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中村 益夫 院長の独自取材記事

中村医院

(調布市/西調布駅)

最終更新日:2021/06/07

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西調布駅から徒歩5分。地域に根差した医療を140年近く続けてきた「中村医院」では、5代目となる中村益夫院長が喘息のほか呼吸器の専門治療を提供し、生活習慣病をはじめとする地域のニーズに応えるなど、幅広く診療を行っている。喘息の治療では、原因となる気道の炎症を治しきることを重視し、適切な治療を行うため丁寧な説明と指導に力を入れている。「呼吸器の病気も生活習慣病も、継続して治療・管理することが大切です」と話す中村院長。患者が安心して定期的に受診できるよう、院内の衛生管理を以前から徹底するなど、患者のために実直な診療を行う同院の特徴、中村院長の診療への思いなどを聞いた。
(取材日2021年3月9日)

地域のニーズに応じて幅広い診療内容を柔軟に提供

こちらのクリニックの特色を教えてください。

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当院は1884年からこの地で診療を行っており、地域に根差した医療、地域に必要とされる医療をご提供してきました。私も専門分野にとらわれず、地域にお住まいの方がお困りのことを気軽にご相談いただけるクリニックをめざしています。調布市は子育て世代の転入も増えており、当院にもお子さんから高齢の方まで幅広い患者さんがおみえになっています。もちろん、これまで培ってきた呼吸器の病気に対する知識と治療経験を生かし、喘息を中心に呼吸器系の専門治療にも力を入れています。お子さんは一般的な病気のほか、アレルギー疾患、小児喘息などで受診されることも多いですね。高齢の方は高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病で定期的に通われる方が多く、当院で脳卒中、心筋梗塞へと病状が進行するのを防ぐお手伝いとして、健康で長生きする方を増やしたいと考えています。

2016年のリニューアルでは衛生管理も重視されたと聞きました。

患者さんの年齢層が幅広いこともあり、院内での感染症対策をそれまで以上に徹底しました。医療機器の滅菌はもちろん、院内で使用する水はすべて殺菌したものを使い、診療終了後に院内全体を殺菌できるシステムを導入しています。新型コロナウイルス感染症の流行に際し、2020年からは、飛沫感染防止用の仕切りの設置、患者さんの来院時の体温測定と手指消毒のお願いを加えました。これと並行して、地域に必要な医療を提供するクリニックとして、発熱の患者さんもなるべくお断りせずに診療できるよう、別棟の専用室に直接ご案内する体制も整えています。専用室では感染防護服を着用して診療し、必要ならPCR検査用の検体を採取して、早ければ翌日には患者さんに結果をお知らせできます。

生活習慣病などで定期的に受診される方も安心できそうですね。

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ええ、喘息をはじめとした呼吸器の病気、生活習慣病などは、患者さんの状態を定期的に継続して診ていくことが重要です。このため、当院では感染症対策をはじめとして、安心して受診していただける環境づくりには留意しています。2020年は毎月来られる患者さんが3ヵ月に1回くらいになったり、高血圧の治療薬が切れて受診されたりといったケースも目につき、症状が急激に悪化されているのではと心配しています。喘息もご自分の判断で治療を中断されると病気が進行することが多いので、定期的な受診と治療の継続をお願いしたいと思います。

呼吸器の病気は症状が治まった後の継続治療が重要

呼吸器の専門家として、得意な診療についてもお聞かせください。

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大学病院などでの診療経験を生かし、当院でも喘息の患者さんを数多く診ています。喘息は気管が慢性的に炎症を起こした症状を指し、治療には咳の苦しさ、呼吸困難といった症状を緩和するためのものと、気管の炎症を抑えるためのものがあります。ご注意いただきたいのは「症状が改善しても炎症が治ったわけではない」という点です。炎症がくすぶったまま放置すれば、気管が狭くなり、痰などが出やすくなるばかりか、咳を繰り返して気管支が壊れることも多いのです。これにより、最初は軽症だった方も治りにくい喘息に進行してしまうことがあります。当院ではこうした点をきちんとご説明し、気道の炎症を抑えるのに役立つとされる「吸入ステロイド薬」を処方。適切な吸入方法も丁寧に指導しています。なお、肺気腫も同様に長期的な治療が必要な病気ですから、自己判断で治療をやめないようにお願いしています。

肺気腫の治療では何が重要になりますか?

