悪化した歯周病の先端治療
「歯周組織再生療法」
有楽町デンタルオフィス
(千代田区/有楽町駅)
最終更新日:2021/10/12
日本の成人の80%が罹患しているといわれる歯周病。歯を失う大きな原因と明確なだけに「重度の歯周病になれば抜歯も仕方ない」とあきらめる方は多かったに違いない。だが、「有楽町デンタルオフィス」の片山明彦院長は「壊れてしまった歯周組織や骨を再生させることは状況によって可能」と説明する。その夢のような治療法とは?日本でもまだ少ない歯周病専門医とインプラント専門医を併せ持つ歯周病スペシャリストの片山先生に、その最先端治療について伺った。
(取材日2013年7月12日)
目次
自身の歯を残す最後の砦 歯周病専門医による、失った歯周組織を回復・再生させる最先端治療
- Q「歯周組織再生療法」とはどのような治療をいうのでしょうか?
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A
歯周病が進行すると歯と歯茎の隙間・歯周ポケット内で細菌が生息し、歯周組織や歯を支える骨が溶けてしまうなど、歯周組織の破壊も重症化。それが原因で歯を失うことになってしまいます。「歯周組織再生療法」は、文字通り、なくなってしまった歯周組織を回復・再生させる最先端治療。歯を失ってしまう前の、いわば砦ともいえる治療です。プラークコントロールや歯石除去といった、通常の歯周病治療では改善の見込みがないほど進行した重度の歯周病患者に適した治療といえるでしょう。現在、日本で行われている歯周組織再生療法の代表的なものとしては「GTR法」と「エムドゲイン法」の2つが挙げられます。
- Q「GTR法」、「エムドゲイン法」のそれぞれの治療の違いは?
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A
歯周病で破壊された歯周組織は、その原因を取り除くと自然に再生しようとしますが、深くなってしまった歯周ポケット内部をきれいに清掃したままでは必要な歯周組織が再生する前に別の上皮組織が入り込み、元通りにうまく再生が進みません。そこで、なくなった骨の上に特殊なカバー・メンブレンをかけ、骨の再生するスペースを確保してあげるのが「GTR法」です。これに対し「エムドゲイン法」は、外科的手術を行い、なくなってしまった歯根の部分などにジェル状の薬剤・エムドゲインを塗布。それによって、まわりの歯周組織に刺激を与え、再生を促す治療法です。現在は、どちらかというと「エムドゲイン法」を用いて治療するをする方が増えています。
- Qどちらの治療法を選択するかは何を基準に判断するのですか?
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A
それぞれの方の骨のなくなり方や欠損量、まわりの歯茎の量、手術の部位など、詳しい検査を実施。それによって「GTR法」「エムドゲイン法」のどちらがより適切かを判断します。いずれも年齢や性別に関係なく、すべての方に受けていただけますが、「あまりに骨が吸収されてしまっている」「全身疾患がある」「高血圧を抱えている」といった手術に適さない状態の方には難しい治療法と言えるでしょう。また、「GTR法」「エムドゲイン法」だけにとらわれることなく、自分の骨の移植や人工の骨補填剤による骨の増殖、歯の移植といったほかの治療法も含め、何が一番適しているかを診断。その方に一番適していると思われる治療法を提案し、治療に生かしています。
- Q治療を開始してから治癒まで期間はどのくらいかかるのでしょう?
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A
「GTR法」「エムドゲイン法」とも手術自体は30分〜1時間程度で終了しますが、治癒期間はどちらが早いということはなく、それぞれの方の口腔内の状況によって違ってきます。治療のゴールは、できる限り元の歯や歯茎の状態に戻し、しっかり噛めて日常生活にも不便がなく、腫れや出血がないなど正常な口腔内環境になった時点。そうなるまでは根気よく治療を続けることをおすすめします。どうしても高額な費用がかかるというデメリットはありますが、歯周再生療法そのものに関しては、間違いなくご自身の歯を少しでも長持ちさせるための大事な治療の選択肢の一つ。「自分の歯を残したい」という方にとっては大きなメリットがあるといえるでしょう。
- Q治療後に気をつけることはありますか?
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A
歯周病は再発しやすい病気ですから、やはり治療後のメンテナンスは非常に重要です。毎日のご自身の適切な歯ブラシが大切になってくるのはもちろん、定期的に歯科医院に通って歯茎の状態を診てもらい、歯科衛生士による専門的なクリーニングを受けることも大事なポイントだといえるでしょう。メンテナンスの期間はそれぞれの方のお口の中の状況によりますが、重症の方であれば1、2ヵ月に1回、通常でも3〜6ヵ月に1回は診てもらうのが理想的。今、インプラントなど失った歯を補う治療法はいくつもありますが、ご自身の歯に勝るものはないですからね。健康なお口の状態を少しでも長持ちさせるためにも、ぜひ定期的なメンテナンスを心がけていただきたいです。