斎藤 達也 理事長の独自取材記事
中央みなとクリニック
(中央区/築地駅)
最終更新日:2026/04/15
開業から約40年となる「中央みなとクリニック」は、築地駅より徒歩6分、聖路加タワーの2階に位置する。外来は幅広い診療科目に対応し、中央区の健康診断ではその全項目に応じられるなど、地域住民の健康を力強く支えている。診察、精密検査、提携病院への紹介まで院内で一本化しているため患者の利便性も高い。最新の検査機器をそろえ、病気の早期発見に努めている。理事長で内視鏡が専門の斎藤達也先生のモットーは「患者ファースト」。元ラガーマンである理事長のもと、院内のスタッフはワンチームとなって常にホスピタリティーを追求している。そんな斎藤理事長にクリニックや検査の特徴について話を聞いた。
(取材日2025年7月15日)
外来と健診の2本柱で、地域の健康をしっかり守る
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

当院は約40年前に中央区湊町で開業した後、31年前に現在の聖路加タワーに移転しました。外来診療と健康診断を2本柱としていることが当院の一番の特徴です。主な患者さんは地元在住、在勤の方ですね。患者さんの平均年齢は50代ですが、ご高齢の方にも多くお越しいただいています。診療科は全部で10あり、一般内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、皮膚科、泌尿器科、整形外科、婦人科などのほか、心療内科や、乳腺や糖尿病を専門に診る部門も設けています。また、中断していた眼科も再開しました。当院は検査機器も充実しているため、CT検査、心臓、頸動脈超音波検査、内視鏡検査なども受けられます。診察で異常が見つかると、日にちを改めることなくそのまま検査を受けられるのが大きな強みですね。
リニューアルで変化したことは何ですか。
移転して25年を迎えた2020年に、大規模リニューアルを行いました。1つだったクリニックの入り口を、外来診療用と健康診断用の2つに分けたことが大きな変化です。これは患者さんの利便性と、感染症対策などの衛生面に役立ったと思います。診察室も9つに増やし、内視鏡検査のブースも増設したため、より多くの診察と検査を行えるようになりました。当院の面積は200坪ほどと広いため、すべての検査をワンフロアで行える完全なバリアフリー設計となりました。部屋数が多いため、発熱で外来診療を希望される患者さんは、空いている診察室で待機していただき、そこで診察から投薬、会計まですべて行える点もメリットですね。また、薬剤師が常駐し院内処方を行っています。さらに自動精算機も設置し、クレジットカード等でもお支払い可能です。
先進的な機器による、さまざまな検査を受けられると伺っています。

最新の機器を導入して、患者さんの疾患を見逃さないように努めています。超音波の検査機器は4台あり、心臓、胸、乳腺、甲状腺の疾患を診断することができます。肝臓がん発見のために、エラストグラフィという機器も導入しました。脂肪肝が硬くなると肝臓がんへと発展していくのですが、この機械で肝臓の硬さを計測できます。エックス線撮影やマンモグラフィ検査の機器は、3メガからより精度の高い5メガの物に替え、AI診断もできるようになりました。骨密度を測定する機械は、腕だけではなく、腰椎と大腿骨も測定できる物を導入しています。高齢者にとって、歩き続けるために腰椎や大腿骨は大事な部分なのでこの部位の測定は大切です。他には血液年齢を測定できる装置なども導入しています。
読影のダブルチェックで精度管理の徹底をめざす
先ほどの検査の他に、大腸のCT検査も開始したそうですね。

