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江渕 知命 院長の独自取材記事

江渕クリニック

(練馬区/大泉学園駅)

最終更新日:2023/07/19

江渕知命院長 江渕クリニック main

西武池袋線「大泉学園駅」から歩いて5分の場所にある「江渕クリニック」。クリニックがある練馬区に長く住んでいた江渕知命(とものり)院長は、患者を生涯にわたって診ていきたいと1999年に開業。以来「気軽に相談できて頼りにされるクリニック」をモットーに診療を行っている。診療時には生活背景を含めて患者の話をよく聞き、医学用語を極力使わず例えを用いながらわかりやすく説明することを心がける。専門は循環器疾患の診断と治療。幅広い一般内科のお悩みにも寄り添う。日本循環器学会循環器専門医の資格を有し、豊富な臨床経験を持つ。一人ひとりに合わせて必要な治療方法や生活習慣を提案する江渕院長に、患者への思いや診療におけるポリシーなどについて聞いた。

(取材日2018年7月26日/再取材日2023年6月29日)

循環器分野を柱に、多様な内科症状の窓口的役割も担う

まずはこちらに開院された理由をお聞かせいただけますでしょうか。

江渕知命院長 江渕クリニック1

当院が開業したのは1999年で、当時は隣のビルの2階で診察を行っていました。私は高知県土佐市の出身ですが、板橋区に校舎のある日本大学医学部への進学に合わせて上京しました。こちらでの開業は、一時期練馬区にも住んでいた時期があり土地勘があったことや、私の専門である循環器のクリニックが周囲に少なかったこともあり、病院に重症化してから来院される患者さんをもっと前段階で救いたいと思ったからです。開業後は週1回10年ほど日本大学医学部付属練馬光が丘病院で外来診療を続けていたのですが、その思いはより一層強くなりました。このビルに移転したのは、患者さんが来やすい1階で診療できることに惹かれたためです。

現在はどんな患者さんが来院しているのでしょう。

お近くにお住まいの方々が多いです。開業当初から長きにわたって通い続けてくれる患者さんがいたり、通勤途中やお昼の外出中に町中で声をかけてくれる方もいたりして、開業医としての喜びを日々感じています。少し大げさかもしれませんが、患者さんの人生を診られているのかなとうれしく思いますね。患者さんのご家族やご友人などを通して当院の存在を知っていただいている方もいるようです。その一方で、ホームページをリニューアルしてからはインターネット経由で健康診断を希望され訪れる若い世代の方も増え、情報発信の大切さも実感しました。患者さんに多い病気としては一口に循環器疾患と言ってもさまざまで、高血圧症や不整脈、心不全、狭心症、心筋梗塞が挙げられます。またこういった病気にかかっているご高齢の方は糖尿病や脂質異常症など他の病気を持っていることがあるので、総合的に全身を診ていく必要があります。

先生は今まで、どんなクリニックをめざしてこられたのでしょうか。

江渕知命院長 江渕クリニック2

患者さんにとって心の距離が近い、気軽に相談できて頼りにできるクリニックでありたいと考えています。初診時には患者さんのお困り事の他にその方の生活背景も差し支えない範囲でお聞きし、豊富な知識を持って患者さんの疑問に速やかにお答えするように心がけています。そして、患者さんが理解・納得した上で治療に移行するようにしています。病院勤務医時代には、消化器科の疾患で生活習慣病の指導を受けていても実は裏では循環器系に異常があり、通院していたにもかかわらず重症化してから病院に来られるような方が見られました。そういった方を救いたいと思っています。具体的には、健康診断で高血圧や不整脈、動脈性硬化疾患、心臓病などに異常値が出た場合には、循環器専門医のいるクリニックの受診をお勧めします。当院では一次診療としての役割も担っていますので、どの診療科にかかればいいか迷っている方は気軽に相談してほしいです。

循環器の専門家としての豊富な臨床経験を生かした診療

診療において大切にされていることをお聞かせください。

江渕知命院長 江渕クリニック3

高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は多くの場合に自覚症状がない一方、患者さんご自身が生活を送る上で改めないといけないことがある病気です。患者さんに自分の状態と放置した場合の危険性、治療の内容を納得してもらい、意欲的に取り組んでいただく必要がありますから、医学用語を使わずになるべくわかりやすく説明するようにしていますね。例えば狭心症は心臓の冠動脈が動脈硬化の進展によって狭くなり、血流が悪くなることによって起こる病気ですが、これをそのまま伝えてもわかりづらい。人間を車に、心臓をエンジンに例えると少しイメージしやすくなるのではないでしょうか。チューブが細くなってガソリンの供給量が減るとエンジンの働きが鈍くなり、時速50kmも出すとエンストする可能性があるといったような表現で理解を促したいと考えています。

循環器を専門にしている医師としての強みはどのようなところにあるのでしょうか?

