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自覚症状や痛みがなく進行する
閉経前後の女性に多い骨粗しょう症

山川クリニック

(杉並区/方南町駅)

最終更新日:2021/12/27

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  • 保険診療

軽く転んだだけで骨折してしまったり、いつの間にか骨が潰れていたり、気づかないうちに進行している骨粗しょう症。更年期障害をはじめ、さまざまな不調が体に現れる閉経前後からの女性に多い病気と言われている。「骨粗しょう症自体には自覚症状がないことが多く、予備軍の方はたくさんいると思われます」と、「山川クリニック」の山川智之院長は言う。腰が曲がったり骨折をしてから初めて気づく、ということのないように、定期的な検査が必要となる骨粗しょう症。ここでは、整形外科の中でも骨粗しょう症を専門とし、検査・治療に力を入れている山川院長に、検査のタイミングや検査方法、治療内容と合わせて、骨にいいとされる日常生活の工夫なども教えてもらった。

(取材日2021年12月10日)

採血と骨密度測定で骨折のリスクを診断。女性は閉経前後、男性は60~70歳を目安に一度検査を

Qどんな人がなりやすい病気なのでしょうか。
A
1

▲骨粗しょう症は環境因子も多い病気であると話す山川院長

もともと人間には骨を「吸収」「形成」を繰り返すサイクルがあり、このサイクルが崩れ、吸収する細胞が強くなったり、形成する細胞が間に合わなかったりして、骨の中の骨密度が下がります。この状態を骨粗しょう症と言います。サイクルを平常に保つのに女性では特に女性ホルモンの一つであるエストロゲンというホルモンが関わっているため、このホルモンが減少する閉経前後に骨粗しょう症の方がとても多く、患者のほとんどが女性です。そのほか、運動不足の方、糖尿病、高血圧など生活習慣病の既往がある方もなりやすいと言えます。遺伝・環境因子も多い病気であることから、親が骨粗しょう症の場合、家族もなりやすい傾向にあります。

Q骨粗しょう症の具体的な症状を教えてください。
A
2

▲骨粗しょう症に自覚症状がないため、しっかり患者に説明していく

骨粗しょう症自体には自覚症状がなく、検査をして初めて気づく方が多いです。進行しても痛みはほぼありません。しかし骨密度が低いまま生活していると、骨折するリスクが高くなります。骨は折れてしまうと完全には元通りにならず、股関節など足の大きな骨を骨折すれば歩行レベルが一段階下がると言われています。つえ歩行になったり、つえ歩行だった方はシルバーカーが必要になったりとQOLにも影響が大きいのです。また、何もしなくても腰の骨がつぶれてしまうケースもあります。徐々になので痛みはなく、「身長が縮んできた」「背中が曲がってきたと言われて」と家族に促されて検査をしたところ、骨粗しょう症だとわかる方も多いです。

Q骨粗しょう症に気づくにはどんな検査が必要ですか?
A
3

▲骨密度を測る骨密度測定器で検査を行い、総合的に判断する

まずは採血で行う骨代謝マーカーという検査があり、吸収・形成を繰り返す骨のサイクルの働きの強さを調べます。これによって骨粗しょう症になりやすいのか、骨折のリスクがあるのか、治療をしている方なら薬が効いているのかがわかります。併せて、微量のエックス線を当て、股関節と腰椎の骨密度を測る骨密度測定器での検査も行い、総合的に判断します。クリニックごとに骨代謝マーカーの種類は異なり、尿検査を行う場合もあります。検査のタイミングは年1回、治療をしている方なら半年に1回が目安です。女性は40代と50代の閉経前後、男性は60~70歳くらいを目安に一度検査をするといいでしょう。

Qこちらではどのような対応をしていますか?
A
4

▲患者の症状や年齢、生活スタイルに合わせて対応していく

薬での治療の他に、運動や食事のアドバイスを行っています。骨は刺激を与えないと骨自身がいらないと判断して骨を作らなくなり、衰えていきます。そのため、運動をしていない方には年齢に合った運動方法を提案。食事では、骨・カルシウム代謝調整に重要なビタミンDが多く含まれる、舞茸や干ししいたけを取るといいことなどをお話しています。もちろんですが取り過ぎは逆効果です。薬は飲み薬と注射があり、毎日、週1回、月1回、半年に1回など服用・注射のタイミングもさまざま。それらを検査結果、年齢、生活スタイルに合わせて処方します。注射薬はクリニックで打つものや自宅で打つものもあり患者さんと相談しながら治療を行っています。

Q予防のために、普段の生活で気をつけることはありますか?
A
5

▲定期的な検査の他に普段の生活では食事や運動、日光浴が大切

運動不足で食生活が乱れている方はそれらを変えていくことである程度の予防はできますが、避けられない発症のきっかけもあるため、予防には限界があり多くの方が骨粗しょう症予備軍とされています。そのため定期的な検査がとても大事です。普段の生活でできることとしては、カルシウム、ビタミンDが取れるバランスのいい食事、運動、そして日光浴です。日に当たると紫外線によってビタミンDが合成され骨に良い影響を与えます。特に冬はしっかり着込んで日に当たる面積や時間が少なくなります。さらに日焼け止めの入ったファンデーションなども紫外線をガードしますから、お化粧前の朝などに10~20分ほど日の光を浴びるといいでしょう。

ドクターからのメッセージ

山川 智之院長

骨粗しょう症は自覚症状がないので、治療に消極的な方も多いと思います。ですが、骨粗しょう症に気づかず骨折をして歩けなくなってしまうと、全身の体力が落ち、その後の生活の質や生命予後に大きく影響します。長い期間自分の足で歩き、楽しく健康に過ごすためにも、他の病気と同じように早期発見・早期治療が大切です。女性の方は閉経前後に一度、男性は60、70歳前後で一度検査をして、骨粗しょう症になりやすいかなど自分の骨の状態を知っておきましょう。検査で骨粗しょう症とわかれば、早めに治療を始められ、骨折のリスクを減らすこともめざせます。

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