大腸CT検査(CTコロノグラフィ)とは、内視鏡を使わない大腸検査です。患者さんのお尻から管を入れ、炭酸ガスを注入しておなかを膨らませた後、うつ伏せの姿勢と仰向けの姿勢でそれぞれCT撮影するもので、所要時間は5分ほどです。メリットは内視鏡では確認しづらい大腸のひだや曲がり角もよく観察できること、腹部のCTを撮るため肝臓や胆嚢など他の臓器の病変もわかることですね。デメリットは、内視鏡のようにがんの疑いがある時の組織の採取やポリープの切除ができません。そのため、改めて大腸内視鏡検査が必要となります。しかし5mm以下のポリープは発がん性が低いですし、大腸内視鏡検査のように検査前に大量の下剤を飲む必要がないので、これまで大腸の検査に抵抗があった方にも気軽に受けていただけると思います。
長年医療に携わってきて、患者さんの疾患の変化などありますか?
以前に比べ、生活習慣病が増えています。胃がんと肝臓がんは減っているとの報告を耳にします。胃がんは健康診断で、肝臓がんは先ほどお話ししたエラストグラフィで発見が見込めることが、疾患が減ってきた大きな要因ではないでしょうか。胃がんはピロリ菌の除去で対処できます。肝臓がんの原因は、以前はB型肝炎、C型肝炎が原因とされる方が多かったのですが、現在は薬で治療可能になり、がんへの移行が減少しています。一方で増えてきたのが肺がん、大腸がん、乳がんです。
健康診断において、重視されていることを教えてください。

当院は中央区の健康診断の全項目に対応しています。そのため多くの患者さんからニーズをいただいています。膨大な数の検査を行うため、誤診を防ぐための細心の対応が必要です。胸部、胃部の画像診断は、当院の医師が診断してから聖路加国際病院など他院の専門の医師にも確認してもらう、ダブルチェック制を導入しています。すべての画像は読影を2度行う仕組みを徹底しているんです。またCTについては読影専門の会社と契約を結んでいます。これは先方に依頼書とともに画像を送り、画像診断を行ってもらい翌日には当院に結果が届く仕組みとなっています。人はミスを犯すものという前提で健康診断についても向き合い、それを防ぐために何ができるのかという視点でさまざまな仕組みを取り入れています。
院内ワンチームとなり、常に患者の立場で行動する
スタッフの教育にも注力されているそうですね。

私がラグビーをやってきたスピリットを生かして、当院は分業体制ではなくワンチームの体制を取っています。手が空いてる人は、何でも手伝います。例えば放射線技師は、その日の検査が終了すると検体にラベルを貼るなどの作業を手伝います。看護師の場合は、新人看護師に先輩看護師がマンツーマンで指導をするプリセプター制度を導入していますし、毎週行われる主任クラスのスタッフの会議では、ミスやアクシデントなどの情報交換を行っています。半年に1度すべての部門のスタッフが集まって全体会議を行っています。この会議では、「こういうケースの時は、部署を超えて手伝ってほしい」などの意見交換を行います。この会議はクリニックの目標や方向性を確認する大切な機会にもなっています。これらの試みはすべて、クリニックのホスピタリティー追求につながっていきます。
印象的なエピソードがあれば教えてください。
新型コロナウイルス感染症が流行していた時のことです。当院は積極的にワクチン接種に対応しました。健康診断を時間までにきっちりと終えて、ワクチン接種に対応する体制づくりを進めました。これにより放射線技師や検査技師も、ワクチン接種のための支援ができるようになりました。問診票を回収したり、患者さんを誘導したりと八面六臂の活躍でした。ワクチン接種の対象者の多くが高齢者だった時期には、患者さんではなくスタッフが動いてワクチン接種を行う仕組みづくりを立案してくれたのもスタッフたちでした。どんな時もワンチームで動いてくれるスタッフたちのおかげで、より良い医療が提供できていると感じるエピソードです。
今後の展望と読者へのメッセージをお聞かせください。

私が医師になったのは人間が好きだからです。中学生の時には医師になろうと決めていました。当院は患者さんに優しいクリニックをめざしています。待合室の壁に医師のプロフィールを掲示してあるのも、患者さんに「担当医師はこういう人なんだ」と安心してもらうためです。医療とは人間を相手にするものです。当院にご高齢の患者さんが多く来てくださるのも、スタッフが患者さんの話をよく聞くところが大きいと思います。いただいたご意見にも誠実に向き合っています。そんなスタッフたちの助けがあってこそ、開業40年を迎えられたのです。幅広い診療科目と各種検査、発熱の外来、健康診断と多角的に応じられる上に、温かい雰囲気のクリニックです。不調があればお気軽にお越しいただけるとうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/5万5000円~、三大疾病リスク検査/2万6400円