肺気腫は肺胞が壊れていく病気で、これを元に戻す方法はありません。ですから、それ以上悪くしないこと、つらい症状を緩和することが治療の目的となります。治療では禁煙は必須といえ、必要な場合は息苦しさを改善するための薬なども使用します。近年では肺気腫と慢性気管支炎を総称してCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼んでいます。これは、タバコの粒子が慢性的に気管支に炎症を起こし、並行して肺胞の破壊が進んで肺気腫が起きるなど、2つの病気は密接に関連しているからです。COPDに限りませんが、病気によって呼吸器の機能が落ちると、運動しづらくなって運動能力や筋力の低下につながり、全身の健康にも大きく影響してきます。症状が軽いうちに治療を始めるためにも、定期的に呼吸器の検査を受けることをお勧めします。

呼吸器が専門の医師に診てもらうことが重要な病気は多いですね。

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風邪も呼吸器のトラブルに関わることが多く、呼吸器にダメージに与える感染症も少なくありません。65歳以上の死因で上位となっている肺炎も呼吸器の問題です。ですから呼吸器の病気に関連する相談を、専門的な知見を持つ医師が身近なクリニックで対応できることは、当院の強みといえるでしょう。薬も内服薬のほか、点滴で行う薬もご用意できますし、厚生労働省が指定する難病の一つである特発性間質性肺炎に対する薬も処方可能です。また、定期的にエックス線による画像診断を行うため、肺炎を見逃すようなケースは非常に少ないと思います。

地域のかかりつけ医として訪問診療も行う

訪問診療にも対応されていると聞きました。

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先代の院長が、通院が難しくなった患者さんに対して訪問診療を行っていました。私もそれを受け継ぎ、地域の皆さんのかかりつけ医として訪問診療を続けているのです。容体の急変が気になる患者さんやご家族は私と随時連絡がとれるようにするなど、診療時間が過ぎていても、できる限り対応できるよう配慮しています。近年は「最期は家で過ごしたい、過ごさせたい」という患者さん・ご家族のニーズは強まっているようにも感じます。一方で、容体が重くなったときには、24時間の対応が可能な病院にお送りすることも選択肢の一つです。在宅療養はご家族からの要望も加味する必要があるため、当院では在宅にこだわらず柔軟に対応しています。

地域医療の一環として訪問診療があるという位置づけなのですね。

ええ、ですから高齢になった方が当院を受診していただき、将来は訪問診療に移行することも可能だと思います。さらに私は日本呼吸器学会呼吸器専門医でもあり、高齢の方の多くが直面する肺炎や、そのほかの呼吸器の病気を専門的に診られるのが強みです。この点でも呼吸器内科は高齢者医療に向いた専門性といえるでしょう。また、大学病院では肺がんの患者さんも多く診ていました。私はがんの患者さんの診療経験を生かし、当院でもご本人やご家族からのご相談に親身に応じています。

これからの目標や地域の方へのアドバイスをお願いします。

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私は5代目の院長になりますが、140年近く続く当院で大切にしてきた「患者さんを一人の人間として診ること」を診療の柱とし、今後も実直に地域医療を全うしたいと思っています。私自身も子どもの頃から「人の役に立つ仕事がしたい」という気持ちが強く、今は医師になってよかったと実感しています。調布市は他の地域から転入される方も多いのですが、交通量の多い道路が近くにあり、こちらに引っ越して呼吸器の調子が悪くなったという話もよく聞きます。そうした不調を感じたら、身近にいる呼吸器の専門家である当院を訪ねていただければと思います。

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