循環器は内科の中でも特に急性疾患の多い診療科ですから、勤務医時代には数多くの重度の患者さんが運ばれてきました。肺炎であれば細菌をやっつけることで肺の機能の改善が図れますが、心臓、腎臓は100あった機能が50に落ちてしまえば、50の中で管理をしていかなくてはならないことも多いのです。そうなってしまうと患者さんの生活の質も落ちてしまいます。ですから、病気を放置することによるリスクを正確に捉え、逆算しながら今何を行えばいいかについて説得力を持って患者さんにお伝えすることができるだろうと思います。

ところで、先生はなぜ医師を志されたのですか?

江渕知命院長 江渕クリニック4

医師の家系に生まれたことが大きく影響しています。土佐市の「江渕診療所」は幕末に産声を上げ、父は3代目の院長を務めていました。父は非常に働き者で、昼と夜の別もないほか、日曜日も診療。休むのは元日の1日くらいだったと記憶しています。子どもながらに大変な仕事だと思い、一時は他の職業に憧れたこともあったのですが、成長するにつれて医師への思いは強まりました。田舎だったこともあるのでしょうが、ご近所の人や学校の先生と話す中で、地域の人に信頼されている父の存在感を好ましく感じるようになっていったのです。自宅も診療所と同じ敷地内にあったので、まさに親の背中を見て育ったと言えるでしょう。

病気ではなく人を診る、一人ひとりに応じた診療

それで日本大学に進んで循環器を専攻、開業医の道を歩むわけですね。

江渕知命院長 江渕クリニック5

ええ。循環器は先ほどお話ししたように急性疾患が多く、適切に対応しないとわずか数分で予後が決まってしまうこともあります。当時の私にとってはほかの診療科よりもダイナミックで、責任感が大きい分、やりがいも感じられそうだと思いました。そんな経緯で循環器の勤務医として長く診療を重ねてきたわけですが、患者さんの経過を長くたどっていきたい思いも生まれていきました。大学病院では自分が担当する外来日が限られていたり、患者さんの多さから十分に診療時間を確保するのが難しかったりといった現実もあるわけです。年齢的にも勤務医を続けるか開業をするかの選択を考える中で結論を出しました。

お忙しい中、休日はどんなふうに過ごされていますか?

月並みですが、犬の散歩をしたり、庭いじりをしたり。実家の庭に植物が多かったこともあり、子どもの頃から緑を見ていると気持ちが落ち着くんですよね。当時からすれば今は猫の額ほどの庭ですが、植わっている木をきれいに整えている時間が好きです。昔はスポーツにも打ち込みました。大学生の頃は柔道に打ち込んでいました。段位は三段、黒帯を持っています。

最後に、改めて読者にメッセージをお願いします。

江渕知命院長 江渕クリニック6

私が日々大切にしているのは、患者さんが自分の家族ならどうするかと考えて診ることです。例えば患者さんが90歳で内科的処置にするのか年齢的にリスクはあるが手術に踏み切るのかを判断するといった場面があります。そんなとき、特に大きな問題がなければ患者さんの希望を採用することもあります。医療とは画一的なものではなく、それぞれの患者さんにとっての治療がその数だけあるからです。根底には医学生時代に学んだ「病気を診るのではなく人を診る」という考え方があります。今後もこうした考え方を軸に、一人ひとりに応じた診療に努めてまいります。当院ではAIが撮影した胸部単純エックス線画像を自動解析する機材も導入、心電図や超音波断層装置、レントゲン撮影装置、腹部エコー検査を導入しているだけでなく、月1回検査技師を呼んで精密な検査を行い、見落としのないように努めていますので、気になる症状のある方はぜひ気軽にお越しください。

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