習慣病の患者さんで糖尿病網膜症を併発している方が多いことから、眼科治療に対応するようになりました。設備面では、超音波検査や血管年齢、硬さなどを調べる血管特性検査、呼吸機能検査ができる設備も備えているため、健康診断で再検査の注意を受けた方から、「大きな病院に行く手間が省ける」といった声もいただいております。また、地域のかかりつけ医という位置づけで、心のケアにも対応していますので「物忘れが増えている」「気持ちが落ち込みがち」など、心配なことがあれば気軽に相談に来ていただきたいですね。

睡眠時無呼吸症候群の治療では、生活習慣の改善も指導

訪問診療にも対応されていると聞きました。

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以前は定期的に通院できた方も、年齢を重ねると外出が難しくなります。当院では訪問診療で対応しているのですが、自宅に伺って気がつくことは、住まいにさまざまな課題があるということ。特に昔ながらの住環境でお風呂が構造上入りにくかったり、階段が急だったりと、高齢の方には暮らしにくい造りの場合が多いですね。こうした住まいの環境を改善すれば、日常生活はもっと楽になると考え、ご本人やご家族の希望があれば「サービス付き高齢者向け賃貸住宅」をご紹介しています。一方で、最近は介護サービスの形態が充実し、ベッド上の生活になってもトレーニングを積むことで在宅生活を続けられる可能性が広がりました。ただ、介護サービスは選択肢が多いが故に、迷ってしまうご家族が多いことも事実。ヘルパーさんやケアマネジャーさんと連携し、患者さんや家族のニーズに合わせて、楽に介護ができる環境を提案していきたいですね。

働き盛り世代ではどのような相談が目立ちますか?

気づかない間に進行する生活習慣病や、生活習慣の改善という点でタバコをやめたい方のご相談ですね。禁煙治療では、まず治療の流れをご説明し、周囲の方の協力が得られるかを確認した後、「1週間以内にタバコ、灰皿、ライターを捨ててください」とお願いします。そうすることで本人の決意が固まり、治療を進めることができます。ほかには、「家族から大きないびきを指摘された」「日中耐え難い眠気に襲われる」などの悩みから、睡眠時無呼吸症候群を心配して受診される方もいらっしゃいます。こうした病気が疑われる場合は、ご自宅で使える簡易検査装置を貸し出す場合もあります。ただ、このような方は肥満や高血圧であることも多いので、睡眠時無呼吸症候群の治療と併せて、体重や血圧の管理も行い「生活習慣も改善しましょう」とアドバイスをしています。

生活習慣を改善するためのアドバイスはどのように行っているのですか?

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日々の運動や食事をヒアリングし、保健師を交えて生活全般についてアドバイスを行うのですが、「これも駄目、あれもやめましょう」と、理想の食生活を押しつけても実行は困難です。そこで野菜不足なら「野菜ジュースやサラダでプラスワンを」とアドバイスしています。少しずつ改善のきっかけをつくり、ご自身が成果を実感すれば、さらに改善しようというモチベーションが生まれます。また、最近は高齢者に対する栄養指導にも力を入れています。高齢になると複雑なことを考えることが面倒になり、食事が偏ってきます。その結果、食事のメニューが朝は「おにぎり」「パンとコーヒー」というように単一的になってしまう。そこで「3度の食事でタンパク質を取りましょう」「お肉やお魚をもっと取りましょう」とお話ししています。例えば、いつもの朝食に卵や牛乳、魚肉ソーセージを1本加えるだけでも栄養バランスは大きく改善します。

患者との近い距離感を大切に、訪問診療にも取り組む

日々の診療を通して感じていること、心がけていることはありますか?

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診療中に実感することは、教科書どおりの症例が珍しいほど個別性が豊かなことです。患者さんごとに教科書とはどこか違って、画一的に対応できないこともしばしば。医療現場で学んだことはとても大きかったですね。また、大学病院に長く勤める傍ら、クリニックでの診療も経験してきたため、組織の力を治療に生かす「病院」と、自身が責任者となる「クリニック」、この二つの魅力を肌で感じられたことが、院長になった今も役立っています。実は以前から、新薬開発に携わるクリニックでも院長を務めているのですが、これは医師をめざす前に「新しいものを生み出す研究者」に憧れたことが影響しているのかもしれません。医療は日々進歩進化していますから、積極的に新しい情報を取り込み、ニーズに対応していきたいですね。

お休みの日はどのようにお過ごしですか?

休日には医療の世界から離れることが、私のリフレッシュ方法です。最近、犬を飼い始めたので一緒に散歩をしたり、ドッグランに行ったりして楽しんでいます。また、以前にヘルニアを患った経験から、日頃からトレーニングをする必要性を実感し、日課として1日10分程度は体を動かすようにしています。腹筋や背筋運動、腕立て伏せ、ストレッチなど簡単な運動を続けていますよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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高齢社会の中で、地域の皆さんの健康にどう役立っていけるかを考え、しっかりと実行したいと思っています。2014年に電子カルテをスタッフ間の連絡ツールとして導入し、利便性を高めたこともそうした取り組みの一つ。また、高齢で通院が難しい方が増えてきましたので、ご要望があれば訪問診療の時間をさらに増やし、介護をしている家族が不幸にならないようにしたいですね。加えて、患者さんが運動機能の衰えからロコモティブ症候群にならないように、予防体操の指導を行う機会もスタッフや外部専門家の協力を得てつくりたいと考えています。これからも、遠隔診療のような新しい変化ではなく、現状を維持して既存の患者さんと近い距離感を保ち、地域の皆さんのニーズに柔軟に対応していきたいですね。

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